自閉症スペクトラム障害――療育と対応を考える (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004314011

作品紹介・あらすじ

高機能自閉症(アスペルガー症候群)および言葉の出ないカナー型自閉症は、連続的な一つの障害、自閉症スペクトラム障害と考えられている。発達障害の一つであり、他の発達障害との合併もある。症状の改善をめざす療育の方法と、社会的スキルを上げる訓練方法を解説。就園・就学・思春期から社会人まで、社会適応の道を探る。

感想・レビュー・書評

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  • 近刊で、新しい自閉症関連情報をうまくまとめた書、とも言えるが、極端な目新しさはない。個人的には本書掲載の参考文献の多くを既読していたからかもしれないが……。ちなみに、本書から伺える療育の肝は、①指示の細分化(スモールステップ。まるで公文式の標語の如し)と、②褒める・感謝を伝える点か。

  • 自閉症スペクトラムがどのようなものなのかとその対応について書かれている。

    自閉症スペクトラムは個性なんかではなくて障害であり、必要なのは見守ることではなく対応すること、というのが自分には刺さった。

  • まだまだ色んなことがよく分かってないんだなーということは伝わってきた。みんなにとって生きやすい社会ってなんなんだろうなあ

  • 請求記号:S2503/378
    資料ID:50068556
    配架場所:図書館階西館1F 文庫
    【感想文 byA .K】
    自閉症スペクトラム障害について、そもそもどのような障害であり、どのような特徴があるのかが具体例をまじえてわかりやすく述べられている。そのうえで、就園・就学から社会人になるまでにどうすれば社会に適応していくことができるのかを解説していて、これから特別支援教育を学ぼうと考えている私としては、とても勉強になった。

  • 自閉症スペクトラム障害について、特徴から療育の基本までコンパクトにまとまっています。初めて学ぶ人にも、改めて基本を復習したい専門の方にもおすすめです。専門用語がすこし多めなので、親御さんによっては読みづらいと感じる方も居るかもしれません。

  • ASDの基本的な症状と発達段階別での療育についてとても具体的に書かれている。就園・就学の際の手紙の書き方(保護者が書くには負担が大きすぎるかもしれない)の例なども書かれてあり参考になる。保護者におすすめしたい。

  • すべての自閉症(発達障害)患者を医療の力のみで社会に適応させていく、医療に任せれば良いという考えは現実的でないのだと思わされた。支援とは施しでなく、救済でもなく、その人が自力で歩けるように支えることなんだと学ばせてくれた。松葉杖のように。
    自閉症じゃなくても、発達障害じゃなくても、互いの必要に合わせて助け合って生きていくなんて、考えてみれば当たり前のことじゃないか。

  • 登録番号10551 分類番号493.9375 ヒ

  • 療育の基本が理解できる。褒めることの大切さ。望ましくないことは無視する。基本だけれど、きちんとするには経験が必要。基本から応用に深めることができる本だと思う。

  • この重篤な障碍についての手頃な解説書

    これは自閉症について初めて岩波書店から出版された新書ではないだろうか。福祉や医療、児童教育についてはかなりのレパートリーがあるのに、2012年の年末になってようやくこのジャンルの入門書が刊行されるとは、名門書肆の旧弊と怠慢以外のなにものでもない。

    されどわが敬愛する佐々木正美先生に私淑する著者によって書きおろされたこの本は、とかく世間から無視され、あるいは敬して遠ざけられていたこの障碍に関する最新の、また好個の解説書として、やや遅きに失したとはいえ、江湖のしかるべき歓迎を受ける資格はあるだろう。

    今から30年くらい前にはカナーによって発見された自閉症といえば本書でいう古典的な「カナー型」しか存在しなかったのだが、80年代以降はそのカナー型の自閉症を基本に、同根異種的な発展形態としての「高機能自閉症(アスペルガー症候群)」や「注意欠陥多動性障害」、「学習障害」を含めた広汎な「発達障碍」と位置付けられるようになったが、その障碍の本質が脳の中枢神経系の生まれついての機能障碍にあることは言うを待たない。

    私の長男が横浜戸塚の療育センター(旧こども療育)で東大医学部の2人の教授に診断を請うたのは1976年のことだったが、当時既に東神奈川の小児療育センター、東京の梅ヶ丘病院、久里浜の国立医療センターなどでは先進的な研究によって自閉症心因説を退けていたにもかかわらず、彼らは己の不勉強を棚に上げて「ご両親の子育て方法が間違っていたために心に傷が出来てしまったのです」などと私たちを誹謗中傷しながら偉そうに誤った御託宣を下したことを私は一生忘れないだろう。

    いわれなき権威にあぐらをかき、かくも無知にして傲慢かつ人格最低の輩を教授に戴く東大医学部を、過ぐる1968年の熱い夏に根底から打倒解体しておかなかったことを、私はそのときほど悔やんだことはない。

     アホ馬鹿の東大教授の暴言に我は憤怒し妻は泣きたり昭和51年夏戸塚の杜に 蝶人

     大衆の原像などは虚妄なれど自閉症児者の生にほのかに浮かぶ人間の原像 蝶人

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著者プロフィール

1951年、戸畑市(現北九州市)生まれ。1976年、東京大学医学部卒業後、三井記念病院小児科、1978年、帝京大学医学部小児科、1992年、戸田市立医療保健センターに勤める。2001年に母子保健奨励賞、毎日新聞社賞受賞。2007年、Rabbit Developmental Researchを開設。日本小児科学会監事、国立研究開発法人国立成育医療研究センター理事などを歴任。現在は日本小児保健協会常任理事、埼玉小児保健協会会長、東京大学医学部小児科非常勤講師、なかじまクリニック発達外来に所属。
〔主な著書〕『自閉症スペクトラム障害──療育と対応を考える』(岩波書店、2012)、『乳幼児健診ハンドブック』(診断と治療社、2006/改訂新版2014)、『発達障害児へのライフスキルトレーニング』(合同出版、2015)、『自閉症・発達障害を疑われたとき・疑ったとき』(合同出版、2015)、『発達障害の子が自立するために身につけておきたい大切なこと』(PHP研究所、2017)など多数。

「2018年 『ディスレクシア 発達性読み書き障害 トレーニング・ブック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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