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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004312147
みんなの感想まとめ
日本人の美意識が言葉として結晶化した季語についての深い考察が展開されており、特に雪、花、月といった自然の要素が重要なテーマとなっています。著者は、季語が古代からの共通の感性を反映していることを示し、松...
感想・レビュー・書評
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俳人の宮坂静生による季語の考察。季語とは、日本人が古代から蓄積してきた共通の美意識が言葉となって凝縮されたものだという。いわば凝り固まった意識を解きほぐし、新たな光を当てたのが、芭蕉の功績だとする。さらに、季語の中でも重要な雪・花・月について進められる検討は、新しい発見があり、スリリングだった。
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雪・月・花。
日本人が培ってきた四季の美しさの愛で方である。こう云ってしまうと、何とも薄っぺらな表現になってしまった。意外にも、こうした美意識は硬直的なものではなく、時代を経てできあがってきたものであり、また中国の意識を大和風に解釈し直してきたものだったということ。時代と環境に揺られながら、「侘び・寂び」を経て今世では「萌え・かわいい」につながる脈絡の源泉が見える。 -
[ 内容 ]
季語はどのようにして生まれたのか。
従来は、花・月・雪などの題目が揃った平安時代の美意識に起源をもつといわれてきた。
しかし、季語誕生の底流には、縄文人以来長い間に蓄積された生活意識が民俗的伝承としてあったのではないか。
芭蕉を季語の歴史を変革した先駆者と位置づけながら提言する新たな季語論。
[ 目次 ]
1 季語の歴史―どう考えられてきたか(季語はどのように生まれたか―和歌の時代;季語の本意の成立―連歌の時代;季語の本意の見直し―俳諧の時代)
2 季語の世界(雪・月・花という季語はどのように生まれたか;雪;花;月)
3 季語再考―縄文人の生活意識から探る(いのちを感ずる;季語の見直しにむけて;季感の定着まで;はるかな縄文人の声)
付録
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
季語はどのようにして定型化してきたので、あろうか。地域によって季語と季節に乖離のあることもあるが、どのように受け止めると良いのであろうか。答えを用意している意欲的な提案。
季語の起源を縄文の生活意識からさぐり、平安時代の歌語が起源になって誕生したとする説(207p)を深化させる。他方で、「季語の地貌化という視点」(同)を掲げる。季語「平安貴族によって山城盆地を中心とする近畿文化圏の風土の中なかで誕生し、育まれたもの」が、江戸時代に芭蕉の旅の体験を通じて「確立した不易流行の造化感は季語のもつ拘束を自在にした」とも、読む。
季語の中核に、花月雪があり、これに鶯と紅葉が加わる。季語は北緯30度ー40度地帯にあてはまり、遠く縄文の意識に拘泥される。読んでいて、わかりやすい。 -
俳句の理解の幅が広がりました。
単なる写生を超えて「現実の世界から1尺(30センチ)上がったところに舞台を設けて、そこでドラマを演じることだ」とは言いえて妙だと。
雪と花はそれぞれのイメージを超えて関連することでより豊かな内容を持っているという指摘や、月が秋の季語となった背景についての考察は非常に面白い。
著者プロフィール
宮坂静生の作品
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