摂関政治 シリーズ 日本古代史 6 (岩波新書 新赤版1276)

  • 岩波書店 (2011年12月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784004312765

みんなの感想まとめ

平安時代の摂関政治をテーマにした本作は、歴史の中での権力構造や文化的影響を深く掘り下げています。特に、摂政や関白がどのようにして皇室の権威を支え、またその背後にある婚姻政策や外戚の役割が描かれている点...

感想・レビュー・書評

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  • 大河ドラマ「光る君へ」を見るに当たって、ふと摂関政治ってそもそも何だっけ…?と、少し遡って、一通りのことを知りたくなりました。
    一条天皇の時代は興味があったから、数年とあけずに何かしら読んでいる気がしますが。

    平安時代の研究は、実はあまり進んでいないとは、驚きました。
    正史の編纂がなされなくなったため、個人の日記など、様々な資料に当たらなければならないのだとは。
    律令制が揺らいだ時代ということ…

    摂政は皇室を脅かすものではなく、皇室の権威が安定したからこそ、摂政や関白も生まれた。
    一家の娘を皇室に嫁がせて、生まれた皇子を天皇にして外戚として権力を手中にするやり方は、限界が来て、衰退して行くのですが。
    後に、院政が始まるのは、摂関政治の影響があると。
    それもまた、意外なような、大いに納得するような。
    外戚というのは、どこの国でも現れ、何かしら問題になってますからね。
    中国だと、乗っ取ること多いし(笑)

    道長や紫式部のことになると、なおのこと興味が持てる内容になっていました。
    やはり、この時代は面白いですね。

  • 摂関政治って天皇制の補完だと思う(´・ω・`)
    藤(蔓)が御上を頼りに上に行くイメージ
    奈良時代を生き延びた藤原氏は昇進や婚姻で
    他の貴族にアドバンテージをつけ、准皇族化
    していく
    (1)皇室との婚姻
    (2)皇室以外で皇后
    (3)皇族以外で摂政
    (太政大臣の職掌から派生)
    (4)内裏に摂政は直盧=執務室を持つ
    で、本書の感想といえば、摂関が生まれた訳
    は天皇に皇后を差し出せたからではなく、母
    后が表向きの政治に関われない橋渡しとして
    「摂政・関白」が誕生した気がしました

  • 道長・頼通の時代を軸に扱う。道長の時代に始まった体制が、院政にも影響を及びしているとする点は、目からうろこ。 彰子・紫式部を軸に女性の政治的影響力、政治的行動、文化的影響が取り上げられているところは興味深く読んだ。摂関政治期についてまずは読んでおきたい概説的通史。

  • 「シリーズ日本の古代史」の最終巻は平安朝の摂関政治の時代。摂政関白はなぜ生まれたのか、道長が栄華を謳歌した「わが世」とは、華やかなりし宮廷文学はどのようにして生まれたかなど、前半は宮廷中心の世界を描き、後半では地方支配の実態(受領が律令制の戸籍・計帳や班田収受が崩壊した後、どのような在地支配を行っていたか=「負名制」)、唐帝国が崩壊した後の東アジア情勢(刀伊の入寇など)が描かれていく。平安時代研究はフロンティアだと述べているように、結構、知らないことも多く、勉強になった。

  • 史料に関する次の指摘は意外でした。
    「摂関期の日記や儀式書を読み解けるようになったのはこの30年と言っても過言ではない。日本古代史の中で、平安時代史はフロンティアなのである。」

    そして、天皇と摂関を対立視するのは不適切で、諸貴族に容易にとって代わられることのない、天皇の地位が確立し、権威権力が拡大したからこそ、摂関のような天皇直属の令外官が登場したとのことです。また、幼帝が登場して、摂関政治が行われたのも、幼帝でも天皇制が機能するようになったことを示していると解釈されています。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    大河「光る君へ」を視聴済みなのでよく知る人々が本書に書かれており、ドラマと歴史の違いを楽しみながら読むことができた。
    しかし、「小右記」の著者である藤原実資は道長に対し、批判的なのが大河ドラマでも再現されていることがわかり、日記という形で後世に名を残したのだと感じた。

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  • <目次>
    はじめに~藤原道長の「我が世」とは
    第1章  摂政・関白制度の誕生
    第2章  道長がつくった時代
    第3章  「殿上人」の世界
    第4章  ひろがりゆく「都市」と「地方」
    第5章  国際関係のなかの摂関政治
    第6章  頼通の世から「末法」の世へ
    おわりに~「古代貴族」と「律令国家」の終焉

    <内容>
    オーソドックスな摂関政治史。第4章、5章あたりをもう少し書いてほしかった。ただこのシリーズ全部に感じたのは、歴史研究は進んでいること。摂関政治の定義も武士の定義も、荘園制の内容も変わっている。最後に、”おわりに”に書かれていた、中央集権体制は、白村江からの東アジア危機の中で、必死に構築し、唐との関係が安定しても維持していたが、摂関期に至り、唐が滅亡すると、その必要もなくなり、必然的に権力の分化(太政官制をなし崩しにした道長の政治スタイルや受領制による地方の衰退)をもたらしたとの指摘は納得だった。

  • 新書文庫

  • 日本古代史シリーズ読了。全般的に詳細すぎて退屈だったが、内政、外交、統治機構の展開に歴史のダイナミズムは感じた。日本だけの歴史はなく、一人の英雄だけの歴史もない。単純な歴史はなく、複雑な歴史があるのみ。

  • 政治史も文化史も薄めの一冊にうまくまとまっている。

  • 今時点での、日本史を学びたく思いました。

  • いわゆる摂関政治の最盛期を築いた道長が、どのようにして自家のみの権力を確立したのか、ということを中心に。

    后の地位についてや、儀式の変化、
    地方について、国際関係や仏教について、など話題は豊富で、切り口が面白かった。

  • 20130401再読。

  • 摂政、関白、内覧…平安時代にはこれらを含むたくさんの役職名が出てきます。私は日本史が好きですが、役職名を覚えるのは苦手でどのような役割があるのかなども詳しく説明できませんでした。この本はそれぞれの仕事だけではなく、それらの役職がどのようにして生まれたのか、その起源まで知ることができます。
    また、摂関政治期の社会は宮廷や貴族などが代表的で華やかなイメージがあったのでこの本を読んで驚きました。
    この時期には、「源氏物語」や「枕草子」、年中行事など日本の伝統的な文化も花開きます。
    後世の日本社会にとって重要となるものがこの時代に由来すると知ったときの驚きは計り知れませんでした。
    とても為になる本だと思います。

  • 9784004312765 218+7p 2011・12・20 1刷

  • 普通

  • 自分が平安貴族を研究テーマにした頃とは、新しい違う話も出てきているなぁ。しかし、あの頃にこの本があったら、ずいぶん参考になったなぁ。非常にためになりました。面白かった。

  • このシリーズ全体を通して、最新の、それも文献、発掘考古学と日本に拘泥しない周辺諸国の学術成果も織り込んで、日本の古代を生き生きと提示してくれて、とても楽しくかつ、古代を身近に感じることができた。

  •  網野さんの本を読んで、民衆側からの歴史を学んだので、今度は表の教科書のような歴史と思って、岩波新書の『摂関政治』を読んでみた。

     要は、天皇、摂政、関白、貴族などの観点からの歴史で、これをぼくらは学校でまなんで来たんだなと思った。

     それでも新しい知識。

    (1)貴族につかえる異色の従者として、牛飼童がある。成年がきても元服せず、「なんとか丸」と名乗る。(p128)

     この記述は、網野さんの本にもあった。動物を扱う、その世話、生死を扱ういうことで、この世と無縁の世界の間にいる人間として分類されており、同じく神と人間の間と考えられていた子供の名前をつけ続ける。
     
     一カ所だけ、網野の歴史史観とつながる部分があった。

    (2)1019年の刀伊入寇があった。(p168)

     元寇の前に平安時代にも、女真族が北九州に攻め込んできたという事実を恥ずかしながら初めて知った。

    (3)紫式部とか清少納言などの女官文学が盛んになったのは、女官がつかえた中宮が、単に皇子を生む存在だけでなく、政治に深く関与しており、その関係で、女官にも政治がらみの情報が多く入ってきたため。(p105)

     へえ、そうなんだ、という感じ。天皇の母が天皇の代わりに判断していたというのは、摂政関白と同時に、幼帝をおもいのまま、利用していた時代ともいえるね。

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著者プロフィール

お茶の水女子大学教授 ※2016年2月現在

「2016年 『東アジアの礼・儀式と支配構造』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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