語感トレーニング――日本語のセンスをみがく55題 (岩波新書)

著者 : 中村明
  • 岩波書店 (2011年4月21日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004313052

作品紹介・あらすじ

日本語をもっと使いこなそう!「快調」「好調」「順調」、もっとも調子がいいのはどれ?「過日」「先日」「この間」、どう使い分ける?誰もが思いあたる、「些細」だけれど「瑣末」ではない日本語の感触の違いを、語感研究の第一人者が解説する。Q&A形式で楽しく読める、"伝えたい思い"を"適切なことば"で送り届けるための55のヒント。

語感トレーニング――日本語のセンスをみがく55題 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • 「空」と「天」似たような意味を持つ言葉だが、
    "スケールの大きな「天と地」も「空と地」になると、
    一瞬「空き地」に見えて、雄大な雰囲気は消える"
    なるほど、仰る通り。
    個々には些細な意味の違いでも、文章の中に組み込まれると、
    大きく印象が変わることもある。
    言葉の持つ微妙なニュアンスの違いを楽しみながら、
    大変面白く読みました。

  • ちょっと安っぽいタイトルだし、読み始めは小馬鹿にされた感じもあったのだけど、最後まで読むと満足できた。似て非なる言葉や言い回し(場合によっては同意語と解される言葉)の微妙な違いや使い分けについて掘り下げている。決して新しい語彙や知識を得られるわけではないのに、語彙力....というか語彙の運用能力が増した気になる。言葉の意味を知るだけでなく、言葉の使い方を知るという意味で、いろいろな発見があった。

  • 語感に関する55問があり,その解説で日本語の語感を説明している好著だ.問題はほぼできたので,ほぼ正常な語感を持っているものと感じたが,ここまで詳しく丁寧に言葉自体を考えていく姿勢は素晴らしいと思った.「語の感じ」の分類として<日常語>,<文章語>,<俗語>の3段階を挙げ,さらに<雅語>と<口頭語>を加えていたが,納得できるアイデアと感じた.

  • 言葉がもつ言葉以上の存在。

    義務教育の様な国語、現代文の教科書のような固いものではない。
    言葉そのものが持つイメージ雰囲気属性、それらを意識させる1冊。
    まだまだ若いつもりの私だが、それでも下の世代の言葉はわからないこともある。上の世代の言葉がわからないこともある。
    地方でも変わるだろう。

  • 二男が読んでいた。

  • タバコ:煙草
    コーヒー:珈琲
    同意語なのに表記で印象が変わる。
    語感研究の第一人者による解説は明快、うんちくとしても面白い。

    「表現がもののとらえ方の反映だとすれば、言語とともに相手に伝達されるのは情報だけではない」
    内容はもちろん、小説でもないのに著者の文体がとても好きでなぜか気になった。

  •  たとえば「親戚」「親族」「親類」「身内」などといった言葉に、大きな意味上の違いは見出せない。しかし、僕たちは明確にこれらを使い分ける。「正月なので(?)が集まった」の(?)には迷いなく「親戚」を入れるだろう。「親族」や「親類」では「なんかちがう」。
     意味がそう違わないのに、使える場面と使えない場面がある。その差を生み出すのが「語感」である。

     本書の中で、中村先生は「語感」を3つのグループに分ける。すなわち「①表現する《人》に関する語感」と「②表現される《もの・こと》にかかわる語感」と「③表現に用いる《ことば》にまつわる語感」である。そのため、本書はこの3グループそれぞれを部立てし、それぞれの観点から「語感」による言葉の選択を論じる。
     とはいえ、総括的な話は「結び」に任されており、本論部は基本的には具体的な言葉の選択にまつわる話で展開されている。「AとBは非常に似ているが、Aはこんなイメージがあり、Bはこんな感じである」といった感じだ。だから、本書は抽象的な何かを学ぶというよりは、一種の「使い分け辞典」的な側面が強い。

     また「結び」の中で中村先生自身が書いていることではあるが、本書の発展途上感もまた看過できない。たとえば、本書の中には同じ例が何箇所にも登場する。要するにこれは、その「語感」を説明するには、その要因が一つに絞れないことを意味する。言葉の選択はあくまでも、複数の要素によって行われているということであろう。そのようなところに注目してしまうと、本書の「理論」は疑わしいものになってしまいそうになるが、あくまでも本書は発展途上なのである。「語感」を体系づけるための一実践が本書なのだ。


    【目次】
    はじめに
    第1部 言った〈人〉はどんな人?
     コラム1―言語調査の風景
     コラム2―夫と妻の数比べ
    第2部 言われた〈もの〉はどんなもの?
     コラム3―年齢の異名めぐり
    第3部 〈ことば〉のにおいを感じるために
     コラム4―ことば辞典のいろいろ
     コラム5―各種辞典の役割分担
     コラム6―笑いのニュアンス
    結び 日本語の語感を考える
    語感要素一覧
    あとがき

  • 普段何気無く使っている言葉。
    それでも、時々言葉の持つ微妙な語感に迷う時がある。そんな時読むとすごく勉強になる一冊。

    語感辞典もチェックしたいと思う。

  • 開いた頁からすぐ読めるので読みやすい。

  • 意味と語感。言葉を発信することが多くなった時代、今、に求められるものではないでしょうか。

    言葉の内包を捉えたものは意味の拡張を促す。恐れる、怖れるの違いをそれによって把握することで、あえてそれらを混同した撞着的用法がありうる。

    一方、実際に文章にしていく作業には外延的な定義が役立ちそうだ。「湯殿のシャワーが壊れた」という表現のちぐはぐさは、現実的な使われ方・用法の問題であり、内包的な意味内容からくるものではないからだ。

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