- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004310105
作品紹介・あらすじ
IT革命の進行の下で、いま暮らしと仕事のあらゆる領域でスピードや効率を求める勢いが加速している。だが、他方でその潮流への根本的な懐疑も確実に拡がっていよう。「秒」に追われるニュースキャスターならではの痛切な問題意識に立って、「スロー」に生きることの意味と可能性を全国各地の食生活・教育・旅などの実例から考える。
感想・レビュー・書評
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著者、筑紫哲也さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。
筑紫 哲也(ちくし てつや、1935年(昭和10年)6月23日 - 2008年(平成20年)11月7日)は、日本のジャーナリスト、ニュースキャスター。
朝日新聞社記者、朝日ジャーナル編集長、TBSテレビ『筑紫哲也 NEWS23』メインキャスターを務めた。
肺癌のため東京都内の病院で死去した。享年74(満73歳没)。
で、今回手にした、『スローライフ』。
その内容は、次のとおり。(コピペです)
IT革命の進行の下で、いま暮らしと仕事のあらゆる領域でスピードや効率を求める勢いが加速している。だが、他方でその潮流への根本的な懐疑も確実に拡がっていよう。「秒」に追われるニュースキャスターならではの痛切な問題意識に立って、「スロー」に生きることの意味と可能性を全国各地の食生活・教育・旅などの実例から考える。
この本の冒頭に、次のように書かれています。
「これは、柄にもなく、気忙しい人生を送ってきたひとりの男の、いささかの反省が籠められた本です。」
この本を書かれた時、著者は長きにわたり多忙な生活を続けておられたようです。
その後、間もなく癌であることがわかり、やがて亡くなります。
人生、どこかでスピードを緩めるのが良いのかな、と思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「グローバル化で人間は幸せになれるのか」「福沢諭吉の考え:多事争論の大切さ」「物事を一元ではなく二元論で見ること」「地産地消」「若者の食の荒廃」「フンデルトヴァッサーの日本の見方」「長寿と人間の豊かさ」「セクハラは定着したがエイジズムはしていない」・・・印象的な著者の視点をざっと挙げてみるとこのようになった。
息が詰まる様な忙しさに生きている私たちにとって考えさせられるものばかりだ。
「スローライフ」を送る余裕が無い人も、最後の章の七つの望ましいルールだけでも目を通してみて欲しい。 -
せっかく旅行に行っても駆け足で要所だけ巡っておしまい。
それでは旅の意味が薄れてしまう。
味わう、ということを私たちは忘れて、それでも最近はまた少し取り戻しつつあるのかな。
ファストフードの源流は学校給食である、
お弁当がいいのではないか、
と言うと、女性保護団体からクレームがつくのだとか。
別にお母さんが作らなくてもいいじゃない。
お弁当と女性の保護を直結させることないじゃない。 -
2023.3
・緩急自在にできることが大切、常にスローである必要があるわけではない。
・岩手県は2003年に「がんばらない宣言」を出し、スローライフ県を目指した。
・長生きできるのに、長生きしたいと思う人が少ない日本。 -
筑紫さんが目の前で語りかけてくれているような、優しくも力強いメッセージを私は感じた。
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>いちばんのカギは「緩急自在」の「自在」の部分にあります。自れが在る―自分が緩急のペースを選び取るということでしょう。人は何のために生きるのか、人が作った集団・組織が何のためにあるのかを忘れない。すべてを解くカギは「自発性」だと思う。
「自発性」が保てるとすれば、苦しみの先に歓びがあるからだ。そして、このことこそが「学ぶ」ということの本質ではないだろうか。真の「ゆたかさ」とは「心ゆたか」であることであり、そのためには、やっている当人たちが、それを楽しみ、おもしろがり、快いと思わなくてはならない。
私たちは、他者の生活を羨み、同じ欲求を満たそうと、自分の素直な欲求を見ようとすらしません。しかし、本当に幸せになるためには、他者から押し付けられる価値観に応じることではなく、自分の素直な欲求に耳を傾け、それを満たそうとすることなのです。
そして、自分の素直な欲求とは、何らかの形での他者への影響力なのではないでしょうか?自分が手に入れるモノ・コトで欲求を満たすのではなく、他者との関係の中で満たされるのです。 -
何事も「ファスト」であくせくと進んでいく今、何を大切にするのか見詰め直すきっかけになるような本であると感じました。
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何度も読み返します。死んでも持っていきたい必携書。
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地方都市に住んでますが、東京などと比べ時間の流れがゆったりしてることは、これまでマイナスなことだと思ってました。
それが今では、かえって貴重な価値であり強みであると、本書を読んで確信しました。 -
三葛館新書 304||CH
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