自治体のエネルギー戦略――アメリカと東京 (岩波新書)

著者 : 大野輝之
  • 岩波書店 (2013年5月22日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004314240

作品紹介

一部産業界や中央官僚OBの作る「壁」を突き崩し、東京では省エネとCO2削減を徹底する「都市型キャップ&トレード」が、福島原発事故の3年前に実現していた。世界が注目する制度は、いったいどうやって出来たのか?東京都政策担当者が、東京、および同時期に同様の政策を実現したアメリカの都市・州の例から、エネルギー政策の転換に必要な戦略を具体的に示す。

自治体のエネルギー戦略――アメリカと東京 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • 本書を読むまでは、ICAPなどの国際協力組織に東京都といったサブナショナル政府が参加していることを知らなかった。アメリカではサンフランシスコが突出しており、州政府、市政府の活動の進展が、政府の施策を牽引している。

    気候変動対策は国が担うものと考えがちであるが、そこには地方自治体としての都市戦略が垣間見える。

    震災により大規模集中型電源への依存が危ぶまれる中、分散型供給システムの比重を高め、分権化を進めるべきとしている。

    環境問題における自治体の役割の大きさを認識することができる。

  • 読了。

  • 東京都の先進的エネルギー政策について紹介する。
    ここでは東京都のキャップ&トレードについて述べている。アメリカの事例も参考にしながら、東京都は中央政府以上に先進的な事例を実現できた。

    →つまり持続可能な都市インフラを維持するためには、環境に負荷をかけないインフラを想像することが不可欠。

    ・政策自体はボトムアップによって政策が提起され、それをトップが支持しリーダーシップを発揮する。
    ・一時的には経済的負担を与える可能性はあるが、将来的なビジネスチャンスを与えることも十分にある
    →カルフォルニアの州投票において、排出権取引を否定する条例にたいしてシリコンバレーの企業群が反対した背景にはグリーンビジネスを目指した投資が行われたから。

    →政策に落とし込む有能なスタッフの存在。
    →実践的なノウハウを有する企業群、団体、NGO、専門家による政策ネットワークが必要(知と信頼のネットワーク)

    分権型エネルギーシステムの構築
    →電力の供給よりも需要管理に重きを置いたシステム


    こうした政策を実現するためには

  • アメリカの諸都市と東京都のエネルギー政策(どちらかというと地球温暖化対策)の事例を分析。成功要因として、政策アントレプレナーの存在が指摘されていたのが興味深かった。

  • 気候変動問題が絡まったエネルギー問題の解決のヒント。それは国レベルではなく地方自治体によるリーダーシップにある。都庁の政策担当者がアメリカ、日本における例を交えながら語ってくれてわかりやすかった。

  • 自民党が政権を奪回してから、エネルギー問題の熱気はトーンダウンしているが、分散型電源の普及に地方自治体が果たす役割は変わらず重要であると思う。
    ただ、自治体は決して先頭に立つべきではなく、民間企業と住民が主役となる政策支援に注力する立ち位置を理解していれば、分散型電源の着実な普及と温暖化問題解決の一助になるだろう。
    って、拙文で七年前にレポートしたのと同じです。

  • 配架場所 : 新書
    請求記号 : SHIN@501@O100@1
    Book ID : 80100457398

    http://keio-opac.lib.keio.ac.jp/F/?func=item-global&doc_library=KEI01&doc_number=002361258&CON_LNG=JPN&

  • 東京都が取り組む「気候変動対策」が、これほどまでに先駆的だったとは思いませんでした。
    日本全体として遅々として進まない環境対策・・・・と思っていたので、自治体が率先してこれほどのことができるのであれば、大阪、名古屋も続いて、地球的視野で行政に取り組むべきでしょう。
    もちろく、国としても・・・・・。

  • 東京都が、いかにして国の壁を打破して排出権取引制度を創設したか、という本。

    大学院のゼミで、環境関連の書籍を読む機会があったので、そのことを思い出した。近くにこのような先駆的な事案があったことも、新たな驚きであった。

    ただ、難点を挙げるとしたら、一つには玄人向きの本であること。環境政策の用語が多用されていて、馴染みのない読者にとっては読みづらいかもしれない。いま一つは、東京都の取り組みや環境政策の全体像や流れが把握しづらいことである。このことは、簡便な図表を使えば克服できると思った。

    難点もあるが、国の壁に阻まれて政策実現が難しかったが、その壁を乗り越えて実現したという事例の紹介であるので、閉塞感に苛まれている自治体職員にもオススメである。

  • 岩波新書 501.6/O67
    資料ID 2013100602

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