中華人民共和国史 新版 (岩波新書)

著者 : 天児慧
  • 岩波書店 (2013年8月22日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004314417

作品紹介

二一世紀に入り、世界の眼は俄然、中国に向けられるようになった。飛翔を始めた巨大な龍。一九四九年の建国以来、この国はどんな歩みをたどってきたのか。今日に至る数多くの事件・事実をたどり、他に類を見ない、そのダイナミックな歴史の流れを描く。定評ある通史をアップデートした新版。

中華人民共和国史 新版 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • 2012年に中国では、日本政府が尖閣諸島(中国名:釣魚島)の国有化に抗議する、1972年の日中国交正常化以来40年ぶりの最大規模とも言われる反日デモが爆発した。デモ隊が日本系の飲食店のガラス窓を壊したり、工場に乱入し、生産ラインを破壊したりする姿は、日本人の中国への嫌悪感を一層深めただろうと予想される。しかし「中国は『引っ越しのできない隣人』とよく言われるが、私はその表現は不十分だと思う。むしろ『離れたくても離れられない複雑に絡み合った隣人』と言ったほうが適切であろう。それだけに、甘いも辛いも酸いもすべてないまぜの隣人・中国とはしっかり向き合うしかない。」と著者が述べている。
    中国に対して嫌悪感や先入観を持っているより、「中国はどこから来たのか」ということを理解するべきだと著者が示唆している。そこで、中華人民共和国の60年間の歩みをまとめたものが本書である。
     本書はタイトル通り、共産党の歴史ではなく、中国建国以来の60年を描写している。中には、国内外の厳しい環境にも関わらず、共産党を率いて新中国誕生までさせた毛主席のストリー、中国の現代化を実現させようとする鄧小平の改革開放、及びその後の歴任主席の重大事件、さらに現在習近平時代までの大量の事件を淡々と描かれている。もっとも、「勝った者が歴史を書く」と言われるように、中には絶対に中国の歴史教材に出現しない内容も多々言及された。
    かつて世界に輝かしい歴史を残した中国は、衰退や経済発展遅れを脱却するために躓いたり、転んだり、試行錯誤を繰り返してきた。新中国を誕生させた時から、GDP世界第二位に至る現在までの過程は決して容易ではないと感じた。
    勿論、急速に台頭する中国を警戒している世界諸国もある。終章では、これからの中国は強国として、強硬外交ではなく、周辺各国並びに世界諸国とどう平和共存をしていくべきかについても述べられている。中国の歴史が『三国誌』しか知らない人は是非、一読しよう。

  • 21世紀に入り、世界の眼は俄然、中国に向けられるようになった。
    飛翔を始めた巨大な龍。
    1949年の建国以来、この国はどんな歩みをたどってきたのか。
    今日に至るはず多くの事件・事実をたどり、他に類を見ない、そのダイナミックな歴史の流れを描く。
    定評ある通史をアップデートした新版という本の紹介である。
    現代日本人は、戦後ずっとアメリカ的価値観に影響を受け思考してしまうというところがある。
    著者は、中国通史を著すにつき、「ナショナリズム」「近代化」「伝統」「国際的インパクト」「革命」という5つのファクターを設定し、それらが、共鳴し、また、反発しあいながら事件・事実が起こったと説明している。
    国土の大きさ、人口の多さ、歴史の長さ、すべて日本を上回る中国を読み解くとき、日本人の常識では計り知れないものがある。
    5つのファクターという補助線を引くことにより、中国史の素人にとって、中国が少し、近くなったような気にさせてくれる著作でした。

  • 読了。

  • 中華人民共和国の歴史の流れがよくわかった。中国に前向きな興味が湧いてきた。中でも、鄧小平という人物に興味を惹かれたので、鄧に関する本をよんでみたい。

  • 1949年の建国からを概観する。
    タイトルの通りで中国共産党史ではない。この65年の中国史だ。これが信じられないくらいダイナミックであることが分かる。
    毛沢東→鄧小平と続く最高指導者の凄味と権力闘争が、淡々とした記述で語られる。ようやく文化大革命を清算した中国の次なる課題は、天安門事件をどう清算するかだろう。文化大革命を清算して市場体制を導入できた。次は民主化という文脈なのだと思う。
    二度の失脚から復権した鄧小平は、改革開放の旗頭だった。では民主化と社会主義を統合できるの誰か? うーん。想像もできないや。

  • 新版がでたので購入しました。旧版は以前に読んでいたのですが,そのころとは全く状況が違っているので,全く違った感覚で読み進めています。

  • 幾たびにもわたって転換を繰り返してきた中国。ブルジョワへの敵対心が毛沢東を突き動かした。それに対して自由化を進めた鄧小平。複雑。

  • 書き方はあまり面白くないが、四人組への反対が第一次天安門事件ということは初めて知ったようなきがする。だとすると、昨年の反日デモは第三次天安門事件かもしれない。

  • 新聞記者や特派員、あるいはチャイナウォッチャーなどの過激な中国ものに比べると、穏やかで淡々と中華人民共和国の歴史が綴られています。上述のような本に慣れている人には掘り下げが足りないと感じるのかもしれませんが、頭を冷やして中国史を眺めれば、こんなところに落ち着くのではないでしょうか?

  • 配架場所 : 新書
    請求記号 : SHIN@222@A100@1(2)
    Book ID : 80100459358

    http://keio-opac.lib.keio.ac.jp/F/?func=item-global&doc_library=KEI01&doc_number=002373873&CON_LNG=JPN&

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