仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004311430

作品紹介・あらすじ

「この会社は毎日何が起こるかわからないから、ほんとに楽しい」。高畑勲・宮崎駿の両監督はじめ、異能の人々が集まるジブリでは、日々思いもかけない出来事の連続。だがその日常にこそ「今」という時代があり、作品の芽がある-「好きなものを好きなように」作りつづけてきた創造の現場を、世界のジブリ・プロデューサーが語る。

感想・レビュー・書評

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  • スタジオジブリの名プロデューサー、鈴木さんが語るスタジオジブリのあれこれ。

    宮さんパクさんとの出会いから、ジブリができるまでやプロデューサーとしての心得、
    宮さんの映画のつくりかたや高畑さんのこと、徳間社長のこと。
    そしてスタジオジブリの在り方について。

    一番大事なのは監督の味方になること。

    宮さんが言う映画づくりの三つの原則。
    「おもしろいこと」
    「作るに値すること」
    「お金が儲かること」

    尊敬しないから一緒にやれる。
    遠慮会釈なく、存分に言いあうことで仕事が成立する。
    信頼はするが尊敬はしないという関係。

    宮崎駿がいちばん作品を見せたいのは高畑勲。

    いい作品を作るために、会社を活用できるうちは活用しましょう。
    会社を大きくすることにはまったく興味がない。
    好きな映画を作って、ちょぼちょぼ回収できて、息長くやれれば幸せ。

    いいものが作れなくなってしまったら、ジブリなどつぶしてしまっていい。

    などなど。ああ、だから、ジブリはかっこいいんだなと、再再再再、再確認しました。

    そして特に印象に残ったのは宮さんの息子さん、吾朗監督のお話。
    天才宮崎駿の息子を映画の世界にひっぱり出した鈴木さんの視点からみる親子の姿。

    ゲド戦記のとき、宮さんは
    「経験が一度もないヤツに監督をさせるとは、鈴木さんはどうかしている!」と鈴木さんに激怒したそうで 笑。
    でもその後、家族会議で吾朗さんの覚悟を知り、了承する宮さん。
    父親としてこれほど嬉しいことはないはずなのに、映画監督としての宮崎駿が邪魔をしたんですね。

    映画が完成したあと宮さんは「素直な作り方でよかった」とおっしゃったそうです。
    さらに「息子にアニメーションの作り方を教えてやる。」と、また映画を作りはじめたのも有名な話です。

    先日、長編映画からの引退を宣言された宮さん。
    風立ちぬを観たとき、これが宮さんの最後の作品なのかなぁ、と思うと泣けて泣けてしょうがなかったのですが、ドキュメンタリーなどを見ていると、こんなに大変なことこれ以上させたらバチが当たる!
    そんな気もしています。もう充分楽しませてもらったし。
    これから先はもう道楽の範囲内でなにかしらやってくれればそれだけでも嬉しいなと思う。

    って、本の感想じゃなくなりつつありますが、鈴木さんは引退してませんので 笑。
    あの宮さんパクさんを支えた鈴木さんがいてこそのジブリですから、これからも堪ふる力の限りを尽くしていい作品を世に送り出していただきたいと期待しています。

  • 鈴木敏夫に対する仕事の本。
    この人の器用さも、不器用さも本当に素晴らしい。

    これほど人間的な魅力にあふれたひとはいないと思う。

  • スタジオジブリがどんなのか、ひょっとしたら宮崎駿の著作を読むよりもよくわかったりする本。同時にプロデューサーというものはどういうものなのか?ということも伝わってきた。

  •  面白い本だ。著者は、「高畑勲・宮崎駿の二人の天才」と言っているが、本書を読むとジブリの物語は本書の著者の鈴木敏夫氏も加えた「三人の天才の物語」ではないかと思った。ジブリのアニメの進撃の理由が本書を読んでわかったようにも思えた。
     本書で描かれる高畑勲氏や宮崎駿氏の執念とも思える作品世界へのこだわりや、異常とも思える話し合いについての執念には、驚きを覚える。普通、付き合いにくいと評価されるようなこのキャラクターが、あの名作アニメを生み出す原動力となったのだろうか。
     それにしても、「ナウシカ」91万5千人。「ラピュタ」77万5千人。「ポンポコ」325万人。「もののけ姫」1420万人。「千と千尋」2400万人という観客動員力には、改めて驚いた。よほどの社会現象にでもならないと、これほど人がアニメを見るために映画館に足を運ぶことにはならないのではないだろうか。
     本書を読んで、素直にスタジオジブリの内実の一部を知ることができる本で、面白いと思った。

  • 鈴木敏夫さんの仕事論。映画をコンテンツと呼ぶことに、抵抗を感じ、会社の規模を大きくすることで映画の質を落とすことを心配する、ほんとに映画好きなんだな~と実感。宮崎駿、高畑勲という天才との付き合いも面白い。風の谷のナウシカが、ラストはオームに跳ね飛ばされて終わる、という当初案にびっくり。

  • 職場の人に勧められて。
    こんな風に人を信じて、自分を信じて仕事できてないなーと感じました。
    忘れられる人間って、実は強いのですね。私は真逆ですが、、、

  • プロデューサーから見たジブリという点では面白いが、役立つ話とは違うような。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/13592313.html

  • 何度読んだか分からないほど。

    宮崎駿・高畑勲という天才はモチロンだけど、この人がいなけりゃジブリは回らない。

    教養の共有について・相槌の打ち方について・宣伝について.....etc、別にマニュアル的なことが書かれている訳じゃないけれど、この人が自分の人生で学んだことが惜しげも無く書かれているのでもの凄く勉強になる。

    自伝的著書のタイトルにもなっている「風に吹かれて」を地で行く、僕が尊敬する人。

  • 2014/06/28

  • 徳間書店へ入社、「アニメージュ」創刊を経て、ナウシカを機に映画の世界へ。
    プロデューサーの目から見た、スタジオジブリ,宮崎駿,高畑勲を描く。
    経緯や裏話が好きな方に、お勧め。
    ナウシカのあのラストの真実。
    都市伝説として語られている「千と千尋の神隠し」のモチーフ。
    謎解きで語られる数々の作品だが、そこにある真意とリアリティ。
    この熱意ある文章を読むと、また映像が観たくなる。

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