幕末・維新 シリーズ日本近現代史1 (岩波新書)

  • 岩波書店 (2006年11月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784004310426

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

幕末から維新にかけての歴史的な変遷や人物の物語が、深い洞察と共に描かれています。新たな史料の発見や最近の研究成果を基に、従来のイメージを覆す視点が提供され、特に江戸幕府の外交戦略に対する見方が変わって...

感想・レビュー・書評

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  • 第1章にあるように近年の研究で江戸外交が弱気だけではないことが明らかになっている。これもきちんとした記録あってのこと。だからこそ公文書はしっかり体系的に残していく必要性がある。

  •  自分のすぐ近くにある物語との出会いは、嬉しく、また有難い。これをお貸し頂いたのは仕事の古く永い先輩であると共に、ぼくの中に北海道愛を最初にインジェクトしてくれた方である。本書の作家・浮穴みみも千葉大仏文科卒だが北海道生まれの作家である。本書は北海開拓に纏わる人たちを絡めた美しくも逞しい短編集である。

     『楡の墓』タイトルにもなっている最初の短編は、札幌市に堀を引いた初期開拓の責任者である大友亀次郎。札幌市東区に彼を記念する郷土資料館があり、それを偶然にも先月だったかぼくは訪れている。また大友がトウベツの開拓に関わろうとした経緯など実に興味深い。

     『雪女郎』続いて北海道神宮にゆくとガイドさんが必ず紹介する大きな銅像で印象的な島義武の開拓と挫折。途中で行き会うブリキストンは、津軽海峡を挟み本州と蝦夷の生息動物が異なると唱え、ブリキストン・ラインという名で有名になった学者である。同作者の他の短編作品でも描かれているということなので、楽しみにしておく。

     『貸女房始末』は、唯一書き下ろしではなく過去雑誌掲載作品。『小説推理』に掲載されたとあるが、いずれも推理小説というより、人情と歴史を絡めた骨太の歴史小説作家という風に読める。札幌居住地の焼き払いと再建を描いたものとして印象深い。

     『湯壺にて』は、まだ山の中の秘湯であった定山渓温泉の湯壺を舞台にした、開拓吏・松本十郎にまつわる物語。

     『七月のトリリウム』は、船の中、札幌農学校で教えのために渡ろうとしているクラーク博士の逸話を、美しい文学性とともに描く。

     いずれも、自分の住んでいる、あるいは住んでいた場所、ゆかりの地。それらは本書の舞台というより、むしろ土地が人以上の主人公なのではないかと思われるほど、蝦夷地とその開拓にちなんだ物語である。北海道を愛する人にとっては、心のメモリーとなりそうな重要な作品であった。

     明治維新による移民政策、北海道開拓、アイヌ民族などの歴史などに興味のない方も、この作品たちは、物語性だけでも惹きつけるものが十分にあり、とてもおススメである。

  • 明治から現代までの歴史を改めておさらいしようと思って読み始めた。教科書で習った時のイメージと違うことも多々あり、興味深い。

  • 黒船来航・開国 → 西南戦争・明治維新までの通史。天皇中心の攘夷論で沸き立っていたという従来の見解を史実に基づいて検証。イギリスのものを中国の漢訳から学んでいたという。わが国に近代国家を現出させた政体書がアメリカ合衆国憲法の影響を受けていたとか勉強になった。

  • 明治以降の歴史を学び直す必要性を感じたので、読んでみました。従来の江戸幕府=時代遅れ、明治維新政府=日本を立て直した、という歴史観が正しくないことを理解できます。なんというか断絶しているわけではなくて、幕末から明治以降にはちゃんとつながりがあることを理解しました。現代までのつながりを意識してシリーズの続きを読もうと思います。

  • 再読推奨。内容が濃くて教科書のような表面的な物ではなく深層的に書かれており学べる本だなと思った。

  • 再読。
    細々した部分が難しく、理解したとまでは言えないが、幕末の大まかな流れを把握することはできた。

  • 勉強になりました。

    世界から見た幕末、明治維新の日本が描かれています。

    よくある明治維新の概要を見ると幕府が何も考えずに不平等条約を結んだという理解になってしまうことが多いと思います。実はそうではなく、当時の幕末の現場には優秀な人がたくさんいて、その人達の努力によってできる限り良い内容になるよう交渉し条約を結び、結果不平等になった面もある、ということだったんだなと理解できました。現場の人たちの働きぶりがよく描かれており、イメージが沸きました。

    その時日本はこうしたけど、世界の情勢から見ると実はこういう状況だった、という事もありました。やはり常に世の中に目を向けていくということは重要だなと思いました。

    明治政府の急激な改革によって民の反乱が頻発していたのはこれまでよく分かっていなかったです。そういった面もあったんだなと勉強になりました。やはり多角度から見て自分なりの意見を持たないとダメだなと思いました。

  • 幕末から維新前後の歴史をざっくり復習する感じの1冊だが、ペリー来航以来の幕府の外交、政治というのは、欧米や中国、ロシアなど各国間の事情と日本の地政学的価値に影響されながらも、従来持っていた印象より柔軟かつ理論的で、慎重に筋の通った言い分をしっかり伝えていたのだと改めて思った。
    個人的に興味深かったのは、江戸末期の一揆の元気の良さ。新政府になって、相当厳しく処罰するようになったことを考えると、現代日本の政治に対する市民の軟弱さというのは、やはりこのあたりから始まってしまったのかという印象を持った。

  • 歴史について知りたかったことの一つは、今と違う時代の人はおそらくかなり違った感性で物事をとらえていたのだと連続性をもって感じることだったのかも。若者の閉そく感とか。時代の刻みが長いところと短いところがあって、一様ではないことも。
    戦は、基本的には武人同士のもので、それ以外は被害者だったんだなあ。その辺は近世的な戦争。

  • 2021年8月1日幕末・維新☆☆☆井上勝生
    近現代史はかくあるべしという一書 少なくとも大学では必読 歴史は暗記科目ではなく、人間の営みが歴史を紡ぐ不思議さ・面白さ
    1.歴史も科学 政治的思惑で歪曲されがち 権力者が歴史を書く 本書は日本史の教科書の通説を検証し、「権力バイアス」を修正する
    ex 江戸幕府は無能 国益を害し 天皇・大名を蔑ろetc
    江戸幕府官僚は優秀 しかし時代の変化には不適合 歴史の不思議
    あれだけ世界情勢に通じ、対策を講じながら 裃・ちょんまげ=身分制度は不変
    開国も貿易の拡大(生糸・茶)は経済にプラス 
    2.「国民皆兵」は革命 武士=士族体制の否定 
    身分制度をリセットするのは江戸幕府では出来ない 
    明治新政府の必然
    長州藩の奇兵隊 
    反対多数→下関攘夷戦争に大敗→奇兵隊の設立
    薩摩藩は薩英戦争の敗北後も士族体制を堅持 
    戊辰戦争 天皇陛下の軍の御旗はあるが 新時代の理念が大きい →西南戦争で決着
    3.明治新政府の改革 版籍奉還・廃藩置県
    世界植民地獲得戦争に参戦 台湾・朝鮮・日清戦争と軍事出兵続く 英国(パークス)の支持・支援 日露戦争まで続く 英国は自国の国益が第一(当然ながら)
    「士族解体」「民衆への負担①地租課税②徴兵制」
    →軍事強国をはかる
    「富国強兵路線」は昭和の軍部政治により破綻・国家は滅びた

  • 自身の幕末維新前後から知識の薄さを感じた。

    ペリーなど、外国人の書籍から描かれる、江戸時代の先進的な文化、風俗、民衆。

    どれも新鮮なものと感じた。

    江戸末期の考え、国民の新しき時代への高揚感など、考えを改める部分があると感じた。

  • 通説とされてきた歴史にまったをかけるその論調が爽快でした。「幕府の外交は愚鈍ではなかった」「開国後、庶民は外国人を恐れることなくフレンドリーに接していた」など、殺伐とした幕末の雰囲気を打ち消すような事実に心がなごみました。特に、第3章での、庶民の生活に関する部分がとても興味深かったです。

  • Twitterの某アカウントでオススメだったので読んでみる。
    孝明天皇と少数の討幕派が闇。
    万世一系うんぬんのdis強いっす。
    結局権力闘争に使われてるだけよね。。。

  • この巻では、幕末から維新を経験して日本近代化へと進む序曲まで書かれています。

  • 【由来】
    ・amazonの関連本でたまたm

    【期待したもの】
    ・シリーズ、読んでみる?ただ、文春でも同様のがあれば、それと比較して読みたいかも。
    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】

  • 岩波のシリーズモノだが、帯に「維新史を書き直す意欲作」とあるように、反薩長史観的でこれまでの通説に異議を唱える内容になっている。ラストは孝明天皇の「神国思想」を叩いて終了。岩波らしいと言えば岩波らしい。民衆史研究の影響をかなり強く受けており、江戸期に蓄積された、日本の伝統社会の素晴らしさを賛美?しているのだが、一歩間違えると、「日本スゴイ」系の本になってしまい、保守系からも評価されてしまいそうで、著者の本意とは違った読み方をされる可能性もあるように思える。

  • タイトルどおり幕末から明治維新までを記載した本。黒船来航からの通俗的な歴史の解釈としては、諸外国の来航に幕府が対応できず、代わりに薩長土肥等の維新関係諸藩が有効に対応した結果、大政奉還に至ったという物があるが、そうではなく、幕府においても、林全権など有能な能吏が諸外国に対して毅然とした対応を取ったとのことである。いかにこれまでの歴史の解釈が、維新政府にとって都合の良いようになされてきたのかがわかる。一方で、京都の公家側は改革派もいたもののよくわからない観念に振り回されており、どうしようも無いことがわかる。

  • 最後の章で力つきたまま何ヶ月も経ってしまった。あとがきを読んだ所でひとまず読了とする。いつか再読しよう。

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