- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004311850
作品紹介・あらすじ
わかりにくい操作、突然の不具合、巧妙な詐欺など、デジタル社会に生きる困難は確実に深まっている。それはなぜか。技術者の設計に問題はないか、メディアは必要なことを伝えているか、利用者は素朴に信じてしまっていないか?私たちを待っているのは悪夢のような未来なのか。一人一人が生き延びるための心得を考える。
感想・レビュー・書評
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10/10は「デジタルの日」だったそうです、、、
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デジタル社会の発展は様々なことを便利にしたけど、サイバー攻撃や振り込め詐欺、ハッキングなどいろんな不都合なことも出てきた。自分もデジタルに強いとはいえないけど、最低限の管理術とかモラルを身につけて、便利なものとしデジタルを使っていきたい。パスワードの管理法は参考になった。
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情報系の新書は、年月が経つと時代遅れの印象を抱いてしまうものもありますが、本書は2018年10月現在でもある程度共感でき、個人的にはとても参考になりました。各章の表紙の左下に小さな字で記載されたメッセージが、電子化による問題をユニークに伝えていてツボでした。
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ちょっと、云うに云われぬほどに、浅い。
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第4週 2/1(水)~2/7/(火)
テーマ メディアとコミュニケーション
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推薦理由:
現代の社会は急激にデジタル化されているが、我々の生活は便利になることばかりではなく、かえって不便になっている事や危険に晒されてしまう事も増えている。本書は技術者の立場から現代のデジタル社会を考察し、その諸問題を解説して、我々がデジタル社会を生きるための心構えを提示している。
内容の紹介、感想など:
二十数年前の日本はアナログ社会だった。携帯電話は普及しておらず、人々は家や職場の固定電話を使い、外出先では公衆電話を使った。アナログ放送であるテレビ番組を録画するのはビデオカセットレコーダーで、カメラはフィルム方式だった。音楽の世界ではCDが出始めていたが、アナログ方式のレコード盤が主流で、録音はカセットテープレコーダーを使った。パソコンはある程度普及し、文書作成や会計処理に使われるようになっていたが、外部記憶装置は主にフロッピーディスク装置で、CD-ROMはまだ無かった。インターネットでの情報検索も、電子メールのやり取りもできなかった。今日ではそんな社会など想像できないかもしれないが、当時からまだ25年程度しかたっていない。その間に社会のデジタル化が急激に進み、人々の社会生活は大きく変化してきた。人々は、しばしば溢れる情報に溺れ、次々に仕様が変わる複雑な機器の操作や突然の不具合に困惑し、巧妙な詐欺の危険に晒される。
デジタル社会には、「遠隔地でも様々なサービスが受けられる、機器やシステムが自動化して便利になる、いつでも世界中と通信ができ、大規模な情報が利用可能となる」など多くの長所がある一方、「公共システムの機能停止や障害で社会的混乱が起こる、情報の大規模蓄積、流出、喪失や破壊行為により、個人生活や企業活動が脅かされる」など様々な短所も挙げられる。また、デジタル技術は人間の行動様式や社会制度を変化させており、社会のデジタル化に適応できない人々は情報の取得や行動範囲が限定される傾向にある。デジタル社会の変化に対応していくことは、容易ではないと著者は述べている。
ハードウェアは対価格性能で指数関数的な成長を続けており、ソフトウェアも絶え間なく変化している。情報を伝えるメディアはその役目を十分に果たしておらず、技術の受け手となる我々は必要な知識や情報が十分に提供されないまま、変化に混乱させられる。社会制度が社会状況の変化に対応するのには時間がかかり、困難が持続する。著者は、これらがデジタル社会を生きにくくしている原因であると考察する。
著者は、デジタル技術で情報を得ることが不可欠である現代社会を生きるためには、デジタル機器を使いながらもそれに依存することなく、必要な知識や情報を選択し、リスクを判断し、危険性を分散し、自分を守り他人の立場を尊重するという心構えが必要であり、また、技術の送り手、伝えて、受け手の知識伝達が十分に良好であれば、デジタル社会を生きにくくないものに変えられる可能性があると結論付けている。ますます激しく変化し続ける事が予想されるデジタル社会を賢く生き抜くために参考になる1冊である。 -
ざっと読み通した。流れを押さえ、問題点を把握するのには役だった。タイトルが「デジタル社会をどう生きぬくか」ではなく「なぜ生きにくいか」とあるとおり、生きにくい現状の分析が主眼。