欧州連合: 統治の論理とゆくえ (岩波新書 新赤版 1099)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004310990

作品紹介・あらすじ

「欧州憲法」制定の挫折、東方拡大による加盟国間の軋轢、域内の経済格差の拡大など、様々な困難に直面し、大きな岐路に立つEU。その壮大な実験は、どこへ向かおうとしているのか。国際社会にどんな影響を与えているのか。各国の文化の違いや利害の対立を調整し、深化・発展してきた仕組みを明快に解説し、その将来像を展望する。

感想・レビュー・書評

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  • 「欧州連合 統治の論理とゆくえ」庄司克宏著、岩波新書、2007.10.19
    222p ¥777 C0231 (2020.07.18読了)(2020.07.08借入)

    【目次】
    はじめに
    第Ⅰ部 EUの実像―超国家的統治体の仕組み
    第1章 EUを知るために―統治機構としてのEU
    第2章 拡大するEU
    第3章 変貌するEU―欧州憲法条約からの転換
    第Ⅱ部 EUを動かす論理―国家主権を超えて
    第4章 域内市場の論理
    第5章 自由移動と各国文化
    第6章 EU市民権の論理
    第7章 単一通貨の論理―ユーロの仕組み
    第Ⅲ部 EUの挑戦―国際的共生と対立
    第8章 国際ルールの形成・発展とEU―法の支配・人権と環境
    第9章 EUの安全保障戦略
    第10章 EUは東アジアのモデルとなるか
    あとがき
    参考文献

    ☆関連図書(既読)
    「EC統合 ヨーロッパの悪夢」宮崎正弘著、光文社、1990.03.30
    「ユーロランドの経済学」浜矩子著、PHP新書、2001.01.29
    「ルポ 難民追跡――バルカンルートを行く」坂口裕彦著、岩波新書、2016.10.21
    (「BOOK」データベースより)amazon
    「欧州憲法」制定の挫折、東方拡大による加盟国間の軋轢、域内の経済格差の拡大など、様々な困難に直面し、大きな岐路に立つEU。その壮大な実験は、どこへ向かおうとしているのか。国際社会にどんな影響を与えているのか。各国の文化の違いや利害の対立を調整し、深化・発展してきた仕組みを明快に解説し、その将来像を展望する。

  • 欧州連合(EU)の全体像(歴史、仕組み、課題等)を見渡すのに適した入門書。ただ、教科書的な体裁で、文章も固く、読み進めるのにはなかなか苦労した。

  • EU法の専門の著者が書いた、EUについての啓蒙書。

    法律的な視点の記述は多いが、EUの歴史、EUの拡大(地理的な面)、市場の論理やEU内の移動や労働権、ユーロや安全保障などについても触れている。

    EUの概念や今後のこともを含めると時事ネタだけではなくその背後の論理がわかってとてもよいと思う。ただし、出版年が古くなってしまうことと、岩波新書らしく図表の解説はやや少ないかなと感じた。

    個人的には、サッカー選手のボスマン判決についての論理や状況がわかって、それだけでも読んだ価値があった(笑)

  • 日本のEU研究第一人者の教授の本。
    とても分かりやすくてお勧め(当時)
    けど今はそのときと状況が違いすぎるので、
    そういう観点から批判的に読むといいのかも。

  • ちょっと学問をかじった後、法制度系の知識を得るとさらにかっちり分かった気になれるから楽しかった。
    学問はなんでも法律を絡ませない分にはふんわりするからね。
    今まで学んでることが釈然としなかった理由がはっきりして良かった。

  • EU法の授業で買わされた。

    中身は、EUについての歴史と中身について一通りの説明がなされている。

    EUを簡単に知りたいならば、この一冊で十分だと思う。

  • EU統合を概説するEU入門書。
    扱われる内容は統治機構の仕組みや拡大のプロセス、域内市場とユーロ、対外関係と安全保障と多義に渡り、さらに最後には近年の潮流である東アジア統合についても一家言が提示されている。

    筆者の専門がEU法であることからか、全体的にEU司法裁判所や欧州人権裁判所による条約の法解釈の紹介に大きな比重が置かれている。

    初版は2007年であるが、その後2009年12月に発効したリスボン条約以降の状況もその後の版では補足されており、アップトゥデートな内容である。ここまで網羅的かつコンパクトにまとめられたEU概説書もなかなかないのではないのだろうか。

  • [ 内容 ]
    「欧州憲法」制定の挫折、東方拡大による加盟国間の軋轢、域内の経済格差の拡大など、様々な困難に直面し、大きな岐路に立つEU。
    その壮大な実験は、どこへ向かおうとしているのか。
    国際社会にどんな影響を与えているのか。
    各国の文化の違いや利害の対立を調整し、深化・発展してきた仕組みを明快に解説し、その将来像を展望する。

    [ 目次 ]
    第1部 EUの実像―超国家的統治体の仕組み(EUを知るために―統治機構としてのEU;拡大するEU;変貌するEU―欧州憲法条約からの転換)
    第2部 EUを動かす論理―国家主権を超えて(域内市場の論理;自由移動と各国文化;EU市民権の論理;単一通貨の論理―ユーロの仕組み)
    第3部 EUの挑戦―国際的共生と対立(国際ルールの形成・発展とEU―法の支配・人権と環境;EUの安全保障戦略;EUは東アジアのモデルとなるか)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • EUの持つ仕組みと論理について、EU法の専門家がまとめた本。「はじめに」にも載っている通り、政治や法システムのみならず経済統合についても一定数のページが割かれているのが特徴か(著者の専門でないので、経済の制度的な説明が中心だが)。今後も「EU」という単位で国際社会で存在感を増してくると思われる以上、背後にある論理を知っておくことは国際社会を見る上で役立つだろう。ただし、2007年に出版された本であるため、近年浮上したユーロシステムの問題についてあまり触れられていないことに注意。

  • この手のEU解説本は、よく出版されているが、ぜがひにも読もうという強烈な動機が無いと、なかなか頭に入らない。

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著者プロフィール

中央大学教授

「2023年 『はじめてのEU法〔第2版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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