日本の近現代史をどう見るか シリーズ 日本近現代史 10 (岩波新書 新赤版1051)
- 岩波書店 (2010年2月19日発売)
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感想 : 30件
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784004310518
みんなの感想まとめ
日本の近現代史を体系的に学ぶための一冊であり、シリーズ全体の総括として非常に読みやすい内容です。著者たちによる最後のまとめや、おすすめの書籍リストも収録されており、さらなる学びへの道筋を示しています。...
感想・レビュー・書評
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20250406読了
シリーズ全て読むのに4年かかった。
流石のボリューム感。
疑問点を洗い出しながら、自身の血肉にしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新書シューイチチャレンジで日本近現代史を学ぶ、今年の夏の課題としていた。岩波新書「シリーズ日本近現代史」各巻著者による最後のまとめ。各巻著者による「お薦めの5冊」リストつき。昭和100年、戦後80年にあたり、幕末・明治維新以降の歴史を通史で見れた。まだまだわたし独自の歴史観を得たとはとてもいえないので、これからも勉強あるのみ。
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シリーズ全体の総括という形で非常に読みやすい。
市民レベルでの恒久的な平和維持には、戦前の負の歴史的事実に目を向けるべきで、そのための導入に最適な一冊 -
岩波新書 「日本の近現代史をどう見るか」
日本近現代史シリーズ全10巻の最終巻。このシリーズは 黒船来航からバブル崩壊までの通史。
最終巻は各巻の著者が論点を整理し1冊で近現代史全体を一望できる
近現代史の論点
*幕末期の日本の自立
*明治期の天皇の必要性
*日清日露戦争による日本の変化
*大正デモクラシーとは
*1930年代の戦争は何をめぐる闘争だったのか
*開戦を回避できなかった理由
*占領改革による日本の変化
*日本の高度成長理由
国民国家意識が戦争時代につながり、敗戦して経済時代に変わったように読める。日中戦争以後、日本が下降している
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1.戦後歴史学→2.民衆史研究→3.現代歴史学という順序で「通史」は書き換えられており、1と2は「国民化」がテーマ、3は90年代以降のグローバリズムを受けての「日本」や「日本人」がどのように定義されてきたのかを問い直すという事がテーマになっているらしい。
また、「新書通史」の特徴としては「時勢とのかかわり」「機動力を発揮」との事で、教科書からは一歩進んで読む通史という事になるらしい。だから大学の教科書や参考文献として使われるのは尤もである。ただし、一般人が教養のレベルで本書を読むかというと疑問もあり、それなりの物好きが読むのかと。
本書は現代歴史学のシリーズ日本近現代史の最終巻としてこれまで刊行された9冊のマトメ&補足を行なっているのだが、はっきり言ってこれだけ読んでも何を言っているのかわからないだろう。すべてを読んだ上で整理として読むほうがいい。
10年前に現代歴史学としてのシリーズ本が完結したわけだが、昨今は反グローバリズムの風潮があり、再度「国民国家」が問われつつあるように思える。90年代の冷戦崩壊・グローバリズムから30年が経過し、現代歴史学も、そろそろ「次の歴史学」へと変化すべき時に来ているのかもしれない。 -
10巻読み通し終了。
2010年代は乗り切れなかった模様。
やはりアジアに目を向けないと。まずはガチで贖罪から。 -
大正デモクラシーとは、1905年の日比谷焼き討ち事件から1931年の満州事変前夜までの、政党政治の実現を目指した動きが盛り上がる時期で、1918年の米騒動と、その結果誕生した政友会による政党内閣(原敬)を境にして、前期の民本主義の時代と後期の改造の時代に分けられる。この間の第一次世界大戦を契機とた経済成長により急速に社会が変化していた一方、韓国併合やシベリア出兵など植民地支配が本格化した時期でもある。
戦後の自民党政治は、高度経済成長による成長の富を地方の産業基盤整備や道路やダムに投資して選挙民から支持を得る田中角栄までの政権と、新自由主義指向で国鉄から郵政までの民政化が進められた中曽根内閣以降に大きく分けられる。 -
近現代史をどう見るかというより、岩波のシリーズをどう読むか(著者による補足説明)という雰囲気。各章にオススメの数冊が載っているのはありがたい。
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シリーズのまとめ編。新たな視点もあるが、本編を読んでいれば、まぁ必要ないか。
・万世一系神話は、儒教の易姓革命論(君主が徳や仁を失えば、天に見放される)とは相容れない。仏教や儒教は外来思想という認識が根底に。
・出雲大社と伊勢神宮の「祭神論争」。伊勢神宮が勝ったから今がある。
・津波・火災から御真影・教育勅語を守ろうと死傷した教員などがいた。
・ルソー『戦争および戦争状態論』:戦争は敵とされた相手国の政治の基本的枠組み・秩序=憲法に対する攻撃という形を取る。
・第一次世界大戦までは国民責任論。第2次世界大戦から指導者責任論。
・グローバリゼーションのなかでの新自由主義的国家モデルやフレクシブルな資本編成の全面化と、社会的なリアリティの虚構化は、深いところで結びついている。 -
本書は「シリーズ日本近現代史」の10巻目で「総まとめ」になるとのことだが、「シリーズの導入」としてもおすすめということで手にとって見た。
10人の歴史家がテーマごとに分担しており、それぞれの内容は個別には興味深い見識も見られるのだが、当たり前のことだが、やはり視点の違いも痛感した。
歴史を詳細にみると、通説とはだいぶ違う風景が見られる。
幕末の幕府と諸外国との交渉で、「幕府の外交」が低く評価されてきたこともそうであるし、明治維新の「天皇」の存在の評価や、その後の明治憲法体制についての視点なども、だいぶ以前とは変わってきているように思える。
しかし、「日清戦争」や「日露戦争」、「日韓併合」や「満州国建国」などのいわゆる「歴史認識」については、現在、一般に日本人みなが認識を共有しているとはいえないのではないのだろうか。
そういう意味で、本書のような「近現代史」は実に興味深いが、本書の各項の視点はさまざまである。
いろいろな視点からの検証という利点もあるだろうが、やはり「雑多」という印象はぬぐえないと思えた。
シリーズもおいおい読んでみようとは思うが、「日本の近現代史をどうみるか」というのは、あまりにも大きなテーマである。
歴史家の力量も問われるが、読者自身も相当読み込まなければ納得のいく読後感は得られないのではないか。
本書は、読後に「驚き」や「充実感」をあまり得られなかったという意味では、ちょっと残念な本であると思えた。 -
シリーズの他の9冊に比べ著者の自由度が高いせいか、「岩波」的な史観がないわけではないが、そういうものとして読めば悪くない。幕末に幕府の対欧米外交は結構頑張っていた(第1章)、明治期に天皇が国家形成に果たしたプラスの役割(第2章)、侵略戦争を「国際共同体に対する犯罪」とする新思想が生まれ、中立国の米が経済制裁を取りえた(第5章)、日本は占領期に完全に変わったわけではなくそれ以前と一定の連続性がある(第7章)、「日本の特殊性」強調への批判(第8章)、といった、通説的な歴史観とは少し異なる新たな視角を提供してくれる。
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このシリーズの5,6巻を読んだが,この10巻は特に中身が濃い.最も感銘したのは第1章で詳細に述べられた,幕府の外交の再評価だ.よく言われる「不平等条約」について日本側の体制が整っていない状態,裁判制度ができていない点や小国に分かれていたこと,等を加味すると,不平等で良かったとも言える.また,外国人の国内旅行権を10里としたことは,国内産業を守る有力な法だった言え,特筆に値すると評価している.この辺りの研究成果ができるだけ早く教科書に記載されるべきだと痛感する.
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各巻の補遺というべき10巻目。それぞれの時期に応じた問いを立て、答える形式をとっている。問いに対して答えが長いので、「あれ、いったい何の話をしてるんだっけ…」と忘れてしまうことがしばしばあった。
それにしても、図版が1点もないのはどういう意図なんだろうか。当初「宮地正人編」だったのがいつのまにか「岩波新書編集部編」に変わったことも、この巻をめぐって何らかのやりとりがあったと思われるが、どうだろうか。方針をめぐって編者と出版社のあいだで齟齬があって決裂し、結果各執筆者に急いで原稿を書いてもらったため図版を用意する手間を省いた、みたいなことなんだろうか。完全に、勝手な想像だけど。
【追記】その後宮地正人『通史の方法』で、そのへんの経緯は書かれていました。(2012.5.10) -
岩波新書、日本近現代史シリーズの最終巻。
【構成】
はしがき
第1章 幕末期、欧米に対し日本の自立はどのように守られたか 井上勝生
第2章 なぜ明治の国家は天皇を必要としたか 牧原憲夫
第3章 日清・日露戦争は日本の何を変えたのか 原田敬一
第4章 大正デモクラシーとはどんなデモクラシーだったのか 成田龍一
第5章 一九三〇年代の戦争は何をめぐる闘争だったのか 加藤陽子
第6章 なぜ開戦を回避できなかったのか 吉田 裕
第7章 占領改革は日本を変えたのか 雨宮昭一
第8章 なぜ日本は高度成長ができたのか 武田晴人
第9章 歴史はどこへ行くのか 吉見俊哉
終 章 なぜ近現代日本の通史を学ぶのか 成田龍一
総目次
2006年11月の第1巻から2009年1月の第9巻までの、計9巻の日本近現代史シリーズのダイジェスト兼後書きが本書である。各巻の著者による、担当した時代の概観とおすすめの5冊が掲載されている。評者は第5巻から第9巻の5冊を読んだが、本シリーズが特に取り上げた「軍隊」「家族」「植民地」という3つのテーマが150年の近現代史の<<通史>>を読み解くにあたって、有効なモチーフたり得るかどうか、また現時点に近づく後半の5巻がそのテーマに忠実であったかどうかと問われれば「否」と答えざるを得まい。
通史というのは、各時代で要請されている個別のテーマのみを満たせばいいというものではないし、個別のテーマを総合した時代のイメージを時に抽象的に、特に具体的に読者に示すことを目標とすべきだと評者は考える。そういう意味で、足かけ3年におよぶ本シリーズには通史としての及第点を与え難い。それを改めて思い知らされた最終巻であった。 -
スペインの歴史を専門にやっているのだが、日本の歴史を知ることが、外国の歴史を学ぶ前提だと思ったので、この本、10冊のシリーズを読むことにした。10巻シリーズのまとめの本であり、これから残り9巻を読みたい。
外国人が外国の歴史を学ぶときの有利な点は、客観性だと言われるが、この本を読んでいてそれを強く感じた。いくら少し前の歴史といえ、日本の歴史を読んでいて、主観が入り込むのが実感できた。 -
終戦記念日を前にして、近代天皇制に対する自分の立場を確認したくて読んでみた。本当は全巻通読すべきだけども、手っ取り早く流すにはちょうどよい。持つべき視点へのキッカケをもらえた気がする。
列島の周囲の国、列強国との相対的な関係を考えない歴史認識なんてあり得ないよなあ。
あと、戦争、武力行使って外交のいちカードなんだよなあと。それをいかに使わなくてすむようにするか。
特に印象に残った章。
第一章 幕末期、欧米に対し日本の自立はどのように守られたか
実は幕府の外交は、当時できる限りの交渉で国内の経済を守ったとか、書いてある。ハリスなんか日記は嘘が多くて、実は幕府側の文書と違うところも多い。いかに「幕府は無能」と思わされているか。
この本に書いてあるわけではないけど、近代以降の部落差別も江戸時代の身分制度が根底にあるとしても、実は差別をより酷く堪え難いものにしたのは明治以降の役所と「市民」。そのことが同和教育では江戸時代が悪い、とだけになってるみたいな。
第二章 なぜ明治の国家は天皇を必要としたか
明治政府ができても、庶民にとっては天皇なんていないも同然だった。のを、率先して洋装したり下賜金与えたりして、アメの役割。
今も同じことやってる。
第三章 日清・日露戦争は日本の何を変えたのか
当時でも、西洋の学問は一度漢語になってから学ばれていて、日本で生まれた漢語訳も多くなったと。そういうのは東語と呼ばれたと。東アジアにない概念が漢語として共通に認識されていたのは面白い。
第四章 大正デモクラシーとはどんなデモクラシーだったのか
当時の「民主主義」の人たちが、なぜ天皇制は否定しないのか、むしろ、積極的に補完しているのはなぜか、不思議だった。民衆が先の戦争を通じ、日本という国の国民として大国意識を持ってしまった流れの中でのデモクラシーなので、当然なんじゃないか。
第五章 1930年代の戦争は何をめぐる闘争だったのか
アメリカが「中立」の解釈を変えちゃった、とか。
日本は、アメリカが侵略戦争だとみなすかどうかをすごく気にしてたとか。彼の国というのは80年前から変わらないんだなあ。
第六章 なぜ開戦を回避できなかったのか
軍の指揮権が天皇にあり、独立したものだった、組織の問題。
外務大臣、海軍といった、戦争を止められる立場だった人たちが止めるようには動かなかった。とか。
残り。
第七章 占領改革は日本を変えたのか
第八章 なぜ日本は高度成長ができたのか
第九章 歴史はどこへ行くのか
第十章 なぜ近現代日本の通史を学ぶのか -
最新の歴史研究成果と、支配者の歴史から脱っするという意欲のもとに通史の書き換えを試みた「シリーズ日本近現代史」、ようやく全10巻を読了。10冊読むのに、1年4ヶ月かかったか…。
10巻目は 9人の著者が各巻刊行後の反響なども踏まえつつ、執筆の動機や今後の研究の方向性、手法などについて語る特別編。本編を読んだときに「稚拙だなぁ」と思った著者は、やっぱりここでも稚拙だったが、まぁそれは少数派で、ほとんどの著者の博覧強記ぶり、考察の鋭さは流石。岩波書店編集部による「今この時代に、新書で通史を出版することの意義」に関する考察も示唆に富んでいて面白い。
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