新しい世界史へ――地球市民のための構想 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 234
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004313397

作品紹介・あらすじ

グローバル化が進み、ますます一体となる現代世界。その現実を前に、従来のヨーロッパを中心とした世界史像は、刷新されるべき時を迎えている。いまこの時代にふさわしい歴史叙述とはどのようなものか。歴史認識のあり方、語り方を問い直し、「世界はひとつ」という視点から、地球市民のための世界史を構想する。

感想・レビュー・書評

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  • ヨーロッパの歴史を通信で勉強している都合、本書が画期的な本であると紹介されていたので読んでみたが、歴史を高校で選択しなかったため、中学レベルの知識もあるのかどうか…の私には著者の訴えが今一つ?
    とりあえず、おおざっぱに時系列で世界の列強と呼ばれた国々の歴史を知りたかったが、わたしのような人にはお勧めできない。

    「世界はひとつ」を強く訴えてるが、とにかくどの章もこれの繰り返しで、もっと簡素に箇条書きにして要点だけ記述してほしい。

    しかもヨーロッパ中心とは現代人は感じてるだろうか?

    「世界はひとつ」の提案が最近の幼稚園や学校の学芸会で全員主役、のように響く。新しい世界史を産み出した暁には日本語が消滅するかも…とは~。

    世界を認識するためには共通の歴史を持つ事でなく、一人一人、みんな違ってみんな良い!じゃないかと思う。
    よその国や地域のことは歴史に興味を持った人がその人たちの言葉を真摯に学ぶことから始めれば言葉では言い表せないものまで感じ取れるのではないか。言葉にはそのような力があるのに。でも、とりあえずは自分国の言葉で先人が書いた書物を読むことがわたしたちには手っ取り早い。
    共通言語を鍛えるとか統一ってなるとどうなんでしょうか?

    やはりエライ大学出身のエライ人の上から目線に感じる。

    歴史家にご飯が食べられるようにするための「新しい世界史」を作るという議論であれば、一般人には無用の議論でもある。
    歴史で飯を食うためには「私は今を生きるから歴史は無用」と豪語する私の友人、知人のような人々に感心を持たせてみてはいかがだろうか。

    評価の高い本ですが私には能力不足でした…

  • 思ったほど驚くようなことはなく、流し読みになった。高校生などには勧めたい本。
    これまでの世界史のとらえ方、特にヨ―ロッパ中心史観を改革する必要と方法について多くの紙幅を割いている。その主張には概ね賛同する。
    しかしながら、隔靴掻痒というか、、、
    現代世界でいわゆる「欧米」がいかに主導的役割を占め続けているか、それが「ヨ―ロッパ亅中心史観の原因であることに触れないように書いているあたりに不満を持った。
    理想だけを優等生的に書いているようで、これでは「ヨーロッパ」を解体することは叶わないのではと、歯痒い気がするのである。

  • 推薦教員:川名令子先生

  • テーマ史

  • [★★]「地理上のヨーロッパと、概念としての<ヨーロッパ>を区別すべき」という著者の主張はごもっとも。著者の言わんとすることは良くわかるが、①具体例が皆無に等しく、抽象的な理想論ばかり繰り返されるため、いささか空論に聞こえる。不完全なものでよいから、著者の書いた新しい世界史の教科書が読みたい。②世界史を初めて学ぶ学習者の視点が欠けている。歴史全体の概要を手っ取り早くつかむためには、著者の嫌う「時系列的」な「各国別」の記述もある程度は仕方がないのでは。

    p.104より引用
    >>すべて「正」の価値を含んだ概念としての「ヨーロッパ」の歴史は、地理的空間としてのヨーロッパ各地の過去を適宜取りこみ、それらをつなぎあわせて、あたかも「ヨーロッパ」が一貫した歴史を持っているかのように説明し叙述する。

    *著者の見解でなるほどと思ったのは、一見、文化間の交流を強調しているように見える叙述のなかにも、ヨーロッパ中心主義が潜んでいる、ということ。たとえば、「西洋古典文化をイスラームが保存し、ヨーロッパでは12世紀ルネサンスが開花した」という記述も、結局はヨーロッパ中心主義だとのこと。ごもっともである。
    *とはいえ、19世紀後半の歴史を、ヨーロッパを中心とせずに叙述することができるのか、というとかなり疑問...
    *著者は、ウォーラーステインの世界システム論も、ヨーロッパ中心史観に近似するものとして批判していた。ウォーラーステインも読まなくちゃっ!

  • 読了。

  • ヨーロッパ中心主義からの脱却、ますますグローバル化する世界の中での「歴史」の意義を考えなければならない。

  • 中心史観の排除
    地球市民主義

    なるほど

  • 時代ごとの人の集団のうごきの断面図をそれぞれにつくっていくこと
    銀河鉄道の夜の「それぞれ時代の地理の本」のイメージに近く思える。

  • 現行の世界史の問題点を挙げ、「新しい世界史」の構想を打ち立てた本。

    現行の世界史には、①日本人の世界史であること、②自と他の区別や違いを強調していること、③ヨーロッパ中心史観から自由でない、という問題点がある。

    私たちが世界市民の一人であることを理解できるような世界史にするために、著者は、これらの状況から脱却する必要があると述べる。

    たしかに高校世界史の大半はヨーロッパ関連にあてられているし、学生はそれが中心のように思うだろう。
    各国でどういった教育をするかということは、国際社会において大きなファクターになる。今後が注目されるところ。

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著者プロフィール

東京大学東洋文化研究所教授

「2018年 『シリーズ・グローバルヒストリー1 グローバル化と世界史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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