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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004314028
みんなの感想まとめ
政治を変えるためには、まず自分自身を見つめ直す必要があるという重要なテーマが描かれています。多くの人が「国家」や「官僚」を外部の存在として批判しがちですが、実際には私たち自身がその選択や支持に関与して...
感想・レビュー・書評
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政治的な問題に関して、「国家」や「官僚」などを自分の外部にあるものとして捉え批判することをしがちだが、実際にそれを選んでいる、又は支えているのは我々であり、それを意識から除外することの危険性を学んだ。政治を変えるにはまずは自分が変わる必要がある、ということが主張されていた。
また日本の政党政治がうまく機能していない点は感じていたが、それは明確な対立軸がないこと、また経済衰退下で与党は負担配分が不可避だが、それにより与党批判が激しくなり、それは政権が変わっても変わらないこと、などが原因であると説明されており、腑に落ちた。
そして社会がない状態を考えることの困難さに興味を持った。社会契約説では契約ができる前を「自然状態」とするが、そこでは言語や、契約に関する共通の考え方、関係する人間の範囲の意識が既にあることになり、社会が存在しないことと矛盾が生じるからだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今の政治システムは完全なものではない。全員の意見を汲み取ることは不可能だし、構造上の欠陥があるのは事実である。だからといって、闇雲に制度を批判したり、政治参画を放棄しても良いわけではない。そもそも政治から逃れることは不可能で、どのように向き合っていくか、問題に対してどのようにアプローチをするのか、深く考えることができた。
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十人十色の考え方や意見の相違を調整するのが政治の営みである。ゆえに誰もが政治から逃れることはできない。政治の問題は、すべて自分自身の問題に帰するのである。
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何も決まらない政治にやきもきしたり、勝手に決まってしまう政治に不信感を持ったり、今の政治に対して何かしらの不満を持つ人は多いだろう。概ね不満はなくとも、大満足だという人も滅多にいない。時代に限らず様々な政治体制、時に独裁的な権力者が君臨する時代や全体主義的な政治などを経験してきた日本であるから、その時代時代に於いて、政治に不信感を抱いた経験を誰もが持つ。この不信感の原因が何処にあるか考えてみると、それはその政治のもとで生活を営む側、日本で言うなら日本という領土に線引きされた内側に住む日本国民側、即ち支配者の日本に対する「被支配者」の国民の中にある。当たり前だが人によって満足の度合いは異なるし、前述した様に満足不満足は我々国民側がそれぞれ抱える感覚(感情)だからだ。何故人によって異なるのか、政治に対する考え方を学ぶことで、それを理解しようとするのが本書の内容となっている。
政治といってまず思い浮かべるのは、我々が必死に働いて得た給与から取られていく税金をどの様に使っているか、それを誰がどの様なプロセスで決めたのかに目が行く。その根底には我々が政治を取り仕切る政治家たちを選挙で選ぶ民主的な制度(議会民主制)があり、そこから生まれた内閣と総理大臣がいる。今で言うなら国民の圧倒的な支持を得た政党である自民党の代表者である高市早苗氏だ。当たり前だが日本国民全員が100%高市氏を支持するわけではないし、支持する政党は人によって異なる。遥か古代のギリシアの様に住民全員が参加する直接民主政は、現代の様な億を超える人口の国では難しいし、それは何百万の人が暮らす自治体単位でも同様だ。そこに現代の日本の政治体制を形作ってきた「概ね」良い方法があり、前述した議会民主制や選挙、内閣や議会などの施行体制が確立してきた。然し乍らこの現代の形が果たして正しいのか、我々の民意を正しく反映しているのか、そうした部分に疑問を持ち始めると、体制や政治への不満が芽生え始める。そのきっかけには勿論自分を始めとして、その政治から利益を得られているか、政治のやっている事に納得感があるかなど様々な理由があるが、それを紐解くきっかけになるのが本書だ。
政治のあるべき姿とは何か。様々な課題を抱える社会とそこに住まう人々にとって何が最適か。逆にどこを我慢して受け容れ、何処を強く主張するか。その感覚値を身に付けるには政治そのものが何処を目指し、どのレベルを目標値とすべきなのか、政治感覚を身に付けなければ、まともな意見は中々出せないだろう。それこそ駄々を捏ねる子供の様になってしまう(子供に失礼だが)。正しい感覚を持ち、自分に与えられた選挙権や被選挙権を活かすには知識が必要だ。本書を読みながらそうしたものを身に付け、与えられる機会を少しでも有効に使いたい。 -
2023 青山学院大学 法学部 法学科 ヒューマンライツ学科
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2023 青山学院大学 法学部 法学科 ヒューマンライツ学科
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政治とは何か。決められる政治を求められている今、私たちひとりひとりがどう政治と向きあっていけば良いのか。分かりやすく政治に問題を投げかける1冊。
政治は複雑だ。人間が複雑なのだから、当たり前のこと。しかし、それを分かっていない人間が多い。複雑だと知りながら、少しずつ進むしか道はないのだろう。 -
杉田敦『政治的思考』岩波新書 読了。八つのキーワードを元に政治的に考えることについて議論していく。多様な価値観を前提に物事を調整していくこと。絶対的な正否や善悪などなく、多面的で相対的であること。「私たち」が泥臭く考え抜き、手探りで行動することが、今をよりよくする道筋なのだろう。
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政治の向き合い方へのスタンスって学校で習えないけど重要なことだと思った。社会で生きていくために大事なことはほとんど学校で教えてくれないことだけどね基本。化粧の仕方とか人との付き合い方とかもそうだけど。政治っていうのは社会の最大公約数の妥協点を探ることで個人の理想を追求するものではないという事が書いてあった。政治というものにはある種の押し付けがましさ不愉快さが付きまとうもの。過度の期待は政治への絶望に繋がり、政治そのものへの興味を失うから気をつけた方がいいらしい。
杉田 敦(すぎた あつし、1959年4月30日 - )は日本の政治学者。 法政大学教授。 専攻は、政治理論、政治思想史。 群馬県伊勢崎市生まれ、東京育ち。 みんなで決めよう「原発」国民投票の代表を務める。 [略歴] 筑波大学附属駒場中学校・高等学校卒業 1982年 東京大学法学部卒業 1982年 東京大学法学部助手 1986年 新潟大学法学部助教授 1993年 法政大学法学部政治学科助教授 1996年 法政大学法学部政治学科教授 2003年 - 2007年 放送大学教養学部客員教授 [関係者] 制度的な指導教官は福田歓一。 1期上の兄弟子に川崎修がいる。
まして政治は、みなのことについて決める営みです。複数の人びとの間の集合的な決 定にかかわるわけで、そのために、政治は個人的な決定とは別の水準の理不尽さをもた らすものとして、私たちに意識されることが多い。複数による決定ですから、自分の意 のままにはいかないことも少なくないのです。全体を称する多数派の都合のために、 分が損をすることだってある。だからといっていつも従わなければ、決定すること自体 が無意味になってしまいます。この世に自分一人だけで暮らしているわけではないです から、集合的な決定は避けられるものではありません。納得はいかないけれども受け容 れないわけにもいかない。このあたりから、政治というものにはある種の不愉快さ、押 しつけがましさがつきまとうことにもなるわけです。
一般的にいって、政治に過度に期待することはあまりいいことで はありません。過度な期待は絶望と紙一重です。期待が裏切られる と、政治そのものへの絶望につながります。そして、政治などなく てもいいのではないかという話になってしまう。 ただし、政治との問に距離をとるべきだといっても、それは、政 治をなくせばいいという話とは違います。逆説的ですが、政治を活 かすためにこそ、政治に距離をとるべきなのです。政治に距離をと ることで、政治は活きるのです。政治的思考にとって大切なことを 以下にまとめてみましょう。 第一に、政治はさまざまな価値観にかかわるものであり、多様な 価値観の間の調整こそが政治だということを理解する必要がありま す。
よくいわれることですが、ユーモアとは自分に対して距離を置く ことができるような態度と関係しています。深刻な問題であって も、少し距離を置いてみれば、たかだかこの程度の問題だというこ とで、気持ちが少し軽くなる。それがユーモアでしょう。そう考え てみると、実は政治や外交にはユーモアが必要なのかもしれませ ん
政治は、利害関係を異にする生身の人間たちの対立を前提とし て、調整する作業をしなくてはならない。これは簡単な話ではあり ません。自然を相手にしているわけではないですから、すっきりし た結論が出ないのも当然です。政治は複雑な活動です。 -
政治哲学の本。
10年くらい前に刊行されているが、今読んでも古びていない。
誰が、いつ、政治的な決断をするのか。
誰かが誰かを代表するとはどういうことか、可能なのか。
権力の源泉は。そして自由とは権力をなくすことか。
アトランダムに書き出したが、こんな原理的な問題が検討されていく。
いま、ここにある問題を外部化するのは危険なことだという話が印象的だ。
政治家のせい、官僚のせい、外国のせいとすれば、気持ちは楽になるが、問題は解決しない。
自分(たち)の中の、変化を嫌う何かを見極めなければならない、というのだ。
その通り、とも思うが、難しいだろうな、とも思う。 -
前半おもろい。
後半は難しくておもんなかった。
政治をどう理解すればいいか、
政治へどう接したらいいか書かれた本。
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平易な文章で書かれており、大学で政治学を学ぶ前、政治とは何だろうと考える際に一読するのが良いのかもしれない。柔らかい文体ではあるが、ところどころ思い切り突き刺してくる。
読みおわってなるほどなと思った後に、あとがきを読んで思わず笑ってしまった。 -
政治を論じる上での現代的論点を分かりやすく整理した一冊.
政治学は「市民の学」であるわけで,ぜひ多くの「市民」の皆さんに手に取ってもらいたい. -
分かり易く、読みやすかった。極論に走らず現実的な意見を述べていて好感が持てる。
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【読書その82】杉田敦氏による、政治に関する考え方を決定や代表、討議などのテーマに沿って論じた本。非常にわかりやすかった。
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明治期における運用の時代に構築されていった政治制度。読んでいてもピンとこないのは政治について疎いからではと思い手にとった。
本書は政治というより政治に対しての姿勢を論じている。政治は万人にとっての正しさを追究するものでなく、少しでも納得いく形で何かの決定をするためのインフラ。価値観の多様化や決定が及ぼす領域の拡大により、決定することがより難しくなっている。その難しさを外部のせいとしている単純化した風潮が見られるが、まずは自分を含めた内部に目を向けるべきではという主張。
平易な言葉で現代政治に対する問題意識を絡めながら論が展開されているのは良かったが、政治制度の歴史的成り立ちをもう少し記載してくれればより勉強になっだと思う。
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