金融NPO―新しいお金の流れをつくる (岩波新書)

著者 : 藤井良広
  • 岩波書店 (2007年7月20日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004310846

作品紹介

「意志あるお金」を社会に活かす。キーワードは社会的リターン。既存の銀行や市場ではお金がうまく流れない、社会や環境のためにお金を回したい-さまざまな知恵と工夫によって広がる内外の金融NPOを詳しく紹介。営利金融との連携や「協働」を促すための望ましい金融制度の姿を論じる。

金融NPO―新しいお金の流れをつくる (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • 1:NPOバンクの特徴
    絵入りの銀行と違うのは、審査や融資後の債権管理などを通じて借り手の事情を考慮し、相手の意欲も鼓舞する「共感」の視点を踏まえている点だ。

    2:北海道NPOバンクの特徴
    自治体がNPOに直接的に資金支援するのではなく、バンク経由で新しい資金の流れを作り出す。その意義は、NPOの活動の使命から考えても行政からの補助金に常に頼るのではなく、自らの事業の評価を踏まえた融資を通じて事業運営する方が望ましいと考えるからである。

    3:momoの木村さんの言葉
    お金の中央集権を防ぐにはまず貯蓄したお金が地域に回るような仕組みを作らなければならない。自分たちの文化を再評価して、地元の資源を使い、地元で仕事を作り、地元の環境を守るような取り組みに我々のお金が生かされることが必要。こうしたお金のローカル化を推進し、東海三県で持続可能な地域づくりを行う事業に融資するのがmomoである。

    4:公開企業オークション(WWBジャパンの取組)
    自らの夢に応援を募り、起業家と出資者が顔の見える関係となることで起業家の側も出資者への責任感を感じる。それが事業遂行の一種の規律になる。

    5:桃太郎モデル→ステークホルダーによる協働経営
    経営スタイルがこれまでは、成功企業を横並びで真似る金太郎モデルが主流だったが、これからはコミュニティから立脚し、異質なパートナーと連携するコラボ型が伸びる。これは桃太郎モデルと呼べるのではないか。

    6:地域社会で非営利金融を提供する主体が地域開発金融機関(CDFI)である。

    7:バークレイズ銀行での金融包摂の取り組み
    銀行にとっての金融包摂(ファイナンシャルインクルージョン)は3つの柱がある。
    ・銀行口座を開くことへの差別をなくす
    ・低所得者向けの資金供給を確保
    ・途上国のマイクロファイナンスに貢献

    8:トリオドス銀行の名の意味
    ギリシャ語の3つの道からきている。3つの道とは金融機関、社会性、倫理性のことである。

  • 「意思あるお金」を社会に活かす。キーワードは社会的リターン。既存の銀行や市場ではお金がうまく流れない、社会や環境のためにお金をまわしたいーさまざまな知恵と工夫によって広がる内外の金融NPOを詳しく紹介。営利金融との連携や「協同」を促すための望ましい金融制度の姿を論じる。

  • 前半は日本のいろんな金融NPOの紹介にとどまり、無味乾燥な感じ。後半の日本以外の国の状況について書かれている部分は面白かった。元新聞記者なだけあって、文章はとてもわかりやすいと思う。

  • 社会的金融って日本ではあまり浸透していないかと思っていたけど、色んな例があったんだなぁと。
    もっともっと広げていきたいなぁー

  • 面白いけど著者は教授であるものの論文とはいえない
    新聞記者だけあって新聞記事の集まりみたいな感じ。
    NPOバンクを知りたいなら必読だけど、もう少し学問的な体系がなされる必要あり。

  • SLIに興味が湧いたため購読。ビジネスと社会貢献を両立させることの大変さと必要性が伝わった。

  • 生協や共済だったり、貸金業だったり、グラミン銀行だったり、NPOだったり、自分が知ってた事がこんな形で繋がるなんて。面白かったし、こういう社会参加っていいなって思った。apバンクもただのフェスだと思ってたし。

  • [ 内容 ]
    「意志あるお金」を社会に活かす。
    キーワードは社会的リターン。
    既存の銀行や市場ではお金がうまく流れない、社会や環境のためにお金を回したい―さまざまな知恵と工夫によって広がる内外の金融NPOを詳しく紹介。
    営利金融との連携や「協働」を促すための望ましい金融制度の姿を論じる。

    [ 目次 ]
    第1章 日本の金融をどうみるか
    第2章 広がるNPOバンク
    第3章 多重債務者を救え
    第4章 市民ファンドで起業支援
    第5章 寄付で促す資金の還流
    第6章 米英の金融NPOの担い手たち
    第7章 「銀行」になった金融NPO
    おわりに―お金の巡りは社会を活かす

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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • キーワードは「意思あるお金」でしょう。
    昨今注目が集まっている金融NPOについて、金融NPOが起り始めた背景、実際に起っている多様な事例を交えながら解説されています。社会的課題解決のために既存の金融機関が融資しない・できない対象を扱うファンドの話、多重債務者救済の策の話、ファンドレイジングの手法として参考になる点も書いてあると思います。

    事例紹介の際も、既存の選択肢をしっかりと明示した上で、金融NPOが扱う領域を示しているので論理的にわかりやすいです。

    世間一般的にも、ソーシャルファイナンスという分野の先駆的な本だと思います。

    金融関係の本を読んで基礎も抑えないとなと思うようにもなりました。

  • 少し前の本。著者はジャーナリストで国内や海外の金融NPOをタイプごとに丹念に取材されている。地元、一宮市の教会の事例が出てきた。教会の場所も知っているのに、耳目を集める活動についてはまったく知らなかった。
    厳しい経済環境の中でも、たくさんの預金、資金、寄付金を集めることができている事実に勇気づけられる。政府の支援は、特定業界の支援ではなく、マネー循環と起業促進というインフラ整備であり、マーケット創造は市民・起業の責任であるということを裏打ちする議論を展開してくれている。

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