信長の城 (岩波新書 新赤版1406)

  • 岩波書店 (2013年1月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784004314066

みんなの感想まとめ

信長の革新性と実行力が、城の構造やデザインにどのように反映されているかを探る内容が魅力的です。重臣たちとの連合による権力の集権化や、寺院権力の打破といった信長の施策は、彼の合理的かつ画期的な統一手法を...

感想・レビュー・書評

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  • 重臣=有力者の連合という形態から権力の集権を進めていった信長の画期的な統一手法が、築城スタイルにも表れているという面白い視点。他の信長の施策も合理的で画期的だったのが分かり(寺院権力を滅ぼし交通権益を奪取するなど)、信長の革新性と実行力に感嘆。

    小牧山城の山麓館の庭園、岐阜城山麓の絶壁に沿って作られた庭園、安土城の眺めのいい御殿、安土城内のいくつもの茶室。後の利休・秀吉の茶の湯ができたのは、信長の審美センスとそれを愛する心を二人が目の当たりにしたからこそだったのではと思わずにいられない。

  • 中世から近世への移行期に活躍した信長による近世城郭と城下町の形成が、その後政治や社会に影響を与え、現代にまで続くという歴史的意義について解説。文字資料に留まらず考古学的に論じることの「学際的研究」の必要性・重要性について再認識させられる。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/687517

  • ふむ

  • 歴史という大きな物語をひとりの人間に絞って見るから伝記は面白いんだろうが、この本はさらに「城」へと焦点を狭くする

    ところが狭くしたことで逆に、信長が戦国時代をどう近世に変えたのか、そして如何に稀有な人物だったのかが浮かび上がる

  • いやー!面白い新書だった!面白すぎて、実際に小牧山城まで行ってしまった

  • 信長の本拠地とした城に基づいた信長の治世を解説
    各城の構造の解説も面白かったが、それ以上にそこから導き出した信長の統治が面白かった。
    [more]
    考えていた以上に戦国時代は分立体制だったことには驚いた。まさか、大名と家臣が同じように自分の館を堀で囲み、防御施設としていたとは思わなかった。
    それを考えると全国に館城は数えきれないぐらいあったんだろうな。
    最後に信長の行った中央集権化は秀吉に引き継がれて、徳川政権の礎になったと思うと有名な『天下餅』の話はその通りなんだなと思える。

  •  本書はお城巡りをしている方は、直ぐに読むことをお薦めします。またこれからお城巡りをする方には先ず読んでからお城巡りを、と何れにしても本書は織田信長が近世城郭〈石垣や瓦を使用したという定義とは違い、城主と家臣の館を並立的では無く、天守閣を中心とした権威を象徴する求心的な構造を持つ城と城下町〉を創築したことを、信長誕生の城から安土城までを、発掘調査や文字史料などで丁寧に解説されています。
     今後は安土城に先立ち150メートルの直接的な大手道を持つ小牧山城や、安土城の天主閣に使用された懸け造りが見られる福山城、戦国期拠点城郭であった吉田郡山城や置塩城などの登城がより楽しみになりました。

  • 信長の天下取りへの道が,その城からわかる! 謎だった信長誕生の城はどこか.築城後,五年で移された小牧山城は仮の城にすぎなかったのか.岐阜城や,壮麗な天主をもった安土城に表れた信長の意思とは.近年とみにすすんだ発掘成果をもとに,絵図や宣教師の手記など文字史料を総合し,楽しく解説する.

  • 感想未記入

  • すごく、ちゃんとした本です。信長が天下統一の進行・権力の集中とともに、築城・城下町作りの考え方も深化させて行ったことを丹念に証し立てて行く労作です。こちらが勝手に、もっとエキサイティングな内容を期待していたために高評価にはなりませんでした。でも、小牧山城や、岐阜城、安土城等の遺跡を訪ねてみたくなりました。

  • 信長の生涯に渡り、築城してきた城の変遷について記されています。

    信長が愛知の勝幡城で生まれたとする説を採用し、その後、那古野城、清州城、小牧山城、そして安土城へと移り変わっていく中で、城と信長との関わり。そして、家臣団との関係の変化といったものが読みとれました。

    初期の頃は、家臣団と信長との関係が対等だという説は、常に上下関係にあったと思い続けてきた私には新鮮でした。
    当時の城の詳細な形や設計など見ていて楽しかったです。
    特に、安土城は現在、信長の最高傑作に関わらず、現存しませんが、よくぞここまで調べたものだと思います。

    武田信玄が「人は城、人は石垣」と言っていましたが、信長も自分と家臣との関係を城を通じて変えてきたのだと思えました。

    後、現代に通じることは昔も今も権力者は高い場所が好きと言う事でしょうか。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、1階文庫本コーナー 請求記号:521.823//Se58

  • 勝幡城、那古野城、清須城、小牧山城、岐阜城、安土城。
    織田信長の主要な城について解説。
    通説を批判しながら、緻密な調査で考古学的に、文献的に迫っている。
    歴史はあまり好きではないのですが、ここまでマニアックなものなんですね。自分的にはとても長い新書でした。

  • 面白かったです。

  • 信長の本はどうしても読みたくなります。この本は、信長の生まれた勝幡城から、那古野城、清須城、小牧山城、岐阜城そして安土城を扱います。小牧山城から稲葉山城(岐阜城)を見て見たくなります。
    俗説を排する論理も説得力があります。「フロイスの『日本史』によると、摠見寺は信長が自分自身を神として拝礼させるためにつくったといわれています。」(248頁)。これに対し、摠見寺の本尊は毘沙門天であること。当時、城の中に寺院かあるのは珍しくないこと。摠見寺下層の信長の御座所遺構の可能性があることから、信長が天主に移り、御座所を寺院にすることで摠見寺がつくられたとすれば、信長を祀ったという言説がでて、フロイスの記述につながったのではとしています。圧巻は岐阜城での懸け造りの話が伏線になっていましたが、安土城の復元案の否定と懸け造りの指摘でしょう。
    信長は楽市を最初にしかけたわけではありませんが、城と市の関係を変えたわけです。「安土では城下の町全体を「楽市」と宣言して、はじめて城と町とが一体化した近代的な城下町を実現しました。」(260頁)。信長の求めた求心的なあり方が近世城郭の象徴となったとしています。ヨーロッパの都市のように城と教会が並び立つ複合的なものにならなず、城が絶対的なものになったのでした。

  • “歴史学”、“考古学”、“工学”というようなものが融合したものが「城に関連する研究」である。本書は、その多様な領域の研究の成果を踏まえて、“通説”とは趣がやや異なる考察も交えて、「織田信長が関わった城」を解説した一冊だ。
    大変に興味深い内容で、少し力が入りながら素早く読了してしまった。

  • (欲しい!/新書)

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著者プロフィール

千田嘉博(せんだ・よしひろ)
1963年愛知県生まれ。奈良大学文学部文化財学科卒業。城郭考古学者。大阪大学博士(文学)。国立歴史民俗博物館助教授などを経て、現在、奈良大学文学部文化財学科教授。主な著書は『織豊系城郭の形成』(東京大学出版会)、『信長の城』(岩波新書)、『真田丸の謎』(NHK出版新書)、『城郭考古学の冒険』(幻冬舎新書)など。

「2021年 『新説戦乱の日本史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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