イスラエル (岩波新書)

著者 : 臼杵陽
  • 岩波書店 (2009年4月21日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004311829

作品紹介

イスラエルはいま、「ユダヤ国家」という理念と多文化化・多民族化する現実とのはざまで切り裂かれ、国家像をめぐって分裂状態にある。なぜそうした苦悩を抱え込んだのか。シオニズムの論理、建国に至る力学、アラブ諸国との戦争、新しい移民の波、宗教勢力の伸張、和平の試みと破綻など、現代史の諸局面をたどり、イスラエルの光と影を描く。

イスラエル (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • もし大学時代にこの本を読んでいて、「イスラエルとパレスチナの対立の経緯と現状について書きなさい」なんて課題が出されたら、多分この本をまる写ししてたと思う(笑)それぐらい、イスラエル誕生からこの本が上梓された2009年までのイスラエル情勢を、きれいに纏めていると思います。

    もう少し、ユダヤ教がイスラエルに与えている影響について深く触れられていても好いかなとも思ったけど、200ページちょいの新書でそこまで取り上げろというのは酷でしょう。

    むしろ、テーマを物凄く狭く絞り、その中でしっかり掘り下げて一つの書籍を組み立てられる、岩波新書に感謝すべきかも。やはり、この手の本になると岩波は強いと感じます。

  • イスラエルの政治的歴史、現在の事情などを簡潔に理解できる。ホロコーストの否定がディアスポラの否定、つまり自由主義の否定につながっていて、それが社会主義的勢力であるシオニズムによって利用されているという指摘が興味深かった。ユダヤ人はホロコーストを受けたかわいそうな民族であるという思いは民族主義を強めることができる。しかしその一方的な感じがまたテルアビブ大学内で見たディアスポラミュージアムで感じた君の悪さみたいなものの理由なのだろう。恨みは克服できるならした方がいい、暴力的勝利ではなく平和と共存を求めているならば。

  • 読了。

  • イスラエルで1950年に制定された帰還法は世界各地において反ユダヤ主義が広がってユダヤ人んお安全が保てなくなった場合、いつでも避難地としてイスラエルに逃げてくることができるという意味で、安全のための担保となっている。このような発想の前提として、いつ反ユダヤ主義の悪夢が再び蔓延するかわらないという悲観的な現状認識がユダヤ人には共有されている。
    メイール首相はサッチャーよりもずっと前から鉄の女と呼ばれた辣腕の政治家だった。

  • 広河さんの「パレスチナ」に対応する形で読む。

    イスラエルがエスニック国家なんて
    知ってましたか。
    なかなか日本人には、中東の状況や歴史は理解しがたいが、自分が、日本人で、日本に住んでいることを感謝する。最近だいぶ危ういが・・・

  • 支配が続いたこと。その後も2大政党制にはならず、小党乱立・連立政で微妙なバランスを取っていること(これは日本では最近崩れたが)。そして、アシュケナジーム、ミズラヒーム、パレスチナ人という厳然たる階層と、超正統派ユダヤ教など様々な宗派が分立することで国民相互の分断が図られていることは、今日のわが国民の相互分断状況(例えばネット上で顕著な在日韓国朝鮮人、貧困層等への差別)に酷似する。
    しかし考えてみればこれはグローバリゼーションに晒されるあらゆる国々に普遍的な現象なのかもしれない。ただ、それが一国内に収まりきらず、隣接するアラブ諸国や最大の支援国であるアメリカとの国際関係に密接にリンクしていることが、この国に特殊の困難さであろう。

  • イスラエルについては特別関心がある国なので、何度か別の本を読んでいた分新鮮味はなかった。各トピックスをバランスよくまとめた本であるかもしれないけれど、それぞれもう少し深く掘り下げてほしかったと感じる人もいるかもしれない。個人的にはアモス・オズの「イスラエルに住む人々」のように、参考文献ではなく現地の人の直接の声に触れられるような章があれば嬉しかった。

  • Israel-USA relation

  • イスラエルの存在は、ヘブライ語、ユダヤ教、ユダヤ人が鍵とのこと。
    ユダヤ人といっても、
    アシュケナジーム:ドイツ系ユダヤ人:イディッシュ語
    スファラディーム:スペイン系ユダヤ人:ラディーノ語
    ミズラヒーム:中東系ユダヤ人
    など、いろいろだとのこと。

    世界中にいる中国人とユダヤ人。中国人は、すぐに見分けがつくが、
    ユダヤ人は各国での分岐が大きいような気もする。

    中国人とユダヤ人に共通の特質である世界経済との関係の記述がないのはなぜだろう。
    また、食料、音楽、習慣などの生活が見えないのはなぜだろう。

  • 少なくともイスラエルは多文化国家であるべきである、ということはわかった。

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