変えてゆく勇気 「性同一性障害」の私から (岩波新書)

  • 岩波書店 (2007年2月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (238ページ) / ISBN・EAN: 9784004310648

作品紹介・あらすじ

幼い頃から自分の身体に違和感をもっていた著者は,27歳のとき「男性」として生きることをやめ,やがて「女性」として暮らすようになった.今,さまざまな困難を抱える人々の声を聴き,見過ごされがちな問題を可視化するために発言を続ける.誰もが自分らしくのびやかに暮らせる「寛容な社会」を創るための熱いメッセージ.

みんなの感想まとめ

多様性と寛容さをテーマにしたこの作品は、著者自身の経験を通じて、誰もが自分らしく生きることの重要性を訴えています。幼少期からの身体への違和感を経て、著者は「男性」としての生を終え、「女性」として新たな...

感想・レビュー・書評

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  • 幼い頃から自分の身体に違和感をもっていた著者は、二七歳のとき「男性」として生きることをやめ、やがて「女性」として暮らすようになった。
    今、さまざまな困難を抱える人々の声を聴き、見過ごされがちな問題を可視化するために発言をつづける。
    誰もが自分らしくのびやかに暮らせる「寛容な社会」を創るための熱いメッセージ。 孤立を恐れず声を上げて、主張する勇気と手段を与えてくれる本です。

  • ジェンダーの問題でなくても、弱い立場の人に寄り添い続けるという姿勢がかっこいい上川さん。政治に対する考え方が参考になった。
    トランスジェンダーの当事者として自分のことだけでもたくさん困難があったのに、さらに政治家になって社会を変えたい、自分以外の人のためにも働きたいと思えたところをとても尊敬する。

  •  性同一性障害で世田谷区議会議員である上川あやさんの半生。

     彼女の人生を読んでいくことで性同一性障害というものが日本でちゃんと認識されて必要な対応がされるまでの歴史(今もその途上)も振り返ることができる。
     ”変えてゆく勇気”というのは個人の人生と社会、両方を変えていくことにかけているのだと感じた。

  • 世田谷区議として活躍しておられる上川さんが性同一性障害と向き合い、乗り越えていかれた半生。
    セクシャルマイノリティーだけではなく、様々な問題に真摯に取り組まれていらっしゃる様子が詳細に書かれていました。
    とても素晴らしい議員さんだなと感じた1冊です。

  • 授業のレポートの参考文献として読んだ本。

    どこかで見た名前だなと思ったら過去の授業で性同一性障害を扱ったときに紹介されていたんだわ。
    二年ぶりに再会というわけでした。

    最初の方はエッセイみたいだなと思って新書という形をとらなくてもよかったのでは?と思った。
    政治家なのは知ってたけど政治家になる人でも「政治に興味がなかった」なんて意外な一面にびっくりした。

    学生時代の葛藤に切なくなりました。体の性と心の性が違うのは想像以上に大変なことと思います。
    今回のレポート提出のためにいくつか論文も読んだけれど、それらとあわせて考えることによりいかに自分が無知だったかを知りました。
    本当に私は知らなかった。

    どうしてこうも日本社会は「男」と「女」に分けたがるんでしょうね。

    後半の政治的側面はいろいろとためになりつつも「やっぱり政治ってそういう世界なんだな」と感じた。どの議員が発言力があるとか。
    でもそういう戦い方しかないのかもしれないし、それが政治の世界では正しいのだろう。

    失語症とかオストメイトとか初めて知る言葉も多数でてきました。
    だから映画を見たり新聞や本や読まなきゃいけないんだなと実感しました。

  • カムアウトしたり活動したりする人は、「強い人」で「すごい人」なんだと思ってた。
    だけど、なんだ、やっぱり怖いんじゃん。
    それでも、闘ってくれてるんじゃん。
    そんな当たり前のことを、改めて思い知る。

    自分以外のマイノリティも視野に入れて考えられる人にこそ政治家になってほしい。
    セクマイの中に当然のようにAセクを含めてくれていることが嬉しかった。

  • 長らく読みたい本リストに入っていながらそこに安定してしまっていた一冊。読めばいい本であることがわかっていたからかな。そしてそのとおり、さわやかな、勇気がわいてくるようないい本だった。
    上川あやさん。彼女が世田谷区議選に出ると報道され話題になった頃は、ちょっとした衝撃だった。自分も彼女のような性同一性障害の人の気持ちをそれなりにわかるつもりでいたから。この本では、そんな彼女が勇気をふりしぼっておそるおそる選挙活動を始めた頃のことから始まる。そしていったん時間が巻き戻って、子どもの頃からのことが書かれる。
    大学くらいまでの彼女の環境がけっこう恵まれていたのだなと思った。男の子と見なされることに違和感を感じながらも、そこここで彼女のことを理解してくれているような、好感をもってくれる人がいる。母親も理解が聡い。
    もちろん彼女自身は苦しみ悩んだのだけど、一方でこうした人たちが周りにいて過ごしてきたことは、勇気を出して一歩を踏み出す大きな支えになったことだろうと思う。
    後半は、性同一性障害者特例法の制定に向けてロビー活動をしたことや、議員としての活動が書かれている。
    ロビー活動のところでは、優先すべきことにフォーカスし、ある意味譲歩しながらも一歩前に踏み出す選択をしている。思いだけで突っ走らず、冷静に戦略的に物事を進めることの重要性が素直に理解できる。
    議員活動のところでは、小さな声にならない声に心を留め、新たな扉を開いたいくつかの取り組みが紹介される。世田谷といえば、市民社会先進地域のような気がしていたけど、いろいろ指摘すべき点があるもの。そして、わりと働きかけるとすんなり動きだすものだなとも思った。これって、いかに社会が違う立場の人に目を向けていないかということでもあると思う。悪気はないが無関心というやつ。
    彼女が世田谷区議になってことしはちょうど20年。LGBT推進法がまた非難されながらも制定されたことで、また一歩進んだといってもいいだろうか。少なくともLGBTQ+などの人が自分らしく生きていくという点では、20年前よりはいい世のなかになっているのではないかな。勇気を出したほうがいいのかもしれないけど、勇気をふりしぼらなくても変わっていくような世のなかであるといい。

  • 三葛館新書 367.9||KA

    男性として生まれた著者が、性同一性障害であることを告白し、世の中を変えたいと、女性として区議員に立候補した。議員に立候補するに至った経緯、幼少のころからの自分の違和感、「性同一性障害特例法」の成立とこれから。
                                  (うめ)

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=47487

  • ただGIDについて書くのではなく、マイノリティの実存と、法や行政を変えていくための実際的な手段や権利が示されている。議員という立場に即した書き方で良いと感じる

  • セクシュアルマイノリティという自身の属性ゆえの視点とも言える、オストメイト使用者や失語症者などのマイノリティの小さな声に耳を傾ける著者の議員としての活動を記した第5章及び請願・陳情・ロビイングなど議会や議員の使い方に触れた第6章が参考になった。
    世田谷区議会の議事録から著者の発言を拾って、取り組みの具体的な部分を参考にしたい。

  • 世田谷区議・上川あや氏が
    性同一性障害を公表して議員になるまでの半生記。
    当事者にしかわからない繊細で複雑な心の動きが綴られている。
    区議になってからの仕事にも触れられていて、
    老人や幼児、外国人など、社会的弱者に優しい街を作ろう!
    という意気込みと、その成果が素晴らしいと思った。
    世田谷区内での街頭演説中、たまたま傍を通りかかったことがあるが、
    スレンダーな美白麗人だったなぁ♡

  • 彼女がなぜ区議として信頼を得ているか、よく分かる本。

    性同一性障害というマイノリティの立場であるからこそ、持ち込まれた問題だけを解決するのでなく、自ら問題に出向いていく姿勢が清々しい。

  • 前回早稲田に来てくれた人の本。日本に隠さ虐げられている様々なマイノリティーについて書いてあって胸が熱くなった。

    • ydep2010さん
      うーむ、色々考えさせられた・・・

      ぜひこの方に会ってお話してみたい・・・

      ともさんより
      うーむ、色々考えさせられた・・・

      ぜひこの方に会ってお話してみたい・・・

      ともさんより
      2011/03/14
  • 序盤から中盤の選挙に至るまでの体験が非常に共感をもって読めた。

  • 2003年、世田谷区議会議員選挙に出馬し、当選した上川あやさん。
    生まれたときから自分の性に違和感を感じていました。
    「性同一性障害」の自覚を持つまで、自分を肯定することができず、悩み苦しみます。

     親、兄弟、学校の友達……。本当に大切な人たちだから、本当の私を知ってほしい。でも、大切な人だからこそ、口にはできなかった。
     もし一番大切な人から否定されてしまったら、自分の居場所はどこにもなくなる。そのことが、心の底から恐ろしかった。

     自分で自分のことがわからない。苦しくてたまらないのに、自分で手に入れられる情報は限られていた。男性に生まれて男性に惹かれる私は、同性愛者なのかな? と思い、辞書で「同性愛」を引いてみると、「異常性欲、性的倒錯」と書いてある。 
     今では考えられない定義だけれど、当時の私にとってはものすごくショックだった。
     情報を集めても、肯定的な内容は何一つなく、絶望的な気分が募るだけ。
     「私は誰?」。
     その答えを読みとくヒントは、学校教育からも社会生活からも一切、得ることができなかった。

    「性同一性障害」という病名を知る以前、思春期のあやさんは、自分がなにものなのか、その答えを見つけることができませんでした。
    性同一性障害は、自我同一性障害でもあったのです。

    女性として生きる決意をしたあやさんは、女性ホルモンを注射し、胸が膨らんでくることで、自分の身体を取り戻していきます。
    ただ、彼女にとっては「正常化」であっても、周囲の人々に理解されることではありません。
    会社で健康診断の通知がされた日の翌日、あやさんは、「一身上の都合」の辞表を出して、勤めていた会社を辞めました。

    戸籍の性と異なる性で生きるには、大きな困難が伴います。
    髪を伸ばし、女性の服を着てOLとして働くことができたとしても、戸籍の性別が男性のままでは、健康保険にも年金にも加入できません。
    性同一性障害の人たちは、正社員になる道が閉ざされ、社会保障の枠組みの外に置かれてしまいます。

    そんな社会を変えるために、区議会議員となったあやさん。
    すべての人がのびやかに生きられる多様性ある「フツウ」を求めて、活動を続けています。

  • 性同一性障害を公表して世田谷区議会議員に当選した上川あやさんの著。自身の生い立ちや、行動への葛藤など人間として共感できるものがたくさんある。『声を上げないことは存在しないことと等しい』という現実を見つめて行動する著者の勇気に拍手。

  • 感情的で、若干陶酔が入ってるので、あまり面白くなかった。

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    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1000126310

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼
    https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=0001023949

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