疑似科学入門 (岩波新書 新赤版 1131)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004311317

感想・レビュー・書評

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  • 宇宙物理学者の著者による疑似科学の入門書。といっても,疑似科学という学問領域はない。

    疑似科学的な思想や手法だけでなく,それに「はまってしまう」人間の心理が解説されている。が,著者は心理学の専門家でもなんでもないので,この点には注意。

    この本では疑似科学を第1種(占い・神秘系),第2種(統計の誤用・悪用),第3種(複雑系)に分類しているのがとてもユニーク。

    昨今の原発・放射線に関する様々な言説も,ここで述べられている第2種,第3種に分類されるような情報もかなりあるのだろうと思いながら読んだ。

  • 科学とは?オカルト系のいかにもなものから地震予知などあまりに対象が大きすぎ、複雑すぎで仮説が林立しているものまで、信じるに足りるものかどうかを論じます。開運が「運が悪い時期が終わって運がよくなっただけ」だとちょっとサビシイですが。冷静に物事を見るということを学びました。

  • 思考停止は疑似科学崇拝へのファストパス。本書は巷にあふれている疑似科学を三種類に分類し、それぞれについて言及した上で、疑似科学に対して行うべき態度とは何かについて意見を述べている。本書の中にもあるが、疑似科学はこれからもなくならないだろうという考察は同意できる。知れば知るほど分からないことが出てくるのが科学であるし、それにつけこむ疑似科学の存在は科学という分野がある以上、なくなることはないだろう。この現実を前にして、私たちが取り組むべきなのはやはり「考える」ことなのだと思う。

  • 世の中にゴマンと有る似非科学を3分類している。
    第1は占いなどの根拠のないもの,第2は科学の乱用,誤用,第3は複雑系でもともと分からないもの。
    予防原則が重要。


    2012/02/19図書館から借用;2/20朝の通勤電車から読み始め;21日の夕方で読み終わり

  • 占い、超能力、怪しい健康食品など、社会にまかり通る疑似科学。そのワナにはまらないためにどうしたらよいか。また地球環境問題など、科学の不得手とする問題に正しく対処するにはどうしたらよいか。さまざまな疑似科学の手口とそれがはびこる社会的背景を論じ、一人ひとりが自ら考えることの大切さを説く。(「BOOK」データベースより)

  • 人は安直さの中に安らぎを覚えるんかな

  • 感想未記入

  • 科学をすべて信じても、すべて疑ってもいけないが、健全な疑う心(ツッコミを入れる能力?)が必要ということか。

  • 疑似科学と科学の問題点を論じている
    宗教、健康食品の販売、超能力、心霊現象
    のほかに 地球温暖化など複雑系にかかわる実証が
    難しいために発生するものも疑似科学として
    あげている (3つに分けているのがおもしろい)
    気がつかないうちに疑似科学に足をつっこまないように
    したいものだ
    とくに 自分の職業上疑似科学の片棒を担ぐ立場になる可能性
    があるので戒めて読んだ
    ミドリ十字のHIVの被害拡大も疑似科学のなせる業だろう

  • 2011/5/24読了。

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著者プロフィール

1944年兵庫県姫路市生まれ。京都大学理学部物理学科卒業後同大学大学院へ。1975年に理学博士。北海道大学助教授、国立天文台、名古屋大学大学院の教授を経て現在名古屋大学名誉教授。観測データを用いて宇宙の進化を理論的に解明する研究を行う。『寺田寅彦と現代』(みすず書房)『ふだん着の寺田寅彦』(平凡社)など寺田寅彦に関する著書を発表。『科学と科学者のはなし』(岩波少年文庫)『なぜ科学を学ぶのか』(ちくまプリマー新書)など高校生向きの本もある。

「2021年 『寺田寅彦と物理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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