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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004311584
感想・レビュー・書評
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私の生活は、いつの間にか、戦争と分かちがたく繋がっている、ということ。
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いわゆる軍需産業(戦闘機とか戦車とか)だけに限らず、広く軍・戦争に関係しているさまざまな職を紹介するなかで、労働と戦争を考えるための本。
2008年とちょっと前の本。なので、憲法改正論議のそれほど盛んでないときの本になると思いますが、やはり戦争は避けるべきものと思います。
①航空機事故の一因として、機長が副操縦士の査定をするため、副操縦士が正しいと思ってもいえないシステムだったことが紹介されています。飛行機の安全確保のなかでの話ですが、これ、ガバナンス論とも共通しています。ヒヤリハットの分野では、航空業界(や医療)の取り組みから企業が学ぶことは多いと思いますね。(p102〜)
②かつての日本にあった、「軍機保護法」「要塞地帯法」「軍用資源秘密保護法」「国防保安法」という多層的な秘密保護法制。聞いたことない法律ばかりですが、さて、こういう状況下では、飲み屋で港湾労働者が明日船が出航するといっただけで捕まったそうな。憲法改正の中での、国民を統制する憲法という発想は、徐々に秘密保護法制が民間に広がっていくことにつながりそうで、怖いものです。 -
クラスター爆弾の関連報道から日本の軍需産業に興味を持った。
本書もそれに迫ってはいるが、なかなか壁は厚いようだ。
興味深いトピックもいくつかあったが、どうも総花的というか
とっちらかった内容でいまいち噛み応えがなかった。 -
[ 内容 ]
テクノロジーが戦争を支える時代とは、「民需と軍需の境界」が曖昧になる時代である。
現在、日本国内の労働はどのように戦争と関わっているか。
それは九条改憲によってどう変わるのか。
在日米軍基地、自衛隊、兵器産業、公務員、大学、農業…さまざまな「仕事」の現場から「戦争」を問うノンフィクション。
日本の進路を考えるために。
[ 目次 ]
第1章 在日米軍基地という職場(鹿屋―進駐軍上陸地の碑;沖縄―求人広告の向こうに ほか)
第2章 「軍」と「民」のバリアフリー(ハイテクに支えられる兵器;派遣社員という迷路 ほか)
第3章 ものづくり立国の戦争(潜水艦と神戸港クルーズ;防衛秘密というカーテン ほか)
第4章 Switch(転換)=九条が消える日(航空―民間機の軍事利用;命を守るためなら ほか)
第5章 明日へのジグソーパズル(台風、戦争、そして雇用;三重に積みあげられた約束 ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
説得力のある非戦論。後方支援も戦争に加担していることをあらためて認識させられる。経済を組み入れた手練手管の政策に、どれだけ市民が勝ち進めるのだろう・・・。
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労働と戦争のつながりが見えにくくなっているけれど、常に意識しておかなければと思った。日本の技術はすばらしいけれども、兵器に応用することができる。そのことを見逃しがちだし、兵器の製作は細分化されていてパーツを作っている段階ではそれが戦争につながるとは考えられない。自分が何をしているのか、自分の仕事がどこへつながっているのか労働者は自覚すべきだし、雇用者が初めに知らせるべきだと思った。
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労働者と戦争に使われる兵器の関係が書かれている著書。現在の戦争に使われる兵器は、多くの部品や高性能の機器で構成されている。そのため、在日米軍基地で働いている労働者は、自分が製造に携わっている物が、どういう使用目的で何に使われているのかわからないらしい。これには、驚いた。しかし、軍基地で働くしか職が無い人には、何を作っているか知るよりも自分の命の方が大事である。殺戮兵器が使用されないことを祈る。同時に、外交問題は、政治で解決して欲しいと願う。
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★強く正しく生活せよ 苦難を避けず直進せよ
★世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はありえない
働いている今の職場が戦争に結びついたものだとしたら、あなたはどうしますか?平気でいられますか?
これは、私はどうするのか、という自問自答する問題として、父から聞いた悲しい物語から発するもので高1以来課題にしていることです。
1969年、父が高校生だった時の友人のお兄さんは、ご自分の三菱重工業での仕事がベトナム戦争で使われている戦車や戦闘機の部品になるということを知って悩み苦しまれ、自分の作ったものが兵器となってベトナム人を殺戮したのだと、深い罪悪感に苛まれて自殺されたというのです。
ああ、なんという真摯な純粋すぎる精神の持ち主だったことでしょうか。
このエピソードは私に、働くことは単に食べるために賃金を得ることではなく、生きることの本質に係わることだという認識を与えてくれました。
ボールベアリングや半導体やビデオカメラが誘導ミサイルに使われ、液晶パネルが戦闘爆撃機のディスプレイになるこの時代に、私たちは自分の仕事の内容を点検して、いかにして戦争協力者にならずに生きるか、ということを教えてもらえる本です。
あっ、それから、島本慈子という著者は未知の方だと思っていましたけれど、案外そうでもなく、書棚を探すと同じ岩波新書で2冊『戦争で死ぬ、ということ』と『ルポ解雇』それに河出の『砂時計のなかで・・薬害エイズ・HIV訴訟の全記録』それから、ちくま新書で『住宅喪失』と4冊もありました。
ごめんなさい、著者としてのトータル・イメージを持たずにいましたが、読後の付箋が何枚もはさんでいるところを見ると、私にとってはそうとう気に入った気になる著作として存在しているようです。 -
分類=労働・経済・戦争。08年11月。今の日本は太平洋戦争時の経過を再びなぞっているよう。私達は戦後その教訓を活かすのではなく、ひたすら戦争を反対・否定するだけでした。最近の不況でも、たった10年前の事例から何も学ばなかったように労働者の安易な解雇や、経済の回復など過去と同じ対応をするだけで、一体日本人の学習能力はどうなっているのでしょうか?問題をきちんと解決しなければ、同じ問題は難度でも繰り返されます。冷静になって過去の問題と誠実に向きあい、教訓を生かして今度こそはまともな対応をしたいものです。
島本慈子の作品
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