環境考古学への招待 発掘からわかる食・トイレ・戦争 (岩波新書 新赤版930)
- 岩波書店 (2005年1月20日発売)
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感想 : 14件
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784004309307
みんなの感想まとめ
環境考古学の魅力は、埋もれた過去の暮らしを多角的に明らかにする点にあります。発掘調査を通じて、古代や中世の人々の生活様式や社会構造が、貝塚や土壌中の種子、花粉、寄生虫といった自然物から浮かび上がってき...
感想・レビュー・書評
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文献史学、動物学、植物学、生化学、寄生虫学などの研究成果を生かして、埋もれた過去の暮らしを明らかにする環境考古学の豊富な成果を紹介
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環境考古学への招待 松井章 岩波新書
考古学といえば宝探しの延長であり
遥か有史以前からの貝塚や墓などの遺跡を発掘して
当時の人間がどんな暮らし方をしていたかと
掘り出した証拠となる人工遺物を分析しながら
推測することだったけれど
最近では環境全体と絡めた状態を含め
あらゆる分野の学問を巻き込んだ総合的な研究となり
そこには土壌に紛れ込んでいる種子や花粉や寄生虫などの
自然異物からイメージを広げて見通すことも
大事な情報だとしてより視野の広い学問へと成長してきた
棲み分けと食物連鎖による集いや社会形態
あるいは
縄張りによる所有意識や弱肉強食と言う対立関係による
差別やイジメや戦争
はては専門畑に分化する縦の学問体系と共に
選民意識を生み出す宗教観などへと広がる総合性によって
横につながる形を生み出して生きた -
サブタイトルの「発掘からわかる食・トイレ・戦争」がこの本をすっきり言い表してますね。
長らく文系の一部とされてきた考古学。
でも動物学・植物学・生化学・寄生虫学などなどの理系の手法を駆使することによって、立ち昇ってくる過去の世界があり、それは現在と未来に役立つ学問なんだな……と思いました。
ついつい原始時代とかをイメージしますが、海外では明治あたりの物も射程範囲だとか。
そして、近現代の戦場・虐殺現場で、何があったのかを解き明かす戦跡考古学なるものも。
(地形・骨の状態・薬莢等の残存物などを総合すると結構いろいろわかるようです)
10年以上前の本ですが、非常に楽しめました。
初出 / 毎日新聞奈良版「松井章の環境考古学の世界」2001~2003年連載分に大幅加筆訂正 -
進路支援図書「はたらく人びと」
2009/9/4更新 022号 紹介図書
http://www.nvlu.ac.jp/library/workers/workers-022.html/ -
古き良き新書の趣を残した真面目な本。
ちょっとずつつまみ読みするにも適しているように思う。
本筋ではないけど、研究者が恩師を偲ぶ文章ってなんか好きだなあ。本書もそんな部分があって、ちょっと、グッと来たりする。 -
考古学と聞いて始め思い浮かべるのは、巨大な都市遺跡と墳墓、その豪華な調度品や副葬品であったりする。そして自分たちは、ほとんどロマンチックな感慨でもって、在りし日の栄華に思いを馳せる。しかし、そこに人々の生活のリアルな匂いは無い。目にとまる人口遺物の傍らに放られている、わずかな動物の骨や木片、植物の種子や花粉、そんな雑多な自然遺物にこそ、実はそこに住んだ人々の生活の匂いが染み付いているのだ。文献史学、動物学、植物学、昆虫学、寄生虫学、生化学等々、遍く学問を動員した試行錯誤の積み重ねが、在りし日の生活の匂いを甦らせる。例えば、光合成の仕組みの違いから生じる炭素同位体の割合のわずかな差から、栽培されていた植物を探り、またその植物を食べて育ったであろう動物の骨に含まれる同位体の偏在で、それが野生のイノシシなのか、家畜化された豚なのかを判別しようとする(遺伝子では決定的な判別ができない)くだりなど、存分に興奮させられる。そう、それこそ本当にロマンチックではあるまいか。
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発掘調査で何を調べどう分析するのかというところはなかなかわからないところでしたが、本書を読んで環境考古学という学問の存在を知り、遺跡からわかるさまざまなことに驚きました。特に記憶に残っているのは、縄文人だとかにはほぼ100%寄生虫がいたということですね。いやんなりますね、昔の時代はやはり大変なんです。
現代の考古学事情が語られていてなるほどなぁという感じ。古代や中世の人々の暮らしぶりが、貝塚を細かく観察することで見えてくるってところが興味をそそる部分でしたね。細かい骨片を見て、これがなんの骨かってこともわかっちゃうあたりがプロ。その他にも戦跡考古学とかね、なかなか面白い本でした。こういう、その世界のプロが現在のその学問の事情をわかりやすく語ってくれる本っていうのは良いですねー。 -
遺跡から発掘されたモノから、当時の生活がどのようなもので
あったのか推理していく、いわゆる考古学のお話。
知識を得る本というよりかは、純粋に知的好奇心を満たす本である。
動物の骨のかけらから当時の生活がどのようなものであったのか、
どのような交易があったのかを論理的に推理していく過程は、
知的好奇心を刺激され非常に興味深く、そんなことまでわかるのか
ということまで、導き出している(真偽のほどは不明だが)。
しかし、このようなことがわかるようになるには、気の遠くなるような
分析が必要であるわけで、本のページにすると高々 200 ページの
内容だが、その裏ではすさまじいほどの努力があったのだろう。
地道に情熱を持って研究を続けられた筆者に尊敬の念を抱かずにはいられない。 -
つまりは、ケンカとゴハンとウンコの話。
国内以外のお話ものってて興味深かった。 -
大学の受験対策(小論文)で買った。
考古学って土器とかばっかりじゃなくて、
地面の成分を見たり、骨を見ることもするんだぜ、
的なことが書いてある。
こてこてな専門書ではなく、コラム的に気軽に読める。
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