いくさ物語の世界―中世軍記文学を読む (岩波新書)

著者 : 日下力
  • 岩波書店 (2008年6月20日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004311386

作品紹介

平安末期に始まる内乱の時代の経験は、いくつもの「いくさ物語」となって語られていった。そこでは英雄が華々しく活躍し、合戦が生き生きと描かれる一方で、敗者や女たちの悲痛な姿が胸を打つ。『保元物語』『平治物語』『平家物語』『承久記』の代表的四作品を縦横に行き来しながら、そこに時代の刻印を受けた文学の誕生を読み取っていく。

いくさ物語の世界―中世軍記文学を読む (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • だいたい授業と一緒。日本中世のいくさ物語の特色が書かれている。いくさ物語はしっかり読み込めばとても面白い話なんだろうということはとても伝わってくるのだが、如何せん私自身が人物関係を整理できていないため混乱する。

  • 読み易かった!!
    というより読書案内が添付されているということは学生に向けられたものなのだろう。

    軍記物語のドラマティックな部分を取り上げ、そこからまた書き手・読み手で中世の人々の価値観を照らし出している。

    西洋叙事詩との対比は部分的で、流してしまった感あり。

    保元・平治・平家物語のメジャー所を取り上げ、解説してくれているので楽しい。

    軍記物語を読み始めて思うのは、そこに生きた人々の純粋さと強さの魅力だ。
    物語として、筆者も述べているような虚構性。誇張や時には事実を歪めて時間関係を建て直している部分も勿論あろう。
    実際の人物像とは分けて考えなければいけないのも分かっているものの、人と人とのきずな・情に心を動かされる。

  • 軍記物四作品『保元物語』『平治物語』『平家物語』『承久記』の作られた背景、フィクション性を戦当時の貴族や寺社の記録から読み解く本。

    歴史資料では無く文学作品である、と言うことが良く分かった。
    物語にドラマ性を持たせるために史実から日付を変えたり、出来事を追加したりと今まで知らなかったことが結構あったので読んで良かった。

  • 「保元物語」「平治物語」「平家物語」「承久記」を内乱期の史料としてではなく、あくまでも物語が成立した時点での人々の意識が反映した文学作品として分析。

  • [ 内容 ]
    平安末期に始まる内乱の時代の経験は、いくつもの「いくさ物語」となって語られていった。
    そこでは英雄が華々しく活躍し、合戦が生き生きと描かれる一方で、敗者や女たちの悲痛な姿が胸を打つ。
    『保元物語』『平治物語』『平家物語』『承久記』の代表的4作品を縦横に行き来しながら、そこに時代の刻印を受けた文学の誕生を読み取っていく。

    [ 目次 ]
    はじめに
    序 章 いくさ物語の読まれ方(1 歴史として 2 叙事詩として)
    第一章 力を渇望した時代―いくさ物語の背景(1 武芸を身につける上皇 2 自信にあふれる武士たち 3 超越する英雄・為朝の描かれ方 4 武士的貴族の登場)
    第二章 戦いの面白さを語る―勝敗劇への関心(1 義経の二つの顔 2 ドラマとしての戦闘場面 3 策戦会議に現れる時代の意識 4 武勲話の成長)
    第三章 いくさは何をもたらしたか―結果への視線(1 凄惨な現実と物語の表現 2 いくさの時代と女たち 3 若者たちの死 4 熊谷直実の不幸)
    第四章 物語の生まれるところ―異次元の世界へ誘う技法(1 一の谷の合戦の虚構 2 史実から対立軸を引き出す 3 起死回生のヒーローたち 4 時間を操作する)
    第五章 求められたものは―戦争の体験から(1 もののふとしての父の苦悩 2 母の悲しみ 3 男女・兄弟の仲 4 さまざまに描かれる主従愛)
    第六章 いくさ物語の強さ―時代を超えて(1 歴史の不条理性の自覚 2 恨みは超えられるか 3 おのれの誇りのために 4 人と世の新たな理解)
    あとがき
    読書案内
    系図
    「いくさ物語」関連歴史年表

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    [ 参考となる書評 ]

  • 12/15

  • 2008/10
    中世の代表的な軍記物、4作品をテキストとし、時代背景や画された意図などを丁寧に解説しながら読み解いている。読んで楽しいというレベルだけでなく、もう一段深く理解するにはいいヒントとのなる一冊。

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