西洋哲学史―近代から現代へ (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 448
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004310082

作品紹介・あらすじ

はたして「神は死んだ」のか。言葉はどこまで「経験」を語りうるか-デカルト以降の西洋哲学は、思考の可能性と限界とをみつめながら、自然科学の発展や世界史的状況と交錯しつつ展開してゆく。前著『西洋哲学史古代から中世へ』につづき、哲学者が残した原テクストから思考の流れをときほぐしてゆく、新鮮な哲学史入門。

感想・レビュー・書評

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  • デカルトからハイデガー、ウィトゲンシュタイン、レヴィナスまで、近現代の西洋哲学史を新書一冊で概観している本です。

    教科書的な解説ではなく、著者自身の解釈や問題意識を反映させた、かなり意欲的な内容を含んではいるのですが、さすがに新書の分量で15章、26の哲学者や学派を扱うというのは、少し無理があったのではないかという気がしてしまいます。個人的には、カントの批判哲学と人間学との関係について本書の叙述から示唆が得られたのは収穫でしたが、著者がどのような問題を見いだそうとしているのか理解できないところもありました。

    とはいえ興味をかき立てられるようなところも多かったので、同じ著者によるもう少し本格的な西洋哲学通史が出版されれば読んでみたいと感じました。

  • 引用は知っているものからではない。必要性がわからない。章の始めの導入部分は何を目的に語るのか分からない。思想のポイントや要約ではではないようだが。
    各章の名前(思想派)後世からみて、哲学者の思想をそう読んだために名前がついたと考える。内容にも後の思想家の考えが出てくる。現代からさかのぼっていくともっと分かりやすくなったのではないかと思えた。

  • デカルト以降の西洋哲学の総ざらい。デカルトが「我思う、故に我あり」の名言を演繹した筋道がわかったが、それ以外は難し過ぎる。「哲学」という学問、そもそも何を研究しているのかよく解らないので、本書のような本を読めば、少しはわかるかと期待したが、益々解らなくなった。本書に登場する哲学者たちが挑んだ主題も、数学・物理・文学・宗教・経済学・法学・生物学....と、まるで一意な共通項を見つけられない。しかも、禅問答の如く理解に苦しむ文章が続くので、正直いって読み続けるのは辛かった。唯一の救いは、各テーマが概ね20ページ程度にまとめられている事で、これ以上長かったら挫折していただろう。この本から、哲学的な何かを学ぶことはてきなかったが、先人の偉大で類稀な頭脳が、どんなことを考え悩んでいたのかが、少しだけわかった気もする。

  • 上下巻を合わせて久しぶりに体系だった哲学史を読んだ。ただし著者も書いているとおり、限りある紙数から著者の重要だと思われるポイントだけに絞って書いているので、全哲学的思想を網羅しているわけではなく、一部分の切り出しなので完全な理解は到底無理。また、哲学者同志の人間関係に関する記述が頻出したり、後世哲学者による評価が出てきたりと、重要なのかどうかわからないようなトリビア的な記述が出てきて少々無駄なような気がする。ただし、なんとなく古代からの哲学の流れを知るためには良い本だと思う。ヘーゲルが何を言っているのかがは全くわからないということがよく分かっただけでも収穫。著者の「ヘーゲルはおそらく間違っていた」というような個人的意見には思わず苦笑した。

  • 18/04/18。

  • 買ったはいいものの、前から律義に読み始めて何度も挫折し、2年目にしてやっと読了。まだ何回か読む必要がある。カントは難しい。ヘーゲルは逆立ちしても理解できない気がする。ベルクソン、フッサールは何となくわかる。今度は前近代の方だ。

  • デカルトからハイデガーまで。教養のためと思って読んでみたものの、さっぱり理解ができず・・・。経験論は、よくわかるのですが。

  • 院試の対策をするにあたって、全体の流れをつかむのに使用した。古代・中世を扱った前巻より雑な印象。さすがに新書で近世から現代をカバーするには無理があるのか。ニーチェなどは一般の人にも人気がありそうなものだが、ほとんど記述がない。かと思えば全く知らないような哲学者にそこそこの紙面が割かれていたりもする。帯に短したすきに長しといった本。

  • 2006年刊行。著者は東京大学文学部助教授。◆近現代の哲学者列伝。◆本書の価値を論じる力はないが、少なくとも完読できたことからみて、他の類似の書に比べて、易しく書かれたものなのは間違いないだろう。

  • 本書は西洋哲学史を体系的に説明するものではなく、西洋哲学史の基本的な知識を持つ人を対象にしてより一歩踏み込んだところについて書いたものである。そういう意味では、少しわかりづらい面は正直あるが、より一歩踏み込んだ考察は、それはそれで勉強になるし面白いので、読んで損はないと思う。
    本書と前編を通じで、物事を哲学的に考えるということと、哲学的に考えることの重要性が何となくではあるか多少は理解できたつもりである。社会変容の多い現代社会においては、一つ一つの物事を多角的に捉え評価することは重要であると思うので、このような哲学的思考はより意味を為してくると思う。

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著者プロフィール

1958年生まれ。東京大学文学部卒業。現在、東京大学文学部教授。専攻は、倫理学、哲学史。主な著書に、『レヴィナス 移ろいゆくものへの視線』(岩波書店)、『西洋哲学史 古代から中世へ』『西洋哲学史 近代から現代へ』(以上、岩波新書)、『ヘーゲル 〈他なるもの〉をめぐる思考』(筑摩書房)、『マルクス 資本論の思考』(せりか書房)、『埴谷雄高 夢みるカント』(講談社学術文庫)など、共編著に『西洋哲学史』(講談社選書メチエ)がある。また、訳書にカント『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』(以上、作品社)、ハイデガー『存在と時間』、ベルクソン『物質と記憶』(以上、岩波文庫)などがある。

「2017年 『カント 美と倫理とのはざまで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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