フランス史10講 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.35
  • (15)
  • (49)
  • (63)
  • (20)
  • (3)
本棚登録 : 578
感想 : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004310167

作品紹介・あらすじ

フランク王国、百年戦争、絶対王政、フランス革命、一九世紀の革命、二つの世界大戦、「五月革命」など二千年余の激動の歩みを一冊でたどる。教会と国家、中間団体、名望家国家、政治文化など重要なテーマも掘り下げながら、「ヨーロッパ地域世界の中のフランス」という視点を軸に、フランス史の独自性を描き出す斬新な通史。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 世界史を専門に学ぶものとしては読み応えもあり、フランス史の概説にとどまらず、特にフランス革命史に関しては大学院レベルの史論にまで掘り下げている。それ故、初学者が入門で読むにあたっては腰を据えて読む必要がある。入門書、概説書というにはいささか難易度が高く、単なる教養程度で歴史を掴みたいと考える人にとっては向かない。史学を学んだものしては、じっくりは一つの史論に腰を据えて向き合ってほしいとは願うばかりだが。

  • 「フランス史10講」柴田三千雄著、岩波新書、2006.05.19
    230p ¥819 C0222 (2021.05.12読了)(2021.05.03借入)
    萩尾望都著「王妃マルゴ」を読むためにデュマの小説を読んだり堀田善衛著「ミシェル城館の人」、モンテーニュ著「エセー」を読んだりして、やっと萩尾さんの「王妃マルゴ」全8巻を読み終わりました。
    ついでに、フランスの歴史を見ておこうとこの本を借りてきました。歴史の教科書と同様簡潔で、印象に残りませんでしたが、とりあえず読んだという達成感はあります。
    少しずつ肉付けしていきたいと思います。
    とりあえず手元には、下記のようなものがあります。
    「ガリア戦記」カエサル著・近山金次訳、岩波文庫、1942.02.05
    「ジャンヌ=ダルクの百年戦争」堀越孝一著、清水新書、1984.08.
    「ジャンヌ=ダルク」堀越孝一著、朝日文庫、1991.07.01
    「ジャンヌ=ダルク」フィリップ・セギ著・藤田真利子訳、ソニー・マガジンズ文庫、1999.12.11
    「カトリーヌ・ド・メディシス」オルソラ・ネーミ、ヘンリー・ファースト著、中公文庫、1988.03.10
    「ラ・ロシュフーコー公爵傳説」堀田善衛著、集英社文庫、2005.11.25
    「ダルタニャンの生涯」佐藤賢一著、岩波新書、2002.02.20
    「世界の都市の物語 パリ」木村尚三郎著、文春文庫、1998.12.10
    「藤村のパリ」河盛好蔵著、新潮社、1997.05.30

    フランスなどの西洋諸国が、国民国家になってきたのは、18世紀後半のフランス革命あたりからなのでしょう。そうすると、それ以前の歴史は、現在、フランス国をなしているあたりの土地がどのような歴史をたどってきたのか、ということがフランスの歴史の18世紀以前ということになります。
    この本によると「国民国家」が生まれたのは、19世紀、となっています。(4頁)
    現在のフランスの国土になっている地域には、古代ギリシア人、ケルト人、ローマ人、ゲルマン人がつぎつぎに到来している。(5頁)

    【目次】
    第1講 「フランス」のはじまり
    第2講 中世社会とカペー王国
    第3講 中世後期の危機と王権
    第4講 近代国家の成立
    第5講 啓蒙の世紀
    第6講 フランス革命と第一帝政
    第7講 革命と名望家の時代
    第8講 共和主義による国民統合
    第9講 危機の時代
    第10講 変貌する現代フランス
    あとがき

    ☆関連図書(既読)
    「ジャンヌ・ダルク」村松剛著、中公新書、1967.08.25
    「王妃マルゴ」アレクサンドル・デュマ著・鹿島茂訳、文芸春秋、1994.12.20
    「王妃マルゴ(1)」萩尾望都著、集英社、2013.01.30
    「王妃マルゴ(8)」萩尾望都著、集英社、2020.02.29
    「ミシェル城館の人 第一部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.10.25
    「ミシェル城館の人 第二部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.11.25
    「ミシェル城館の人 第三部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.12.20
    「ロベスピエールとフランス革命」J.M.トムソン著・樋口謹一訳、岩波新書、1955.07.20
    「世界の歴史(10) フランス革命とナポレオン」桑原武夫著、中公文庫、1975.03.10
    「絵で見るフランス革命」多木浩二著、岩波新書、1989.06.20
    「図説・フランス革命」芝生瑞和著、河出書房新社、1989.06.22
    「フランス革命」遅塚忠躬著、岩波ジュニア新書、1997.12.22
    「西部戦線異状なし」レマルク著・秦豊吉訳、新潮文庫、1955.09.25
    「アルジェリア戦争」ジュール・ロワ著・鈴木道彦訳、岩波新書、1961.06.24
    「ベトナム問題入門」ベトナム研究誌・岡倉古志郎著、新日本新書、1967..
    (「BOOK」データベースより)amazon
    フランク王国、百年戦争、絶対王政、フランス革命、一九世紀の革命、二つの世界大戦、「五月革命」など二千年余の激動の歩みを一冊でたどる。教会と国家、中間団体、名望家国家、政治文化など重要なテーマも掘り下げながら、「ヨーロッパ地域世界の中のフランス」という視点を軸に、フランス史の独自性を描き出す斬新な通史。

  • フランス史を階級闘争などの紋切型ではなく、「政治文化」から説きおこしており、一冊で世界史のなかのフランスの特長を理解できる良書だと思う。

    フランスの場合、絶対王政の以前から、売官制があって、商人がビジネスから逸脱して官職を買うことがあって、これによって産業革命がおくれた。また、このことは、貴族対ブルジョアといういわゆる「階級対立」中心の史観に修正をせまるものであった。ブルジョワは官になり「法服貴族」を目指したが、貴族も鉱山開発などビジネスに参与したのである。

    また、以下の記述は示唆的だった。

    共和主義はドレフェス事件後の第三共和制の支配的政治文化だったが、1940年の敗戦(パリ陥落)の責任がそれに帰せられ、45年以後も人気がなかった。その理由は、ベルスタインによれば、国家の福祉政策が個人を保護するために、市民の連帯の魅力が減退したこと、著しい経済成長のため、共和主義の基礎とされた独立中間層からなる小所有者デモクラシーの社会理念が後退したこと、そして、経済成長に抑制的な社会政策が時代錯誤とみなされたからである。(柴田三千雄『フランス史10講』岩波文庫,2006年 p.222-223)

    福祉国家が市民の連帯の代替となるとすれば、連帯には福祉国家の編み目をうめるものとならなくてはならないのであるが、それはなかなか難しいのではないかと思う。

    サン・シモンの産業主義や、ドレフェス事件によって、個人の権利と国家の対立が先鋭化して第三共和制が成立してくるところも興味深い。古いところではルイ9世がヴァンセンヌ城の樫の木の下で公正な裁判をする王という理念などもおもしろい。歴史はこういう「政治文化」の変化で進んでいくのだろう。

  • 私レベルの人間が「フランスの歴史の本でも読んでみましょう」と思って読むにはハードルが高すぎました。

    最初のほうはそんな難しくなく、とても面白かったのです。フランス以外のヨーロッパの国やアジアの国との比較などがあって、わかりやすかったです。

    でもこの本の真ん中あたりに位置するフランス革命前後からとても難解になりました。
    それで一時中断『ベルサイユのばら』を読んでみました。
    ベルばらで1731ページかけた部分が、この本では28ページで述べられています。

    その後も苦労したのは言うまでもありません。
    ベルばらのように、重要なできごとをほりさげた本を少しずつ読んで深めていきたいと思いました。

  • 著者の深く広い見識をフル稼働させて書き下ろした一冊。政治事件・人物の時系列や内容については読者の頭に入っている前提で、その社会・経済的背景・原因を考察していく(近世~フランス革命の政治文化・階級が重点的なテーマ)。内容が深すぎて、フランス史だけでなく世界史や西欧史の勉強になる。読後感としては、新書というにはあまりに重量級。しかもページ数が200前半であるから、なおのこと驚きである。史学科で近現代ヨーロッパを専攻していても、ううむと唸ってしまう箇所が多い。「10講」の中では最も専門的で読み応えがあった。個人的な体感ではあるが、専門度・難易度でいうと仏>英>伊>独となるか。最近出た西はまだ読んでないから、今後の課題。

  • ちょっと難しいというか、とりつきにくい感がある。

  • フランス史の流れが俯瞰できて勉強になった.特にフランス革命から現代につながる流れがよくわかり,フランス史への興味が高まった.

  • フランス革命に関する本を読む前にフランス史に関し、大まかな歴史を知るために読み始めた。
    イギリスやドイツとは異なり、王に権力が集中しているが特徴的だなと感じたことと、一方で聖職者、貴族が特権を持っていたことがフランス革命に繋がったのだと感じた。
    フランス革命以降は現在の体制に至るまでに、想像よりも激しく体制が揺れ動いていることには驚いた。

  • SM2a

  • フランス史について、概説的であり、かつ著者のフランス観が強く反映されたものとして興味深い。他のフランス史概説書とも比較して味わいたい。

全54件中 1 - 10件を表示

柴田三千雄の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヘミングウェイ
三島由紀夫
ウィトゲンシュタ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×