小説の読み書き (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 207
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004310242

作品紹介・あらすじ

小説家は小説をどう読み、また書くのか。近代日本文学の大家たちの作品を丹念に読み解きながら、「小説の書き方」ではない「小説家の書き方」を、小説家の視点から考える斬新な試み。読むことは書くことに近づき、読者の数だけ小説は書かれる。こんなふうに読めば、まだまだ小説だっておもしろい。小説の魅力が倍増するユニークな文章読本。

感想・レビュー・書評

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  • 小説家佐藤正午が、芥川龍之介や太宰治ら大作家たちの小説について、分析したり、突っ込んだり、要は(敬意を込めながら)言いたいことを言っている本。
    例えば、当時中学生の太宰治が、井伏鱒二の「山椒魚」を読んで、坐っていられないくらい興奮したという話に対し、中学生の自分はどちらかといえば「すわっていられないくらいに退屈した」といじけてみせつつ、太宰がなぜそんなに興奮したのかを推理していく。
    そんな深読みをするのか、そんな所に目をつけるのかと、最初から最後まで新鮮だった。

  • 絵画が、その背景を知った上で見ることで感動が何倍にもなるのと同じように、小説の場合も、著者が何を意図しているのか、どんな背景があるのかを知った上で読む方が面白い。或いは後から。

  • 25人の小説家の代表作を著者が読んでコメントする面白い企画の本だ."図書”で読んだ記憶も一部あったが,改めて通読すると,著者がかなり素直な気持ちを書き記していることに感心した.勘違いも数点あるが,それを素直に改訂している姿勢は,政治家に見せたいものだ.取り上げていた中で大作は三島の「豊饒の海」だと思うが,これはしっかり読んだ.かなり昔なので,佐藤の評価とは相いれない部分があったが,小説家が小説を考える事例は少ないので,面白かった.文章の癖をそれぞれの作家から引き出しているのは,職業的なものだろう.

  • リリース:茂樹さん
    ミスターいんぎんです。

  • 2017年7月9日に紹介されました!

  • 独特な視点から読み解く。

  • たぶん絶版になっているだろう。故に本屋で探すのは無駄で図書館で蔵書検索してコードNo.で引っ張り出して来たレア本。
    しかしまぁよくこんな大それた企画に手を出したもんだ。日銭目当てとは言えやる気ないなら止めとけばいいのに…と読んでいるこっちがヒヤヒヤのヤバい内容。
    引く手数多のビッグネームにケチを付けることに飽き足らず句読点の打ち方から文法の添削までやってのける心臓は正午さんらしいと言えばそうなのだが勝手適当な解釈をした挙句読者の指摘を受け訂正することもなく追記で誤魔化すという大胆さにはまったく恐れ入る。
    佐藤正午検定(もちろんないが)準二級以上の読解力と包容力がない方は読まない方が無難の問題作

  • さらさらーっと読んでいる小説をこのように読むひとがいるのか!と感動しました。
    書く方に生かしたかったけれど、どちらかと言えば読み方や感想という感じ。わかりやすく名作文学が紹介されているので今後の読書の指針にもなります。

  • S901.3-イワ-R1024 000446765

  • 情けない話、ここで取り上げられている小説の過半数は未読なんだけど、ちょっと読んでみたくさせるような、そんな書評的ニュアンスもある作品。でもそれ以上に、物書きの観点に触れられるのが醍醐味で、なるほどそういう見方も楽しそうだな、って思わされることもしばしばだった。どうせ読むなら味わい深く楽しみたいし、その道標になりそうな内容でした。

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