ミステリーの人間学―英国古典探偵小説を読む (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 143
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004311874

作品紹介・あらすじ

読者を謎解きに導く巧みなプロット。犯罪にいたる人間心理への緻密な洞察。一九世紀前半ごろ誕生した探偵小説は、文学に共通する「人間を描く」というテーマに鋭く迫る試みでもある。ディケンズ、コリンズ、ドイル、チェスタトン、クリスティーなどの、代表的な英国ミステリー作品を取り上げ、探偵小説の系譜、作品の魅力などを読み解く。

感想・レビュー・書評

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  • 英国を代表する推理作家の作品に焦点を当て、
    初期のミステリーの成り立ちがわかる。
    ただ、ちょっと言い回しが難解。
    あ、ねたバレ注意!

  • 英国のミステリーやミステリー色の強い古典小説を取り上げ、作者が人間をどのように描いているか解説した本です。かなりネタバレしますので注意が必要かも。
    ディケンズやドイル、クリスティーなど五人取り上げられてますが、同じ作者のフランケンシュタインほど詳細に分析されていないので、ちょっと物足りなさも感じます。ページの都合で致し方ないかもしれませんけど。
    しかし同じ本を読んでいても、こうも読み方が違うものかと思いましたね。自分はコリンズ「月長石」はやたら宗教色の強い人物にうんざりした記憶しかないのですが。
    ディケンズは読み直してみたいなあ。

  • 読了、公共的図書館蔵書、借覧。時に謎バレを敢行する論じ方なので注意が必要だが、少しフランスの探偵ものに触れてあった嬉しかった。 067 図書館本

  • 書架で見かけて。

    アンビバランス、という言葉がある。
    ある対象に相反する感情を抱くことだ。
    愛と憎しみとか。

    この本ほど、この言葉にぴったりくる本はない。

    読んだことのなかった、読むつもりもなかった作品を、
    探偵小説の歴史とともに、
    著者の人間観を明らかにし、
    後世への影響も含め、
    面白そうに次々と紹介してくれるのは良いのだが、
    それ以上はもう書かないでくれ、というほど解説してくれる。

    読み進めたいのに、読みたくない。
    とても複雑な気持ちになった。
    実際、何ページが本当に読まずに次の章に行ってしまった。
    長い読書人生、こんなことをしたのは初めてだ。

    後半になって読んだことのある作品を、解説されるようになって、少し落ち着いてきたし、
    紹介されていて嬉しくなってきた。

    特に最後の「フロスト警部」が、ためらいとともに掲載されていたのには、
    ガッツポーズをしたいぐらいだった。
    そう、「フロスト警部」は面白い。

    とにかく、ただのミステリーの紹介の本ではない。
    それなら、ここまであらすじを書かないし、
    こんなに全ての本を読みたくなったりはしない。

  • チャールズ・ディケンズ、ウィルキー・コリンズ、コナン・ドイル、G・K・チェスタトン、アガサ・クリスティを中心に取り上げ、イギリスのミステリの古典における人間に対するまなざしのありようを論じた本です。

    「探偵小説とは人間を描くものであり、とりわけ人間性の暗部を描き出すうえで、特殊な方法論を有するジャンルである」と著者は規定し、こうした側面から、それぞれの作家が作品中でどのようなミステリの手法を用いて、人間についての探究をおこなっているのかを明らかにしています。

    ミステリというジャンルが形成されるプロセスとミステリの特徴について一般的に規定した上で、個々の作品に立ち入って議論をおこなっています。ただし、文学史の中でミステリというジャンルを位置づける議論はあるものの、ミステリ史そのものに立ち入った議論はあまりなされていません。推理小説マニア向けの本というより、英文学史の中でミステリの位置づけを考察した本だと思います。

  • S930.26-イワ-R1187 300027703

  • フランケンシュタインのほうを面白く読んだのでこちらにも手を伸ばしましたが、こちらはそれほどでもなく。
    結論が人間性への興味ということに尽きている感じで、おそらく多くのミステリー好きにとっては分析と感じられない。あらすじ満載なので、個人的には今から読むのはつらいかも?な古いミステリーを少し詳しく知っておくには便利、という位置づけ。

  • ミステリーって響きだけにつられて読み始めたけど、全然ピンとこず、結構最初の方でリタイア。ってか、このタイトルを見て何を求めたんだろう?って、自分でもよく分からんくなった。積読けど、読み返すことはなさそう。

  • 請求記号:S2291
    資料ID:50051541
    配架場所:図書館1階東館 テーマ展示

  • 英国古典探偵小説にみる人間性――とはいうものの、
    実際は古典ミステリ(イギリス限定)の中から、何個かをピックアップして紹介している感じ。

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著者プロフィール

1958年生まれ。1982年、京都大学文学部(独文学専攻)卒業。1991年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程(英文学専攻)単位取得退学。学術博士。英文学、イギリス小説専攻。1996年、第4回福原賞受賞。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。著書に『批評理論入門─「フランケンシュタイン」解剖講義』(中公新書)、『ミステリーの人間学─英国古典探偵小説を読む』(岩波新書)、『一人称小説とは何か─異界の「私」の物語』、『視線は人を殺すか─小説論11講』(ともにミネルヴァ書房)、『十九世紀イギリス小説の技法』(英宝社)、『100分de名著 フランケンシュタイン』(NHKテレビテキスト)など、翻訳書に『ジョージ・エリオット』(ティム・ドリン著、彩流社)などがある。

「2015年 『謎解き「嵐が丘」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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