看護の力 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 90
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004313915

作品紹介・あらすじ

人間誰もが持つ自然に治る力を引き出すこと。著者はこれこそが看護の営みの原点と言う。美味しく食べて、気持ち良く清潔に過ごし、ぐっすりと眠れるように…人間らしく生きるふつうの暮らしを整えるケアとは何か。胃瘻や床ずれ対応のヒントに、「下の世話」や代用入浴の心得など。現役看護師として六〇年、その心と技の真髄。

感想・レビュー・書評

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  • 看護師の生き様考え方についての本。
    看護師という職種がなぜできたのか、看護学校の変遷など看護の基本となることを学ぶことができました。一番印象に残ったのは、看護の力で「気づく力」というものがあることです。どのように経験を重ねてもいつでも新鮮な目で対象を見ることができるように、日頃から感受性を研ぎ澄まし気づきのアンテナの感度を意識的に高めることが大切であると書かれていた。この考え方は看護以外の日常生活でも必ず役にたつだろう。

  • なるほど、と思うことがたくさんありました。定期的に読み返していきたい本。

  • 全く医療系とは縁のなかった私でしたが、
    仕事のためと思ってよみはじめた本。
    専門的なことはわからない私でもすんなり入れました。

  • 働きながら学べる場に参加できたら理想。
    学ぶ場は、外部の看護師と話し合えるよう、職場外の組織が良い。

    看護を通じて発揮される人間の可能性に目を向けている本。

  •  この本は看護師だけでなく、すべての医療者にとって必要なことがかいてある、名作である。

  • 配置場所:摂枚新書
    請求記号:492.9||K
    資料ID:95130497

    看護の本質、看護の力を改めて感じ褪せてくれる一冊です。
    (小児看護学領域 推薦)

  • 川嶋みどり『看護の力』岩波新書、読了。現役看護師として60年。弱い人、困っている人を助けたい、誰かの何かの役に立ちたいは偽善ではなく人間の善性の発露であり、それが看護の力(ケアの心)。60年間、看護現場に経ち続けた著者が、効率化推進の喧噪で忘却されつつある原点を問い直す。

    看護の仕事とは「人間誰もが持っている、自然に治る力を引き出すことにある」。これはハウトゥー的対症的な民間療法とは異なる。職業化するのはナイチンゲールだが、有史以前から続く、寄り添う中で、生命力を蘇生させる人間のわざであろう。

    本書は、看護師の歴史と現在を概観した上で、人間が人間らしく生きていくためのフォローとしての看護(食べること・体を清潔に保つ・下の世話)を豊富なエピソードで紹介する。現実の医療現場は「高速度超過回転」。寄り添う意義を説得力を持って著者は語る。

    医療機器モニターや各種記録に依存するなかで、本来の「看護の力」は、慢性的人手不足もあいまり弱ったのではあるまいか。これには、看護師は「医者の僕」という隷属観も背景にあるのであろう。歴史的にはそうだが、看護の力は相関性を有した自律性に存在する。

    明治以降、戦後改革を経て、丁稚奉公的看護師の任用システムは開かれたものになり、看護系大学も200を超えるようになったが、自他両者の聖職意識・認識や過密な業務は、看護師を追い込んでいるのが現状だ。広く、「ケア」を考えるひとに手にとってほしい一冊。

    以下は、余談。看護師は、「医者の補助者」であるけれども「奴隷」ではない。しかし、一般的には、私たちは、そのような認識で「看護師」を眼差してはないだろうか。私自身は川島みどり『看護の力』(岩波新書)を読み直す中で、自身に巣くう認識における生-権力の眼差しを実感した。

    勿論、看護職者は業務は「診療の補助」と「療養上の世話」で、両者は切っても切り離すことができないが、現実には前者に重きが置かれるによってなっている。「患者さんの名前を覚えるまえに退院」するのは日常茶飯事だし、このことは看護助手(もっと駄目なアレですが)やって分かった。

    旧時代懐古的なものがいいという短絡的な話ではないし、勿論、そうではないのだけれども、『看護の力』(岩波新書)は、まさに、人間の普遍的な他者によりそう力としての「看護の力」の自律性(そしてそれはその他との関係性を切り離さない)を語る著者の論考は、新書ながら大いに参考になった。

    また、看護師任用は、敗戦によって開かれたものになるが、「聖職意識」と勤務時間の不規則さから(基本的に昔は寮生活)、教師と同様、女性が男性中心社会で「自立」する一つの道であったものの、独身であることが不文律であったり、仕事内容の割に低賃金(今も)に甘んずることになったことは明記すべき。

    加えて、資格の二重構造制度(准看護師/正看護師)は、現場をスルーしたダブルスタンダードとなるし、看護系大学卒業者は、看護師内での制度内格差の「ぬきんでた」存在という構造にもなっている。大学ではキャリア教育なんかで「選民意識」をあおって就活させるんだろうけど、つらい構造だな。

  • 【読書その21】日本赤十字看護大学名誉教授の川嶋みどり氏の著書。看護について勉強するために手に取る。次は自分の担当分野の訪問看護にフォーカスした本を読みたい。

  • 2階書架 : WY009/KAW : 3410154968

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プロフィール

日本赤十字看護大学名誉教授

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