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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004309697
みんなの感想まとめ
現代社会の常識を問い直す内容が展開され、時代を超えた視点が光る一冊です。著者は、仕事や経済、国家、政治、社会、メディアの各分野において、過去の常識がどのように変容したのかを鋭く分析しています。特に、国...
感想・レビュー・書評
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20年前に書かれたものであるが、今でも十分通用する「いまどきの常識」。
6章から構成されているうちの『仕事・経済篇』では、
現実にそぐわなくなっているという憲法問題にも絡め、「現実」とは絶対的な絶対的な価値を持ち、何よりも優先すべきものなのだろうか、と。
『国家・政治篇』では、
かつて「国益」=国民の利益と安全だったはずが、いまでは国家の利益とすり替えられているのでは、と。
『社会篇』では、
反抗する若者が少なくなったことに関して、政治家や政府、あるいはマスコミなど権力を持つものに、疑問を持たずに感謝することには、気をつける必要があるのでは。偉い人に利用されている、いつの間にか支配され、自由を奪われているのではないかと、疑ってみる眼は持っていた方が良いのでは、と。
『メディア篇』では、
20年前に書かれたものなのに、現代を批評するかのような文章に出会う。
「『外国人、精神障害者は犯罪予備軍』、『個人主義の行き過ぎをやめて、国を愛する心を育てよ』などと言った強い主張や過激な意見ばかりが勢いよく語られている」なんて、まさに現代のことだろう。
さらに、「不変であるべき自分の価値や基本姿勢がすたれ、現実重視が多数派になったのはいつからなのだろう」と、述べている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いまどきの若者は軟弱だなぁと思いながら読み進めてみたりするけど、いざ客観視すると、「自分のことだ」とハッとさせられる。
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個人の強さを中心に据えた最近の「常識」に対して、社会や価値の多様性、連帯といったものが本当に時代遅れなのか?を問うています。幾分の揺れ戻しはあるものの、その流れは事実。ただし、それでよいかは別問題。
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常識とは何でしょう。
お金、コミュニケーションなど、いくつかのテーマで、著者の思いが語られます。それに感心させられたり、共感したり、反論したくなったり。
自分の思いが頭をよぎり、読むのには時間がかかりました。
いろいろ考えるきっかけになり、満足な一冊でした。 -
香山リカのエッセー集、のようなもの。いまや常識となっているような30の「常識」に対して、時には皮肉も交えながら、疑問を投げかける。エッセー集(のようなもの)なので電車でも気楽に読める。
全体を通して感じることは、住みにくい世の中だなあということ。別に政治、経済の状況がまるっきり異なる過去と比較して言うわけじゃないんだけどさ。特に印象に残ったのはジェンダーフリーに言及した「男は男らしく、女は女らしく」。あまり聞かない論調で新鮮だった。
政治に関してはあまり言及したくない。本人だって、おそらく気楽に書いてるんだし、そうした本に向かってあーだこーだ言ってもしょうがないでしょうに。ただ敢えて一つ言うならば、右だ左だと罵り合っては思考を停止させてしまうような世の中にはなってほしくない、ということです。
(2006年04月08日) -
常識と言われているものに対しての著者の疑問、警告。
全体を通して共通して言えると思われることは、
現代の日本人は若者に代表されるように
自分という概念が非常に狭く他人の立場に立つということが苦手ということ。
またまず現実ありきで考える癖があって、
理想や理念に合うように現実を変えていこうという線ではなく
現実に合うように理想や理念を変えていこうという線が濃厚。
確かに自分はどうだったかということを考えてみると
一見自分の意見を持てているようで実はメディアなどによって流されていたかもしれないと思った。 -
タイトル通りです。
精神科医??が書いた本みたいですが、
一つ一つの節が短いので、もうちょっと深く掘り下げて論じて欲しい気がしたのと、
自分的に駆け足な感じだったので、要所要所でついていけなくなりました。
中身としては、この人の主張がずっと書かれています。
特に人に勧めて読んでほしいってわけでもありませんでした。
コメンテーターの一意見として読む程度で、深く刺さる言葉があるわけでもありませんでした。。
時代と共に、常識も変わるもんでしょう。 -
いまどきの「常識」をよくよく考えてみると、そこにいまの社会そのものがが表れていることがわかる。権力や財力を持っていない「得をしていない人」までが自己責任を語るのは、問題を個人的次元に矮小化することで「現実を見据えて深く考えること」の厄介さや恐ろしさに向き合わなくて済むし、「私はこうではない」と、とりあえずは自分の身の安全を確保できるからだ、という。社会の中になんとなく広がる「足並みをそろえること」にも不気味さを感じる。「人は、自分が信じたいことしか信じない」という心理学的な特性や、「ひとつのこと、とくに身近なことを考え出すと、もうほかのことには目が向かない」という最近の傾向も興味深い。
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『「ゲーム脳」にしても「テレビは子供に危険」という提言にしても、信じる人はその科学的根拠や正当性など、実はどうでもいいのかもしれない。自分がなんとなく「あやしいな」と思っていたことが、専門家によって裏づけされた。「やっぱり私は正しかったのだ」という快感はあまりに大きく、たとえその後で「科学的に正しくないことが明らかになった」と発表されても、もはやそれを受け入れることはできないのだろう。』
ただ序盤にある『「私は、その病気になったことがないので、患者さんの気持はわかりません」』と回答する学生の言葉を『自分とは少しでも異なる立場や状況にある人の心情を想像する気が、はじめからないのである。』と解釈するのは、精神科医としてどうなのか。
他人の苦しみに対して、それを味わったこともない人間が想像だけで同情することを偽善として激しく嫌うのは若者の基本的な特徴だと思うのですが・・・。 -
「常識」とはなにか?
この本によれば、わたしも常識外になる。
常識外の人が多ければそれが常識となるのか。
この人の本はずばずば言いすぎてて疑うところが多々ある。
さすがに批判されているだけあります。 -
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香山リカさんは、1960年生まれの精神科医。臨床の現場でカウンセリングをしながら、現代人に起きている変化を注意深く観察し、警鐘を鳴らし続けています。主な著書に、『ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義』(中公新書ラクレ)、『生きづらい〈私〉たち―心に穴があいている』(講談社現代新書)、『〈いい子〉じゃなきゃいけないの?』(ちくまプリマー新書)などがあります。◆『いまどきの「常識」』は、現代で「常識」となりつつある考えを、本当にそうなのか、と問いかけます。たとえば、「自分の周りはばかばかり」「結局お金がものをいう」「『平和』や『反戦』にとらわれるのは頭が古い証拠」などといった、現代社会で広がりつつある「常識」に危機感を持っています。◆禅の研究と実践の大家、鈴木大拙は、1960年代のテレビインタビューで、「(その当時の)現代の若者は何が問題か」と問われて、「自分で考えないのがいけない」と答えていました。豊かになり切った現代で、ますますそうなっているのではないでしょうか。(K)
紫雲国語塾通信〈紫のゆかり〉2006年8月号掲載 -
いまどきの「常識」。香山リカ先生の著書。世間で常識とされていることが本当の意味での常識なのかどうか、常に疑いの目を持って考えることが必要。常識も非常識も紙一重。常識が非常識に変わったり、非常識が常識に変わったり、そんなことは日常茶飯事なこと。常識、非常識の枠にとらわれない自由な発想を忘れないようにしないと。
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フォトリーディング&高速リーディング。
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出版した時期をみると、
「最近の若者」にもちろん私もきっと当たるんだろう。
現代人は、いろんな事に疑問を抱き、考察する力がかけていると、思われている。
世の中の問題はたくさんあって、
目の前の事だけじゃなく視野を広げ、
いろんな視点から考える。
そういう考え方を現代人に身につけて欲しいと訴えかけているのかなあ。
伝えたい事、筆者の意見って言うものを読み取るのが難しかった。 -
小論文・面接対策の図書として生徒向けに紹介されたが、高校生が読むよりも、大人の読み物として薦めたい。
2005年初版なので、今時の今が少々古いのは了承されたし。
「泣ける○○」が売れる商品であり、涙が排泄物として精神健康に役立てられているということや、自己責任の名の下に、自分に直接関係がなければ本人が悪い、で片付ける、など、自分の幸福や快を求めることで終わっているいる今の日本の「常識」について疑問を投げかけている本、と位置づけた。
「世界、未来の世代」などにも心を砕き、理想や高次の幸福のために、精神的(体力・脳力)に無理をする、自己犠牲を払うという態度が大切なんだと若者に伝えたい。
自分の精神健康や幸福を求めるだけにとどまる若者が多い現実は、実は自分たち大人の鏡なのだと知って欲しい。 -
カテゴリ:図書館企画展示
2015年度第1回図書館企画展示
「大学生に読んでほしい本」 第1弾!
本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。
木下ひさし教授(教育学科)からのおすすめ図書を展示しました。
開催期間:2015年4月8日(水) ~ 2015年6月13日(土)
開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース
◎手軽に新書を読んでみよう
1938年に岩波新書が創刊されたのが新書の始まりです。
値段も分量も手ごろな新書は「軽く」見られがちなところもありますが、内容的に読み応えのあるものも多くあります。気に入った著者やテーマで探してみるとけっこう面白い本が見つかるものです。広い視野を持つために、興味や関心を広げるために新書の棚を眺めてみましょう。刊行中の新書を多様な角度から検索できるサイトもあります。(「新書マップ」)
◇新書で社会を読んでみる
本に書かれていること(情報)すべてを鵜呑みにすることはできません。しかし、情報を判断するための情報もまた必要です。多様なニュースソースから情報を得て、物の見方や考え方を養いマスコミに騙されないような自分をつくりたいものです。 -
精神科医なりにちょっと斜めからものを見ている様な印象も受けるが、特に大学内の風景等納得できる点が多い。
「就労意欲を高めるためのキャリア講義が、逆に「絶対ムリだ」と負の確信を強める結果になってしまった」というところが、笑える様で笑えない。
全体を通じて、著者が色んなところでバッシングを受ける理由も分からないではないが、私自身は嫌いではない。 -
いまどき、というにはちょっと古い内容の本をなぜいまどき?理由は読む本がなかったからだよ。娘が高校生の時に読んだらしいが、私はこの筆者の本を読むのは初めてで、たぶんこれが最後です。
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一読、この書物の内容をどうとらえれば適当なのだろう?先の世代からすれば、首をかしげたくなるような、昨今隆盛の事象群を題材にした評論とすればよいのだろうけれど、迷うことしきり。
著者は従来の価値観と照らし合わせることで、一貫して新常識のあり方に疑問符を投げかける。解は全く示していないのである。おそらくは、その疑問符の羅列こそが、本書の主題なのであろう。
当世、剣呑な空気が次第に広まっていくのを肌身にひしひしと感じつつ本書を紐解くと、もう折り返すことができないところまで来ているのかな、などと不安な気分に占められる。本書で綴られる新常識を形成する助けとなったものが、竹中さんを旗頭に現政権が推し進める市場原理主義政策の所産なのだとすれば、年を経るごとに保守へ傾き、硬直化していった我が世代の思考にこそ問題あり?自ら、生活を逼迫させているのかも知れない。
(2006年記)
著者プロフィール
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