格差社会―何が問題なのか (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.31
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本棚登録 : 680
レビュー : 77
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004310334

作品紹介・あらすじ

低所得労働者の増大、新しい貧困層の出現、奪われる機会の平等…。教育や雇用などあらゆる場で格差が拡大するなか、いま日本社会に何が起きているのか。格差問題の第一人者である著者が、様々な統計データによって、格差の現状を詳細に検証し、不平等化が進行する日本社会のゆくえを問う。格差論の決定版。

感想・レビュー・書評

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  •  格差社会の方が国民に分断を生みやすく分割統治がやりやすい。よって独裁政治が行いやすい。よって安倍政権は格差社会を目指しているのでしょう。
     ちなみに、安倍政権が基準とする「格差」とは、能力や実力による格差ではなく、「アベ様の覚えがいいか悪いか」による格差なのです。
     無名の四流大学でもアベ様につながれば特権により便宜を謀られたりたり、国際的に通用しないボブスレービジネスがアベ様につながって膨大な交付金をもらっていたとか、次から次へと出てきます。

     擦り寄れ、擦り寄れ、アベ様に擦り寄れ。そうでなくては出世できないぞ。
     ああアベの世やアベの世や。地獄の沙汰もアベ次第。
     学校の校庭には二宮尊徳ならぬ“二宮忖度”像が建てられたりして。
         
     さて、格差社会になって貧しい人が多くなれば、経済的徴兵制に都合が良くなります。
     アメリカでも経済的徴兵制が行われていますが、日本でもそうしたいのでしょう。
     良識ある我々は格差社会に反対していかなければなりません。
       http://sanshirou.seesaa.net/article/456893421.html

  • 2017/09/29

  • 3.5
    格差の何が悪いのかをある程度の数字を用いて、述べられている。筆者は、2006年時点の小泉内閣あたりで、小さな政府になっており、十分な救済になっていないという意見。経済効率を高めるためには、貧富の格差が拡大するのはやむを得ないという考え方は、「収穫逓減の法則」で説明でき、有能な人に高い所得を与えたとしても、それから得られる経済効率への効果はある程度の限界がある。貧富の格差が広がってもセーフティネットを確立させて、敗者・貧困者を救えばよいというが、実際にはそうなっていないとのこと。どこでバランスをとるか考えていく必要がある。なかなか面白い。

  • レビュー省略

  • タイトル通りの内容。経済学の立場から論じられているので、説得力があります。ただ、ところどころ論拠の弱いところがあります。この辺りは、読者として考察できると、おもしろいのだろう思いました。著者の意見と比較的近い考えのため、受け入れやすかったです。

  • 本書は非常に分かりやすい構成を取っている。具体的には「格差の現状の提示(データで示す)→その要因→格差社会の日本社会への影響→格差社会の進行によって起こる問題点→では、どうすべきか?(処方箋)」というように、順序立てて分かりやすく論が進められているため非常に理解しやすい。

    この本から分かることは、この本が出版された2006年当時においては格差社会は確かに進行しているということだ。ただ著者は格差社会の問題点を指摘しているものの、根拠としては特に目新しいものはないように思え(もっとも、この本を読んでいるのが2016年とかなり時間が経って格差が当たり前になってしまっているからかもしれないが)、その点についてはやや残念。もっともこういった問題は誠実な語り口が求められるがゆえのことなのかもしれないが、もう少し新たな視点が書かれていればもっと面白かったかなと思う。また、たとえば「p161 北欧のような高福祉・高負担社会の実現も工夫によっては可能」と書かれているが、その根拠も曖昧だろう。北欧国家の体制の問題点にも言及されていない(ページ数の都合もあるだろうが)。

    様々な意見を言うのは簡単だが、ただ意見を言っているだけという人も多いと思われる。たとえば本書は次のように指摘している。「p203 日本社会では、一般的に、次のような認識が広く存在しています。日本は税金が高く、社会保険料も高い。にもかかわらず、国民への社会保障の還元は非常に少ないという認識です。いま見たように、社会保障の還元が最低レベルであることは、統計と合致しています。しかし先述したように、税と社会保障の負担率は、実際には、国際的に見ても低いのです」。では果たして、どれほどの人がこのようなデータによる前提を踏まえて議論をしようとしているだろうか?そうした日本社会の現状(とは言え2006年当時のものだが)を知るという意味では本書は役に立つものと考えられる。

  • 格差が拡大しつつあるという現状認識については、データを引用しながら説明しており、説得力があった。
    ただ、そのあとの政策提言については「?」という箇所が多く、あーはいはいという感じ。どうやら筆者は高福祉高負担の北欧諸国やベルギーを理想と捉えているようだけど、負担増にあたっての対応策が「努力して国民のコンセンサスを得る」ってだけじゃあねぇ。
    現状認識を学ぶという点においてはいいけど、そこからは微妙だったかな。

  • 格差を知るうえでの入門書としては、良い内容だと感じた。格差の分析についても、しっかりとしたデータに基づいていることから、信頼できるものである。
    著者によれば、格差が社会に与える大きな影響は「階層の固定化」であるとしている。本書ではイギリスは階層社会であり、階層が日常生活に浸透し、人を見る際の大きな要素になっていると述べられています。しかし、こうした階層が固定化し、本人の意思、能力が反映されない社会は望ましい姿ではなく、日本はそのような階層固定化に向かいつつあるとしています。この意見に私は非常に納得ができた。階層の固定化は競争を抑えることがあることを忘れてはならならない。さらに日本は階層の固定化を経験したことが無い。士農工商の身分制度が確立されていた江戸時代でさえ社会移動があった。このことから、階層が固定化された社会で豊かに暮らしていけるのか非常に疑問である。

  • 今さら再読シリーズ

    2006年初版なので、少々話題が古いんですが。というか、8年も経つとこんなにも社会状況が変化するものなのかと驚き。とはいえ、格差社会はますます拡大していく方向にあります。

  • 現在の「格差」議論のきっかけとなったと言われる「日本の経済格差」著者の新作ということできたいしたが、内容は可も無く不可も無くというところか。
    いくつかの提言もなされているのだが、斬新なものは少ない。

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著者プロフィール

2016年8月現在 京都女子大学客員教授、京都大学名誉教授。

「2018年 『福祉財政』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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