サウジアラビア: 変わりゆく石油王国 (岩波新書 新赤版 964)

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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004309642

感想・レビュー・書評

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  • サウジアラビア人の生活が知りたい、と思って手に取った中で一番カタそうだった本。
    もともと知りたかった労働問題とか、生活のことも興味深く読んだけど、自分で意外だったのは、9.11までのいきさつのくだりに引き込まれるように読んだこと。当時、点と点でしか理解できなかったことが前後ある文脈として理解できてすごく腑に落ちた。
    この本が出てから10年経つので、その後のサウジ史や、もし、10年経って総括に変化があったならそれも知りたいと思った。

  • サウジアラビアは石油生産・埋蔵量世界一で豊かな国というイメージとイスラムの厳正な戒律の国という2つの遠いイメージの国です。それが親米国家で悩みがないと思ってしまいがちですが、いかに難しい将来になっているかを痛切に知らされました。人口急増、石油以外の産業がないため想像を絶する高い若年層失業率、家族主義が影響するブルーカラー職業への忌避。中東の他の国々の王制が崩壊していく中で、サウド家の王朝が続くのは、何千・何万というこれまた想像を絶する多数の王族の存在。そして彼等が国家・地方の主要ポストを占めている!その王族の経済基盤は国家予算に入っていないため謎だという。サウジが崩壊する日はいつか必ず来るように思えるのですが、その時は世界の大混乱が怖いです。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/705572

  • サウジ社会が抱える構造的課題をわかりやすく説明している。サウジという国についてまず基本的なことから知りたいと思って手に取った自分にはピッタリの内容だった。出版から10年以上経過しているが、ムハンマド皇太子により急ピッチで進められている社会改革をはじめサウジの現在の動きの背景を理解するのにも役立った。

  • サウジアラビア近代の話が主体。読みやすかった。
    石油依存からの脱却の腰の重さ、臭い物に蓋な政策、外圧により強制的に動くなど何だか日本みたいだなと思った。
    第3章の部分で歴史にifはないがどこかひとつでも政策や対応が違っていたら違う事が起こったかもしれないと思うと何とも言えない気分になった。
    9.11へ向かっていく過程が気持ち悪い。
    ムハンマドという名前は結構頻繁にでてきたが、特別な名ではなく日本でいう「ひろし」の様なメジャーな名前なのだろうか??

  • サウジアラビアというと王族と石油。
    ほかにはないのだろうか。

    サッカーなどで「中東の笛」と呼ばれるものに対する切込みがほしい。
    気候風土、部族社会、倫理観、生活、風習などがわからないと見えてこない。

  • 王族のメディア支配。
    サウジには王族の経済活動を禁止したり抑制したりするシステムはない。彼らが何をやろうと、法的には規制はない。
    そもそもサウジが出す数字に信憑性がない。
    サウジ人は、ホワイトカラーの職業を選びたがる。
    対米ジハード戦線に燃えている。

  • 「サウジ本」の3冊目。これも、分かりやすくサウジアラビアの現状がまとめられている。

  • サウジが気になったので購入

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