大正デモクラシー シリーズ 日本近現代史 4 (岩波新書 新赤版1045)

  • 岩波書店 (2007年4月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784004310457

感想・レビュー・書評

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  • 日本近現代史のシリーズ、言論・社会運動華やかだった明治終盤から昭和序盤を読んだ。民本主義、第1次世界大戦、米騒動、政党政治、関東大震災、恐慌・・・モダニズムの文化も発展した。

  • 明治から大正、昭和とつながる流れの中で大正時代の文化、政治、外交などをコンパクトにまとめた本です。

  • 1954年に誕生した「大正デモクラシー」という用語は定義が曖昧なため論者によって扱う内容も異なる。本書では、日露戦争から満州事変までの間の、社会運動や大衆社会の進行を扱う。「民主主義とは何か」があらためて問われつつある昨今において、この時代を振り返るのは有益に思われる。

  • 日本人諸君に分かりますか?植民地であるという事がどんな事だか。
    デモクラシーの処理を誤った1925体制。。。

  • この巻では、帝国議会の末期付近の日本政治情勢から世界情勢まで解説されています。

  • ☆大正時代はデモクラシーでもあったが、関東大震災など右傾化への転換点でもあった。

  • とてもおもしろいとか、ものすごく新しい知見があったということはなかったが、とりあえず、最後まで興味をもって読むことが出来た。当たり前といえば当たり前なのだが、このシリーズの前巻があまりに読むのがつらかったので、それだけでうれしい。そろそろ、柳田国男や、小林秀雄、江戸川乱歩など、知った名前がでてきたり、レコードやラジオが登場し、「そうかなるほど、明治から見ていくと、こういうタイプスパンなのか」と、時間の幅が実感できたのがよかった。""

  • 日露戦役後、坂を登りきった日本の25年を内に立憲主義、外に帝国主義のコントラストで描く。世界的には第一次大戦の規模からもわかるようにグローバル化の深化がある時代である。本書では国内的に大衆社会化が進展する様子を様々な切り口で解説する。(ただ、民俗学の常民のくだりだけは本書から浮いているように見える)
    原敬日記「将来、民主主義の勃興は実に恐るべし、是れ余も官僚も同様に心配する所なるが、只官僚は此潮流を遮断せんと欲し、余らは之を激盛せしめずして相当に流通して大害を起こさざらん事を欲するの差あり」とある。1905日比谷事件、1918米騒動、1923関東大震災の虐殺と、もはや逆行することのできない大衆化の深刻さと為政者の危機感が伝わる。本書で25年体制と呼ぶ普選と治安維持法の成立は、改めて大変象徴的に感じる。
    本書では、対外的な帝国主義のブレーキにならなかった大正デモクラシーの限界を述べるが、大衆にとって自身の利益を追求する手段という意味では、立憲主義と帝国主義は全く矛盾することのない一貫したイズムだったのではないだろうか。そして大衆の欲望と政党政治に対する失望、また為政者による国体の守護という目標、これらがない交ぜになって1930年代をむかえたと考えるとき、大衆社会にとっての大正デモクラシーとは高邁な思想だったのではなく、自己目的のツールのひとつに過ぎなかったことを思い知らされる。

  • 2007年刊行。著者は日本女子大学人間社会学部教授。日露戦争後から満州事変まで。表題の「大正デモクラシー」の功罪、あるいは意義と限界を基軸に据えた一書。

  • 新書文庫

  • 当時の市井の人々はどのように思って生きていたのか分かりませんが、現在から振り返ってとても暗い時代だったように感じます。第二次世界大戦の戦場で亡くなった人も圧倒的に大正生まれの人たちだったように思います。大正天皇も若くして薨去されました。韓国併合や第一次世界大戦、米騒動そして関東大震災と塗炭の苦しみを生きたように想います。この平成の世は100年後の世から振り返ったとき、どのような時代だったと評価されるのでしょうか。

  • 岩波新書日本近現代史シリーズの第四巻。
    各章ごとの参考文献や略年表もついていて詳しい。
    教科書で知ってる大正デモクラシーだけど、もちろん教科書には載らないことが詳しくて、ずいぶん面白い。

  • 言論の自由がある程度あったにも関わらず、帝国主義を乗り越えるような言は皆無だった。支配者からの側の変革がいかに難しいか。植民地の問題を通して、国家という単位は限定づきながら、重要であることを苦くも受け入れざるを得ない。

    植民地での参政権獲得(同化)と議会設立(自主)のジレンマからも、対等な国家成立が論理的には導かれる。

    普選が導入された後、無産政党が議席を思ったほど伸ばしていないことに、多少の失望とともに、もう少し分析を加えたくなった。

    治安維持法には様々な批判、反対意見が寄せられていたんですね。

  • 勉強になりました。

  • 少々物足りなさを否定できないが、それは叙述が時間の不可逆性に対する感度が低い”オーソドックスな”スタイルであることにも起因していると思う。
    まぁシリーズものだから内容が総花的にならざるを得ない面も多々あるのだろうが、現在そして将来の日本を考えるにあたり、個人的にはこの時代、つまり日本人にとってデモクラシーとは本当に腑に落ちている思想なのか?の検討が最も重要だと思うので、評価も厳しくならざるをえない訳で。

  • これ一冊で大正デモクラシーを理解しようとする目的に叶う本ではない。多少の前提知識を持った人が、本書内で提示される資料に基いて理解を深めようとする本。

    ぼくの場合は持っている知識が少なく、存分に楽しめたとは言えない。それでも、女性雑誌などから引く社会風俗に関する資料などは面白く読めた。また刊行間もない左翼系雑誌のアジテーションも、雰囲気まるごと懐かしく感じられる。

    新書でありながら、資料を広く求めているので深みという点ではもちろん不満は残ると思う。ただ幅広さ故に自分の知っているところ(資料を楽しめるところ)と、今後の興味に繋がるところ(資料を読み解けなかったところ)の双方がある。自分のレベルに応じて何度か改めて楽しめる本だと思う。

    # ちなみにブクログに登録した引用箇所は社会風俗系にばかり流れてしまっているかもしれない^^

    第一章 「民本主義と都市民衆」
    第二章 「第一次世界大戦と社会の変容」
    第三章 「米騒動・政党政治・改造の運動」
    第四章 「植民地の光景」
    第五章 「モダニズムの社会空間」
    第六章 「恐慌化の既成政党と無産勢力」

  • 途中からどんどんついていけなくなり、リタイア。もう少し、簡単な本から入る方が良さそう。

  • 韓国併合、関東大震災など大正も激動の時代であった。

    非常に読みやすく書かれています。

  • 1910ごろから1930ごろまでの大衆社会、政治、文化、マイノリティの変遷を概観しながら、大正デモクラシーというものについて整理する一冊。大衆運動、社会主義、帝国主義、民本主義など思想的にも錯綜し、なかなか全体像を見通すことのできない大正時代を捉えるにあたって最適な一冊である。
    この時代についてのある程度の知識があれば、それがうまく整理されてきて気持ちいい読後感を味わえるだろう。

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著者プロフィール

1951年生まれ。歴史学者、日本女子大名誉教授・日本近現代史。著書に『近現代日本史と歴史学』(中公新書、2012年)『歴史論集1~3』(岩波書店、2021年)『歴史像を伝える』(岩波新書、2022年)など多数。

「2025年 『「歴史総合」の学び方 神奈川の実践から』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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