テレビの日本語 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004313786

作品紹介・あらすじ

テレビが誕生して来年で六〇年。当初穏やかに語りかけていたテレビが、今や朝から晩まで声高にしゃべり続ける饒舌なメディアへ変わった。報道番組もお笑い番組も隙間なくしゃべり続けるようになったのはいつからか。ニュースのことばを中心にテレビの歴史をふりかえりながら、その要因を探り、テレビの日本語の今を考える。

感想・レビュー・書評

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    小論文・進路コーナー

  • 新書文庫

  • カテゴリ:図書館企画展示
    2015年度第1回図書館企画展示
    「大学生に読んでほしい本」 第1弾!

    本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。

    木下ひさし教授(教育学科)からのおすすめ図書を展示しました。
        
    開催期間:2015年4月8日(水) ~ 2015年6月13日(土)
    開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース

    ◎手軽に新書を読んでみよう
    1938年に岩波新書が創刊されたのが新書の始まりです。
    値段も分量も手ごろな新書は「軽く」見られがちなところもありますが、内容的に読み応えのあるものも多くあります。気に入った著者やテーマで探してみるとけっこう面白い本が見つかるものです。広い視野を持つために、興味や関心を広げるために新書の棚を眺めてみましょう。刊行中の新書を多様な角度から検索できるサイトもあります。(「新書マップ」)

    ◇新書で社会を読んでみる
    本に書かれていること(情報)すべてを鵜呑みにすることはできません。しかし、情報を判断するための情報もまた必要です。多様なニュースソースから情報を得て、物の見方や考え方を養いマスコミに騙されないような自分をつくりたいものです。

  • 日本語の規範たる放送における日本語(共通語)の抱える問題を、特にテレビという媒体における日本語に絞って取り上げたわかりやすい良書。まぁ、放送における日本語といえば「テレビで使われ話される日本語」をまず念頭に置くのが一般的な見方なので、タイトルからして頷ける新書である。
    さて、筆者は、てれににおける日本語の問題を、話し手(アナウンサーかタレントや俳優か)、テレビ番組携帯の歴史(映像と喋りの共存のあり方の変遷)、テレビの扱う内容(ドラマなのか大災害なのか一般ニュースなのか)という3つの面から分析している。さらに、その分析に時代で変わっていく日本語自体と放送における日本語の関わりについても織り込まれている。
    特に興味深かったのは、アナウンサーの日本語が大きく変わったとされる2つのポイント。動画を背景にテレビカメラ視線でニュースを読むようになった事(その原点はNHKらしい)と、ワイドショーによるアナウンサーの原稿なしのコメント発信(原点はフジレレビらしい)という指摘。
    最近のアナウンサー、特に民放(さらにあえて名指しすればフジテレに)の質の日本語の低下は、ワイドショーから派生したタレント司会番組のアシスタントとしてタレントとのやりとり能力と容姿重視のアナウンサー教育、そしてアナウンサーを準タレント的な存在として扱うテレビ局にあると考える自分にとっては、まさに的を得た内容であった。

  • 勉強になりました。

  • テレビの放送開始からの歴史がたどれて面白い.昭和天皇の逝去のドキュメントでは裏の話が出て興味深い内容だ.皇室に関連する敬語は特異なものだが,昔のような不敬罪がある時代ではないので,気楽に考えても良いと思う.

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、1階文庫本コーナー 請求記号:699.21//Ka86

  • かつて正しい日本語とはNHKアナウンサーの話す日本語である、と何かで読んだがそれは正しかったようだ。
    本書ではテレビの主に報道における日本語について、乱れてきた的な話をしている。特に震災報道などを中心に、体言止めとか「!」の連発、丁寧語の誤用などを指摘している。
    ま、正直余りテレビを観ないのでどうでもいいかなー。

  • 著者のNHKの報道に関わってきた経験を元に、
    テレビやそこに携わる人の在り方、
    現在の日本語について書かれている。

    ガ行の濁音と鼻濁音の違いは初めて知った。
    「ご覧いただく」という表現が、
    他人事に感じることにつながるとは、
    考えたこともなく新鮮だった。

    著者のまじめさ、
    報道関係者としての責任感の強さが感じられた。
    現在のテレビ、特に報道に対する嘆きは共感できる。
    ただ、著者が思ってる(背負ってる)ほど、
    テレビに期待してない人が多いと思う。
    私自身と周辺だけかもしれないけど…

    日本語の乱れについての見解は、
    どんな見解を持ってるのか理解できなかった。
    途中まではついていけるが、
    ふと、あれ?ナニ言いたいんだろう?
    となるタイミングが何度かあった。

    ちなみに私は若者言葉が乱れているとは思わない。
    地域によって文化と方言があるように、
    世代によって文化と言葉があって自然だと思う。

  • 面白かったかというと面白く読めた本ではない。
    テレビの歴史を概観することはできたが、盛りだくさんが災いして焦点がぼやけてしまっている。
    何が言いたいのかよくわからない。
    結局、新しい見解、見方、などは最後まで見当たらなかった。
    岩波新書ではなく、ジュニア新書に収めるべきものだったかもしれない。

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著者プロフィール

経営コンサルタント(中小企業診断士。日本生産性本部認定経営コンサルタント)。
1960年生まれ。早稲田大学商学部卒。日本鋼管、リクルート、財団法人日本生産性本部を経て現職。人事労務を中心に、現場に入りコツコツ手作りで実践するタイプの「経営コンサルタント」として民間企業、官公庁などのコンサルティング指導、教育にあたる。

「2018年 『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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