ドキュメントアメリカの金権政治 (岩波新書 新赤版 1179)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004311799

作品紹介・あらすじ

オバマでも変えがたいもの。それはアメリカ政界にはびこる金権体質だ。カネの亡者と化したロビイスト、資金集めに血眼の政治家、利得追求が第一の献金者。ワシントンでは、カネこそがものを言う。「われらの政治を見習え」。世界の範を自認する、この国の内実とは?民主主義を蝕むマネー政治の実態を、丹念な現場取材により報告する。

感想・レビュー・書評

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  • アメリカのロビイストの実態を紹介し、その金権政治の内実に迫る。インディアンがカジノを経営していたなど、知らないこともいっぱい。

  • マンションで読む。再読です。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    文庫&新書百冊(立花隆選)135
    アメリカ

  • ロビイストってどんな人だかピンと来ないものがあります。
    マスメディアのライタなら、なんとか想像がつきます。

    アメリカのある製品の紹介のパーティで、
    取引先を集めて開催されたことがあります。
    取引先だけでなく、マスメディアのライタが集まって、
    なにか言いたい放題だったことがあります。

    ひょっとしたら、ロビイストって、こんな感じの人たちなのかなという憶測ができました。

    ロビイストって、本当はマスメディアのライタだったり、関連分野のコンサルだったりするのかもしれません。

    当事者の方々の意見、資料などがもっとあるとわかりやすいかもしれません。

    書かれていることを現実のものとして受け止めるためには、両方の面から書いた方ものを読むとよいのではと感じました。

    どちらにも書かれていないことに気がつくかもしれません。

    イヤマークという用語を初めてしりました。
    利益誘導とのこと。直訳すると、耳印とのこと。
    いろいろな情報を丁寧に整理している。
    経済界、学術的背景の視点が弱いのは、著者がジャーナリストだからだろうか。

  • 読まずに返却した。

  • [ 内容 ]
    オバマでも変えがたいもの。
    それはアメリカ政界にはびこる金権体質だ。
    カネの亡者と化したロビイスト、資金集めに血眼の政治家、利得追求が第一の献金者。
    ワシントンでは、カネこそがものを言う。
    「われらの政治を見習え」。
    世界の範を自認する、この国の内実とは?
    民主主義を蝕むマネー政治の実態を、丹念な現場取材により報告する。

    [ 目次 ]
    プロローグ オバマ大統領誕生でも変わらぬもの
    第1章 ロビイスト・スキャンダル(無報酬のわな 「カネのにおいがしないのか?」 癒着の構造 ゲームの終わり 肥大化するロビイスト産業)
    第2章 アメリカ政治はなぜ金権化するのか(利益相反なんのその 「献金は請願の手段」 進化する献金システム かすむ公営選挙論)
    第3章 利益誘導が仕事?(イヤマークだらけ 資金還流 疑惑の予算 変わらぬ無駄遣い体質 「つかみ金」で票を買う)
    第4章 改革に向けて(政治家にのしかかる現実 イヤマークと憲法論議 破綻企業がロビー活動 番犬たちの努力 情報公開の重要性)
    エピローグ

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  •  アメリカの政治システムがどのように回っているのかがわかる名著。
    PAC=ポリティカルアクションコミッティーとよばれる政治献金製造団体の存在。これは事実上企業献金を行うための団体である。
    またロビー活動が重要な役割を担う構造が出来上がっている。
    選挙活動の激戦化に伴い、選挙に拠出される金額が年々上昇していることが背景にある。また合衆国の最高裁で、献金額の限度は設けられても、選挙で使っていい金額は制限されるべきでないとする判例があるため、実質青天井になっている。 選挙対策でCMを流すために莫大な金が必要となる→政治献金の重要性が増す、→政治献金を集めるためのロビー活動が活発になる→ロビイストの地位がさらに高まるというサイクルが強固なものとなっている。また、イヤーマークと呼ばれる、不透明な使途金を
    予算に組み入れ、地方を潤すことが政治家に期待される状況が腐敗構造にさらに拍車をかけている。このため、現職の再選率が極めて高いことの原因の一つになっている。 共和党も民主党もシステムの恩恵にあやかっており、どちらも同じ穴のムジナとなっているために、この金権政治氏システムの問題について理解はできていても、深く改革することはできないのである。こういった腐敗を改革するための第三者機関によるチェックというものが必要になるであろう。政府・議会・省庁全体がぐるになっている構造を打破するための方法論がいま検討されるべき課題である。

  • アメリカも政治に、というか選挙に金がかかり、金と人が集められるbinder(まとめる者)が力を持つのは同じ。さらに議員は自分の地元が第一でワシントンは出先に過ぎないというのは、日本より徹底しているのがわかる。

  • 日本以上にお金がかかるアメリカ政治。ロビイストになって政策を通してもらうためにはお金が必要。金の切れ目が縁の切れ目だろうか。

  • 読了:2009/08/03

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著者プロフィール

軽部 謙介(カルベ ケンスケ)
時事通信社解説委員
1955年生まれ。早稲田大学法学部卒業。時事通信社入社。社会部、福岡支社、那覇支局、経済部、ワシントン特派員、経済部次長、ワシントン支局長、ニューヨーク総局長等を経て、現在、同社解説委員。主な著書に『日米コメ交渉』(中公新書)、『官僚たちのアベノミクス』(岩波新書)など。

「2019年 『政策をみる眼をやしなう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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