ことばの由来 (岩波新書 新赤版 941)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004309413

作品紹介・あらすじ

「どっこいしょ」とは何か、「べそをかく」とは何をすることか。日常生活でなにげなく使っていることばや言い回しを取り上げて、その由来を丁寧に説き明かす。ことばというものの思いがけない生い立ちに目を見張り、日本文化と深くかかわりながら変遷してきた日本語の面白さ、豊かさ、隠されている先人の知恵などを感じ取っていただきたい。

感想・レビュー・書評

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  • フォトリーディング&高速リーディング。
    単語をピックアップしてその語源や由来を説明した、エッセーのような感じの本。なるほどと思わされる記述が多々あり。

  • <目次>
    はじめに  ~「私」から
    第1章  「どっこいしょ」とは何だろう~「ことばのできかた」
    第2章  べそを「かく」、あぐらも「かく」~「ことばと日本文化」
    第3章  ことばの広がり、意味の広がり~「ことばの変化」
    第4章  匂いと香りはどう違うか~「ことばの住み分け」
    おわりに  ~「あなた」へ

    <内容>
    日頃何気なく使っている言葉の意味、由来を解説しつつ、そこから近い言葉や連想することばの意味、由来を考えていく。おじいさんの話を聞いているようなほんわかした時間が過ぎる。そして、「なるほど!」と膝を打つ。そんな本。逗子図書館

  • 01.30.2015 読了

    日葡辞書さまさま。

    一番感心したのは、「おしゃかになる」
    町工場において、溶接の「火が強かった」くて失敗したことから釈迦の誕生日につなげる発想に驚いた。

  • きのっぴで読了
    おもしろかった。堀井せんせの本なので、うさんくさい語源本よりは信頼がおける。
    説が複数あれば紹介するし、著者の推測は推測とわかるように説明する。けれど、正直無理があるような推測も多い。
    一節一節が短いのでしょうがないかもしれない。
    基本的には日本語の話なのに、突然イーリアスへの言及が出てくるのが流石といったところ。
    はじめとおわりが、それぞれ「私から」「あなたへ」なのがオシャレ。

  • (安田淳先生おすすめ)
     私たちが、「当たり前」のように使っている「どっこいしょ」「ヤバイ」「けしかける」などのような言葉の成り立ちを解説したものである。辞書ならば、まず調べる言葉を決めなければならないが、この本はどこから読み始めても、最後まで読み進めなくとも、どにかくおもしろい。「黄昏」が「誰そ彼」とは。目から鱗かも。

    http://opac.rku.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB40049416&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 「けんもほろろ」「へなちょこ」「てんやわんや」など、ものすごく古いわけではない、中世から江戸時代くらいに成立したことばの由来が、丁寧な日本語で解説してある。1600年頃に出版された、日本語をポルトガル語で解説した『日葡辞書』という辞書がある。それを見れば、当時の日本語の使われ方が分かるというのが面白い。

    本書に登場するトリビアをいくつか。

    ・正月三が日だけ使われる「正月ことば」がある地域がある。例えば、ネズミは「嫁が君」、天狗は「モノモノサン」などという。もし、間違えて普通の言葉を使ってしまったら、「水、水、水」と唱えれば取り消すことができる。

    ・今日、明日、明後日の次の日を「しあさって」(四アサッテ)というのは東京中央部と西日本で、東日本では「やのあさって」という。「しあさって」の次の日は、東京中央部では「やのあさって」だが、西日本では「ごあさって」(五アサッテ)という。

    ・「虹」と「ウナギ」は語源が同じで、どちらも「主」(ぬし)ということばと関係がある。南西諸島では、「ニジ」は青大将のことをさす。

    ・へちまは、もともと「イトウリ」(糸瓜)といった。それが、上の一文字が略されてトウリになった。「と」はいろは歌の「へ」と「ち」の間にあるので、「ヘとチの間」で「へちま」になった。

    ・「くしゃみ」とは「クソハメ」(糞食め)であり、「糞食らえ」という意味である。もとは呪いのことばであり、英語でくしゃみをした人に"Bless you!"と言うのと同じである。

  • 「どっこいしょ」は、「どこへ」から来たという。

    「ゆびきりげんまん」は、指切り、つまり、指をつめること、げんまんは拳万とかき、拳骨で万回殴ることだという。

    知っていれば、面白いこともあすし、知っていると怖いこともあることがわかった。

  • 著者はNHK大河「坂本龍馬」の放言指導をやってらっしゃったんじゃなかったかな。他にも言語学の本を読んだりしたので、中身がごっちゃになっています。すごく短い短音で、焼くとか器とかそういう意味合いを持たせたのが原始の日本語だったようですね。

  • [ 内容 ]
    「どっこいしょ」とは何か、「べそをかく」とは何をすることか。
    日常生活でなにげなく使っていることばや言い回しを取り上げて、その由来を丁寧に説き明かす。
    ことばというものの思いがけない生い立ちに目を見張り、日本文化と深くかかわりながら変遷してきた日本語の面白さ、豊かさ、隠されている先人の知恵などを感じ取っていただきたい。

    [ 目次 ]
    はじめに―「私」から
    第1章 「どっこいしょ」とは何だろう―ことばのできかた
    第2章 べそを「かく」、あぐらも「かく」―ことばと日本文化
    第3章 ことばの広がり、意味の広がり―ことばの変化
    第4章 匂いと香りはどう違うか―ことばの住み分け
    おわりに―「あなた」へ

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    [ 参考となる書評 ]

  • 各項タイトルにあることばの由来を説明しながら、それでは似たようなのにこんな言葉もあってそれはこれこれ、あれはこれこれ・・・と話が広がっていく所が面白く、「オイオイ、そっちへ行くんかい!」と突っ込みたくなるのも良いです。

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