大型店とまちづくり: 規制進むアメリカ、模索する日本 (岩波新書 新赤版 960)

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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004309604

感想・レビュー・書評

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  • 大型店舗の出店により、地域商店街との連携などを考えるという方向性が見える。米国の先例を示し、チェーン店出店の状態や地域との紛争、条例など法規制、店舗形態、さらに大店舗は地域社会にとって、利点があるかを書いている。
    ウォルマートを取り上げている。「誰も知らないウォルマート」。日本での模索している例を示している。
     均質化レストラン・フォーミュラビジネス
     ドライブイン・ファーストフード店・テイクアウト店
    大型チェーン店の登場、出店、経営については、スクラップ、アンド、ビルド。焼畑商業というイメージがある。
    世界規模、グローバルマーチャンダイジング
    街並みの変化には故郷に戻って暮らしたくない。

  • [ 内容 ]
    規制緩和政策の下で店舗面積や営業時間も自由化され、巨大な総合スーパーや専門量販店が都市郊外に次々進出、旧来の商店街の衰退が著しい日本。
    これに対し米国では、大型店急増への疑問が高まり、地域社会への功罪をめぐる論争、自治体による規制などが活発化している。
    両国の実情を通して、これからのまちづくりを考える。

    [ 目次 ]
    はじめに
    序 章 大型店とその環境――いま、日本で、アメリカで
    第1章 アメリカの大型店紛争――その長期化と拡大
    第2章 多様化する立地規制――アメリカの動き
    第3章 大型店は地域社会にプラスか――アメリカの論争
    第4章 規制への模索――日本各地の動き
    終 章 大型店と地域デモクラシー――競争から連携へ
    あとがき

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    [ 参考となる書評 ]

  • 適当に手にとったこの一冊…

    大型店ができる前後で大変だなあと
    まず、大店法。この法律の存在を初めて知った。店の規模だったりここにも枠があるのだなと。
    次に、焼畑農業的性格。ダメなら撤収という性格。やはりここは責任があるかないかの差だな。
    そして、何と言っても地域社会。大型店で発展する地域もあれば衰退する地域もある。大型店を敵ではなく、手段、つまり選択できる必要があるとみた。

  • 2005年前後のアメリカでの大型ショッピングセンターと市民運動について。
    アメリカの圧力により、規制緩和の改正がされた日本の大規模店舗法だが、当のアメリカでは、チェーンストアの出店に反対する市民活動が起こっていた事を紹介。その根底は、自分たちの権利を自分たちで守り執行していくアメリカの"小さな自治"志向があると指摘している。
    また参入・規制がすべてに対して平等であるかどうかを重視する法整備のあり方を紹介する。

  • 2011.04 郊外大型店舗の功罪について。ウォルマートなどの例をもとに、アメリカの実態や日本の現状について考察。スプロール化による環境破壊や旧商店街崩壊、退店後のゴーストタウン化など、大型郊外SCの罪の部分にフォーカス。

  • 分かりやすい。
    大店がどんな影響をまちに与えるか、
    アメリカの事例なども出し、詳しくのっている。
    日本は、どうする。

  • 「ファスト風土」よりは,信頼性のおける記述になっている。ただ,その分退屈な記述が多い。大型店批判本なので当然だが,先進国の情勢が大型店排除に大きく動いているような感じを受けるが,果たしてそうなのだろうか。

  •  序章だけでも読む価値はあります。米国の大型店舗出店による地域経済の疲弊を論じています。日本でも同様のことが起こっており、先々が心配になります。

  • 日本の郊外大型店の問題を、アメリカを通して考える。

  • 大型店舗が地域社会に及ぼす影響とそれを見かねた行政と市民の取り組みを紹介。それに鑑みながらこれからの日本の大型店数過剰時代のあり方を模索する。なるほど、アメリカは1番最初に大型店・ショッピングモールの雛形を作り出して世界に示しただけあって、地域において割と早くから周囲への影響が如実に現れ明らかになったようだ。日本もやがてこうなるだろうか。リアルな未来像。実際に起こっている現実。

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著者プロフィール

龍谷大学研究フェロー

「2020年 『コロナで都市は変わるか 欧米からの報告』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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