シルクロードの古代都市――アムダリヤ遺跡の旅 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.45
  • (1)
  • (3)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 73
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004314448

作品紹介・あらすじ

中央アジアを大きく蛇行する大河アムダリヤ。古来あまたの文明・文化がその岸辺で交差し、盛衰を繰り返してきた。その実像は、この半世紀、国際調査団によって、ようやく明らかにされつつある。若き日彼の地に魅了され、齢九十を超えて今なお現地で発掘調査に携わる著者が、青銅器時代からヘレニズムまでを視野に最新の研究成果を紹介する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 中央アジアの遺跡。アイハヌムでは古代ギリシャのポリス跡が発掘されている。

  • 2013-9-29

  • 中央アジアの大河、アムダリア流域にあったヘレニズム都市の遺跡について。原ゾロアスター教の地に神殿や劇場を備えたヘレニズム都市が築かれ、さらにはガンダーラ仏教美術に影響を与えたという。
    壮大な大陸ロマンだが、本書の内容は出土品の解説が大半で少々退屈。前提としている知識も高め。新書にしては詰め込み過ぎのような。
    加藤九祚、まだ健在だとは知らなかった。

  • 20141111~著者の加藤九祚氏は御年92歳!長年シルクロード(アム・ダリア)周辺の発掘調査に係ってこられたそうだ。それだけでもう脱帽もの。出土品の目録のような記述もあったし、学術的な論文集のようだけどサクサク読めました。もう一度、シルクロードシリーズを読みたくなりました。

  • 通常の配架場所: 1階文庫本コーナー
    請求記号: 229.6//Ka86

  • 配架場所 : 新書
    請求記号 : SHIN@229@K100@1
    Book ID : 80100460356

    http://keio-opac.lib.keio.ac.jp/F/?func=item-global&doc_library=KEI01&doc_number=002376879&CON_LNG=JPN&

  • 勉強になりました。

  • 本書で取り扱うアイハヌム遺跡とタフティ-サンギン遺跡はアフガニスタンとタジキスタンの国境の大河・アムダリヤ川の岸辺に存在する。アムダリヤ川周辺に文明が発達したので、無数の遺跡があると言う。それらの出土物は、古代、シルクロードが中国への道だけではなく、内陸および海を経てギリシアとインドの両方の文化がぶつかり合う都市がこの地にあったことを示している。しかしアフガニスタンの混乱などで多くの出土品が流出し行方不明になっているという。

    以下メモ。

    ・アムダリヤとその上流部のピャンジ川には数十カ所の渡河点があり、この川を渡るには、芦を編んだ筏に革の浮き袋をつけて櫂を利用することが多かった。また、平底の木造船を馬に引かせたり、兵卒は自分の荷物を頭に載せて、自分は馬のしっぽにつかまって渡る。

    ・アイハヌム遺跡→ヘレニズム式古代都市。ギリシア語を用い、ギリシア的思考をもち、ギリシア神を信仰するギリシア系の人々が住む。現地バクトリア人は完全にギリシア化。
    ・タフティ-サンギン遺跡→オクス神殿。バクトリア語とギリシア語を用いるバクトリア人。

    ・アイハヌムはかつてギリシアの古代都市があった。出土品はヘレニズムのギリシア式円柱や花冠をつけた裸の青年像から、額にインド風の点をつけた女性像、インド産の螺鈿など、中東・地中海・ギリシアとインダス川流域の文明を結んでいたことを示唆する。
    ・アイハヌムは北方遊牧民サカと思われる民族の襲撃と、現在のトルキスタンから侵攻した遊牧民(大月氏、のちのクシャン王国)により、滅亡。

    アイハヌムの石碑
    「少年のときは礼儀正しく
     青年のときには情熱を制御し
     中年になれば義者であり
     老年になればよき助言者であれ
     死ぬときは悔ゆることなかれ」

    ・タフティ-サンギンの出土品。金箔青銅のエロス、ラクダをひくバクトリア人の七宝焼き。象牙製の剣の鞘(ライオンが鹿を捕まえている)、短剣の柄(グリフォン)。

    ・バクトリアの信仰と儀礼は、ゾロアスター教的な、火と水の信仰。

  • ぱあーっと読んでしまったけれどゆっくりじっくり地図なんかと首っ引きで読む本です。

全16件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

加藤九祚(かとう・きゅうぞう)
1922年、韓国慶尚北道生まれ。人類学者。創価大学、国立民族学博物館名誉教授。山口県宇部市立上宇部小学校、私立長門工業学校を卒業後、宇部鉄工所工員や小学校代用教員をつとめ、高等学校入学者検定試験を経て、1943年に上智大学予科を仮卒業。翌年入隊、派遣先の旧満州東南部の敦化で敗戦を迎え、ソ連軍の捕虜となる。抑留中は東部シベリアの収容所を転々とし、1950年、引揚船で帰国。1953年、上智大学文学部ドイツ文学科を卒業、平凡社に入社。その後、上智大学の非常勤講師などを経て、1975年から86年まで国立民族学博物館教授。1998年以降、ウズベキスタン科学アカデミー考古学研究所と共同で、テルメズ郊外でクシャン時代の仏教遺跡の発掘を開始、2002年秋には出土品を日本で展示した。2016年、ウズベキスタンで発掘調査中に倒れ、搬送されたテルメズの病院で逝去。
著書に『天の蛇――ニコライ・ネフスキーの生涯』 (河出書房新社)、『シルクロードの古代都市 アムダリヤ遺跡の旅』(岩波新書)、2001年より年に一度刊行した『アイハヌム――加藤九祚一人雑誌』ほかがある。

「2018年 『シベリアの歴史 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

加藤九祚の作品

シルクロードの古代都市――アムダリヤ遺跡の旅 (岩波新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする