- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004314233
感想・レビュー・書評
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アフリカの様々な地域、国が抱える問題について概観できる。基本的にアフリカ目線で叙述され、北側の無理解、無関心、適当さなどがえぐり出される。コンゴの歴史、ケニアの歴史など、独立の過程でものすごい戦争があったことなど印象的だったので
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自然破壊、砂漠化に関してはその背景となる政治や産業が重要で
また対策は現地の住民の視点で行われなければならない。
真に独立した国家とは国家の富を国民の意思で国民の為に用いるべきであり
旧宗主国による搾取がそれを妨げる要因となる。
特に冷戦下で西側諸国はアフリカの資源が東側に渡るのを恐れ実質的な独裁的傀儡政権を支援した。
更に現代でも利権主義を背景にした汚職への反発によるイスラム原理主義の台頭も見られる。 -
ともすればステレオタイプなイメージや欧米の視点のフィルターで語られるアフリカ。本当のアフリカを知るきっかけとなる1冊。本書でアフリカの全てが語り尽くされている訳ではないが、これを起点に色々とアフリカのことを調べてみるのもよいのではなかろうか。
2013年6月に第5回アフリカ開発会議(TICAD V)が開催されてはや3ヶ月あまり。縁あってその渦中にいた身としてはあのお祭りは何だったのかとふと感じることがある。そんなときに本書を読み返してみてアフリカに思いをはせたい。
本書の第4章冒頭に紹介されている「井戸を掘ったこの男はそこから水を飲むことはなかった。この井戸の冷たい水で喉の渇きを癒すことになったのは、その後に来た人々であった」がある意味20世紀以降のアフリカを象徴する一節かも知れない。 -
20年前に著者が執筆した「現代アフリカ入門」をその後のアフリカ大陸各国の情勢変化を踏まえながら再整理、考察した1冊。先進国がアフリカを陵辱している風の論調が鼻につく人もいるようであるが、これからのアフリカをアフリカ人自身で作っていけるように考えるのであれば、忘れてはならない視点だろう。それまでに中国に食い尽くされないことを祈る。
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勉強になりました。