英語で話すヒント 通訳者が教える上達法 (岩波新書)

  • 岩波書店 (2012年1月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004313502

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

英語で話すためのヒントを提供する本で、第一言語と第二言語の違いを理解し、練習を重ねることの重要性が強調されています。著者は通訳者であり、単なるハウツー本ではなく、理論的な裏付けがあることが特徴です。著...

感想・レビュー・書評

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  • 昨年(2011)8月から本国より米国人が日本支社へ赴任していて、それ以来、会議が英語になりました。資料を要した正式の会議は前もって準備できますが、ちょっとした会話や確認のために部屋に呼び出されるときの英語は、その場での対応力が要求され、まさにこの本のタイトルにある「英語で話すヒント」が欲しいのが現状です。

    本の最初で、相手が聞きたいのは「流暢な英語」ではなく、あくまで話の内容と「日本人としてのあなたの意見」(はじめにp3)は、勇気づけられました。

    また、単語は使い方と共に覚える 3000語程度が目安のようですね。一度、昔に覚えた単語を復習してみるのも良い機会だなと感じました。

    以下は気になったポイントです。

    ・今求められているのは、日本のことをよく知り、社会や世界の動きなどについて自分自身の意見を持ち、それを外国の人に分かるように発言できる、そのような英語力である(p19)

    ・話し手が発した音声以外のいろんな情報を活用して、聞き取れない単語があっても類推できる、聞き取れた単語の前後関係から何を言わんとしているかを類推する態度が大切(p36)

    ・リスニングのこつは、まず単語を識別し、主語+動詞というつながりから、プロポジション(命題)の形として捉えているのが、より正確にメッセージを理解するコツ(p42)

    ・英語の速読法のテクニックの1つに、パラグラフの最初の文だけを読んで、後はどばすというのがある、本や論文の大意はわかる(p57)

    ・日本語と英語のように文章構造が大きく違い、語順が違う言語の間で分り易い同時通訳をするためには、予測が重要な役割(p63)

    ・擬態語を訳す場合には、まず擬態語ではない日本語の言い方を考えて、それから英語訳を、がコツである(p140)

    ・英語が多数の類義語を持っているのは、何世紀にもわたって他のさまざまな言語から多くの語を取り入れてきたから(p141)

    ・日本語の英語表現を知りたいときは、まず和英辞典、そこで出てきた英語を類義語辞典でもう一度見直す(p142)

    ・社会人として十分と思われる単語は、2000の使用頻度の高い単語(80%カバー)と、教養語とされる 570語(A Coxhead, Academic Word List)の合計 3000程度(p149)

    ・単語をそれだけで覚えるのではなく、名詞ならばその前にくる動詞、それにかかる形容詞、後にくる副詞などと一緒に覚える(p151)

    ・コロケーション(2つ以上の単語の慣用的な結びつき)を学ぶには、Oxford Collocations Dictionary for Students of Englishがお奨め(p156)

    ・英語の音声で大切なのは、リズム・イントネーションであり、個々の母音や子音の発音でない、個々の発音を気にするより、文章全体のリズムを気にして、大きな声で「はっきり」話すこと(p160)

    ・日本人スピーカーは、日本人であることが分かる「お国訛り」があった方が、人は耳を傾けてくれる(p164)

    2012年3月17日作成

  • 非常に納得。自分の勉強法で足りないのは読むこと。最後まで言い切ること。継続は力。簡単に英語がマスターできる教材がよく宣伝されているが、やはり、死ぬまで努力し続けることが必要というのは納得。母国語ではないのだから。日本語でよく使う言葉で実は意味がよくわかっていない言葉がある。英語に置き換えようとする努力は日本語の意味を理解することにつながる。

  • 英語力を伸ばすには背景知識が不可欠。
    まずは日本語でなんというかを考え、それを英語に変換する。何度もやっていると早くできるようになる。大人になってから英語を話せるようになるには効果的。
    語彙力はまずは3000語まで無理やりにでもとにかく覚え、そこからは多読(と気になる部分を調査)で伸ばしていくと良い。
    発音は語尾に母音をつけないようにすることとリズム。詩の音読が効果的。
    ——
    今まで漠然と疑問に思っていたことに答えが提示された気分。

  • 【電子ブックへのリンク先】※スマホ・読上版です!

    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000072891

    ※学外から利用する場合は、「学認アカウントを・・・」をクリックし、所属機関に本学を選択してキャンパスIDでログインしてください。

  • 本当にヒントしかなかった、という印象。学び続けることと、続けるには好きになることが重要、と。パラフレージングについて具体的な例が多く、このタイトルにあっているのか、やや疑問。

  • 181201 中央図書館
    単語を闇雲に覚えるだけでなく、好きな分野の英文を楽しみつつ多数読むのが、好ましい上達法とな。また、話には「構造」がある。すなわち、introduction→body(Statement1,2,・・)→conclusion。これを意識して、話すこと。また、そういう話し方であれば、通訳者も(Situation Modelによる)予測が効き、スムーズな訳をやりやすい。

  • 250円購入2014-02-21

  • 仕事や日常生活で、ときに英語が必要とされることもあり購読。

    話すには英語力は大事、そしてバックグラウンドとなる教養・専門知識・準備も大事。
    聞くには英語力は大事、そして話し手の論理を理解することも大事。

    当たり前な気がするけど、果たして実践しているかというとしていない。そう、その大切さを改めて理解させてくれる。
    私がこの本を、ありきたり、だなんて断罪するのはあまりにも傲慢。
    私にとっては良書です。

  • 三葛館新書 837.8||KO

    この本の著者は国際会議での通訳者として活躍し、大学でも通訳を教えているそうです。
    そんな通訳のスペシャリストが、英語の上達法をわかりやすくまとめています。
    英語を話す際は日本語で考える重要性や、日本語→英語へ訳す際の留意点、意味を理解する方法などについて、長年の経験から得た英語学習のヒントをわかりやすく紹介しています。
    また、リスニングについても全ての単語がわかる必要はなく、聞き取れた単語から想像力を働かせることが最大のポイントであると説いています。
    本書を読むと改めて英語に特効薬はなく、読み・書き・考えて話す。学習を継続しておこなうことが一番大事であると実感します。
                                  (うめ)

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=63352

  • おすすめ資料 第196回 (2013.7.19)
     
    通訳技術の英語学習への応用、という視点で書かれた新書です。

    自分の意見を持ち、それを英語で表現するスキルを身につけるためのヒントがたくさんあります。
    母語話者でない私達には英語らしい表現にするために意識的な努力が必要ですが、それも反復練習でだんだん時間が短くなり、ついにはあまり考えずに話せるようになる。

    同時通訳暦50年を超える著者の「粘る人になろう」というメッセージが印象に残ります。

  • 【配架場所】 図・3F文庫・新書 
    【請求記号】 080||S||NR-1350
    岩波新書 新赤版 No.1350
    【OPACへのリンク】
     https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/book/139871

  • 請求記号:I-1350 図書ID:20003003  

  • *****
    翻訳では対象とするテキストはいつまでも目の前にありますから,文を見てその意味をよく考え,辞書と相談し,一番いい訳は何かを工夫することができます。通訳では瞬時にその意味を捉えて表現しなければなりません。当然使われた一つ一つの言葉にこだわっている時間はありません。話し手が言いたかったこと,話し手が伝えたいメッセージに集中するのです。言葉にとらわれずにメッセージに集中する――これは一般のリスニングにも応用できる大切な技術です。(p.8)

     実際に彼[Herman Kahn]の通訳をしてみると,逐次通訳の時でも同時通訳の時でも言うことがさっぱり分かりません。そこで私は彼の発する単語を聞き取ることを半ばあきらめ,彼の考えを勉強することにしました。彼の本や論文を片っ端から読み,彼をつかまえて,どんなことを言いたいのか,これはどういう意味かなどしつこく質問しました。そうしたら彼の話がだんだん理解できるようになったのです。彼の発する言葉は10語のうち3つか4つしか聞き取れなくても,それをつないで考えれば彼が言わんとしていることが分かってくるのです。そうすれば何とか彼の話を聞く人に分かってもらえるような通訳をすることができます。こうして私は1983年に彼が亡くなるまで,彼の通訳を何度も務めることができました。(p.37)

  • 機中で読んだ本。
    同時通訳者による「英語「で」話すヒント」。「英語「を」話すヒント」ではないと著者自身が何度も強調されている。
    英語をネイティブとして身につけた訳ではない同時通訳者がどのように日本語と英語の間を行き来しているかが垣間見られて興味深いし参考になる。
    ちょうど先日「英語で話すときは日本語で考えずに英語で考えろ」という人がいるが、そんなこと可能なのか??と話していたところ、この著者自身が「ムリ」と言い切っていらっしゃるのは我が意を得たりでした。

  • 通訳者がどんな視点で英語とらえているかわかる。

  •  この本は副題の通り、通訳者である著者が、通訳の技術から英語の学習に役立ちそうなことを凝縮した一冊です。

     この本のなかで一番重要なことは、タイトルの「英語”で”話すヒント」にあるとおり、意識して話すというニュアンスにあると思います。つまり、母国語ではない第2言語として英語を意識し、考えて話すという知的な面(本書でいう情報伝達型)を磨いて自分の考えを発信できるようになることが重要だということです。

     そして、そのためには日本語で思考する力や知識が欠かせないということを著者は説かれています。日本語から考えるところから英語に親しんでゆき、文構造を把握できるようになってゆけば、多少の単語を聞き逃してもだいたいの意味を予想することも可能になるといいます。というより、話された全ての単語を常に正しく把握することは無理だとはっきり書かれています。

     「ネイティブのように」なんていう本も多いなかで、この本は第2言語としての英語について分かりやすく書かれていると思います。例文として現れる英文もかなり分かりやすいものなので、英単熟語や英文法の詰め込みに心底うんざりしている、かつての僕のような中学生や高校生の方にもおすすめしたい一冊です。

  • 購入済み

  •  アポロ11号の月面着陸を同時通訳したという、通訳で有名な先生による、英語を聞く、話すということについての指南。
     単語一つずつの意味をとるのではなく、話者が何を言おうとしているのかという意図を理解することや、また、誤解なく伝えるために日本語で言いたい内容を整理し、曖昧な表現を避けてはっきりと伝えることがいかに大切かということが強調して書かれている。
     特に印象的な部分は、「早く英語を読む練習は同時通訳にも効き目がある」(p.73)、という部分で、共感できた。さらに、(ネイティブのように易しい単語をいろいろに使って表現するのには慣れが必要で、日本人がそのような慣れで表現することは難しいので、)「ボキャブラリーについては、私たちはもっとレベルの高い単語を使った方が表現しやすい」(p.77)ということはとても面白く、語彙の学習の動機づけになった。簡単な単語で色々表現しなさい、とよく言うし、その大切さはよく分かるが、実は難しい単語を覚えて使うことよりも、簡単な単語を色々に使うことはとても難しいことだと思う。
     てっきりシャドーイングとかサイト・トランスレーションとかテクニック的なことが書かれているのかと思ったが、とても基本的なことが書かれていた。第6章の「日本語でこう言いたい時」の内容は、ソフトバンク新書の『訳せそうで訳せない日本語』の内容とかぶっているので、併せて読むと勉強になる。(12/08/05)

  • a rocket-driven Sherlock Holmes

    通訳者をこう呼ぶ人がいたみたい!


    それだけですごくやる気が出てきてしまう単純な私。


    長年の通訳の実体験も踏まえた英語学習へのコツが紹介されてます。インプットである聞くこと、アウトプットである話すことが連関してることなどは、その通りだと思うし、読むことが語彙、コロケーションの習得にとって効率的とも。最近は、というかこの8年近く英文なんてまともに読んでないので、耳が痛いですが、やはり基本に戻るしかないですね。

  • 通訳についての本ではなく、英語の学び方についての本、とは著者自身のあとがきでの言葉。ネイティブでない私たち、しかも英語とはかけ離れた言語構造を持つ日本語を話す私たちが、いかに英語を身につけていくべきか。ベテラン通訳者でありながら、まだまだ一生勉強であるという小松達也氏の言葉を噛みしめながら読了。

    通訳とは「ある言葉を別の言語に置き換えるのではなく、理解した内容を自分の言葉で表現すること」。著者自身が苦労した表現を紹介する第六章は特に面白かったです。「黒子」「金太郎飴」「車の両輪」「大風呂敷」などなど。

    例えば「甘い」ひとつをとっても、「人生は甘くない」「判断が甘い」「孫に甘い」「私を甘く見るな」「甘い球を打ってホームラン」など、どれ一つとして「sweet」で表せるものはない。こういう局面ではほとんど辞書は役に立たず、言わんとしていることは何かを的確につかみ、それを表現する力が必要になると。

    そして、そのためにはリーディングがいかに重要であるかが説かれています。読み書きだけでなく、話すためにも、とにかくインプットとしてリーディングは最重要であると。納得です。最近、あまり読書できていないので何とかしなければと痛感しました。

    もちろん、話すための論理の組み立て方や自分の考えをまとめることの重要性についてもページが割かれています。しかし翻訳に関しても十分ヒントが詰まった本でした。

    また、話す時に「まず日本語で考える」ことを肯定している点が新鮮に感じます。

    モチベーションも上がるのでオススメしたい一冊です。

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