古代中国の文明観: 儒家・墨家・道家の論争 (岩波新書 新赤版 944)
- 岩波書店 (2005年4月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004309444
作品紹介・あらすじ
古代中国の文明発生時、巨大な都市文明の建設に伴って大規模な自然破壊が行われた。孔子・墨子・老子等の諸子百家は、この問題についてどう考えたのか。彼らの間でかわされた論争を交え、その文明観を紹介する。自然と文明の関係が切実な問題として問われている今日、そこには環境問題を考える際のヒントが隠されている。
感想・レビュー・書評
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作者は講談社学術文庫で『孫子』とか『墨子』を書いてる人。
他所様のブログで、この人孔子に対して辛口過ぎて笑う、的なことが書いてあって、超気になって読んでみました。
…。
本当に辛口だった!
なにもそこまでボロクソに言わんでも…と、別に孔子のファンでもなんでもないけどついフォローしてしまうレベル。
なんか恨みでもあったんだろうか。
内容としては、古代中国の思想家の思想を、環境問題ひいては文明に対する考え方を比較する、というもの。
ものすごーく、面白かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
儒家、墨家、道家の思想を軸に、そこに展開される文明論を、現代に照らしてまとめている。ある程度理解の範疇にある内容であったが、一点、孔子が礼学ねつ造詐欺的、という論はびっくり。
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講談社学術文庫で『諸子百家』の著作がある浅野裕一さんによる古代中国の文明観を、儒家、墨家、道家の立場から、解き明かしている。春秋・戦国の時代から自然破壊に関する言及する諸子もあり、その考え方が「今日の環境問題のヒントが隠されている」とのこと。相変わらず、孔子について辛口の浅野裕一さんであった。
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環境・自然と思想という視点で諸子百家を比較するのが面白かった。
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≪目次≫
はじめに
第1章 文明以前の環境問題ー弱小な人類はいかに生き延びたか
第2章 文明発生の記憶ー文字の発明
第3章 儒家による文明の全面肯定ー孔子・孟子・荀子
第4章 墨家の説く節約型文明社会ー墨子
第5章 道家による文明批判ー老子・荘子
おわりに
≪内容≫
中国の諸子百家を現代文明のなかで見ていこうという試み。ただし、出てくるのは儒家と墨家と道家。そして、著者は儒家をぼこぼこに批判している。自然への楽観主義(というか無関心)、富の消費の肯定(ここの部分はよく理解できた)から自由主義経済との共通点を挙げ、その限界を挙げる。 -
もう少し知識を蓄えてから、読もうと思う。今は孔子の論語が好きというだけで、他の背景知識(中国史、他の中国思想など)がなさすぎて。
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[ 内容 ]
古代中国の文明発生時、巨大な都市文明の建設に伴って大規模な自然破壊が行われた。
孔子・墨子・老子等の諸子百家は、この問題についてどう考えたのか。
彼らの間でかわされた論争を交え、その文明観を紹介する。
自然と文明の関係が切実な問題として問われている今日、そこには環境問題を考える際のヒントが隠されている。
[ 目次 ]
第1章 文明以前の環境問題―弱小な人類はいかに生き延びたか(圧倒的な自然の脅威;「聖人」による文明の創出 ほか)
第2章 文明発生の記憶―文字の発明(文字の発明;鬼とは何か ほか)
第3章 儒家による文明の全面肯定―孔子・孟子・筍子(王者の言説が唯一の権威;孔子学団の登場 ほか)
第4章 墨家が説く節約型文明社会―墨子(墨子の教育方針;墨家集団の統率者―鉅子 ほか)
第5章 道家による文明批判―老子・荘子(古代天道思想―道家の淵源;『老子』の思想形成 ほか)
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いい本だと思います。
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墨家に興味津々。