仏像の顔 形と表情をよむ (岩波新書)

  • 岩波書店 (2013年9月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004314455

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

仏像の顔に焦点を当て、その特徴や歴史的変遷を解説する内容が魅力です。飛鳥時代から鎌倉時代までの様々な仏像を通じて、顔や造形の特徴がどのように変化してきたのかを丁寧に説明しています。著者のレクチャーを受...

感想・レビュー・書評

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  • 本書は仏像をただ眺める対象から、顔という軸を通して「仏なるもの」を読み解く。最初の問いがよい。「仏像をみて、何だか『いい顔』と感じるのはなぜ?」。この問いを起点に著者は、インド・中国から日本へと伝わった仏像表現の変遷を、眼・眉・唇・輪郭などの顔のパーツを手がかりにたどる。『いい顔』を問いかける構造が図録的な解説書とは違う特徴だ。

    興味深いのが、著者自身が「日本顔学会」に所属し、顔の研究という学際的視点を仏像研究に取り入れている点。日本顔学会は、顔をめぐる研究を広く扱う学会で、解剖学・芸術学・心理学・工学など多様な分野からの交流を促しているという。 本書では仏像の顔を「宗教的表現」としてだけでなく、「人間の顔の普遍性・変異性」の文脈の中で見ることができ、視点が立体的になる。仏像もまた「顔を通じて語るもの」なのだ、という考えると違う世界が広がってくる。

    時代ごとの区分を章構成に据えている点も理解を助けている。飛鳥・白鳳・天平・平安・鎌倉といった時代を順序立てて追うことで、昔習った日本史の文脈を思い起こしながら、それぞれの時代の仏像顔貌の特徴がスーと入ってくる。たとえば、平安後期の「尊容満月の如し」顔、鎌倉時代の写実と力強さ。 それらにより、「よい顔とは何か」という問いと、仏像の時代性が結びつく。

    仏像をただ鑑賞するだけでなく、顔を手がかりにして、時代や顔の持つ思想性を深められるユニークな読書体験になった。

  • 帯に書いてあった「『良いお顔』って、何?」のフレーズに惹かれて購入。
    たしかにその通りで、飛鳥時代から鎌倉時代までの様々な仏像を通して、仏像の種類や顔・造形の特徴や変化を解説する内容。

    寺や博物館で著者からレクチャーを受けているかのような文章で、これを片手に実物を見るとより理解が進むと思う。仏像を見る際のインデックスとして手元に置いておきたい。

  • 時代による仏像の顔の違いがわかる

  • ●仏像の顔に焦点を絞り、その特徴や時代ごとに変化していく理由などを解説した本。

  • 仏像の歴史・移り変わりを、とくに仏像の顔に焦点をあてて解説。

    基本的なところから説明があるので、初心者にもわかりやすい。参考になるのが小さい白黒写真のみなので、ある程度有名な仏像については知っているほうがいいかも。

  • 帯にもある「仏像は民族の顔を反映?」という部分に興味を引かれて読んだもの。インド(ガンダーラ・マトゥラー)から中国(雲岡とか石仏など中心)にさらっと触れただけで日本に行ってしまいました。西域も朝鮮も東南アジアもスルー。実質「日本の仏像の顔」ですね。残念。
    あと説明がちとわかりにくい。多分スライドを多用しての講義形式であればわかりやすいのでしょうが、新書版であまり写りの良くない白黒写真が若干だとちょっと辛い。ある程度仏像の形式などに知識のある人が飛鳥から鎌倉までの仏像の変遷の概略をおさらいするのにはいいのかもしれません。

  • 信州大学の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB13475103

  • 2019年4月1日購入。

  • 顔に特化した仏像の歴史。ガンダーラや中国の仏像にも目配りをしながら、仏教伝来から鎌倉時代に至るまでの日本の仏像姿をたどっていく。目の形や顔の輪郭、あるいは表情筋の動きなどに注目して仏像を見ると言う楽しみ方を教えてもらった。必要以上に持論を述べることもなく、淡々と話を進めていく様に尊敬の念を抱いた。

  • 仏像

  • 初心者向けの分かりやすい仏像解説本です。仏像のパーツの中でも「顔」は一番目につく部分ですし、入り口にするには最適です。でも、仏像好きの私にはほとんど知っている内容ばかりで物足りませんでした。書いてあることも当たり障りのない一般論が多く、著者の好みや持論はほとんどありません。安心して読めるけれど、退屈に感じてしまいました。たまにこういう本を読むと、愛読する白洲正子氏の随筆がいかに仏像に対する偏愛にあふれているのかが再認識されますね。

  • お顔から仏像を考える。
    お顔を超えて仏像は単に彫刻ではなくて、仏様だと気付かされる。
    しかし、さすがに仏像の長い歴史を一冊の新書で語り尽くすことは出来ないわけで、続編があればなあ、と思っている。

  • 特定の目的の参考資料として読んだが、私の目的にはあまり役立たなかった。

  • 13/11/26 仏様の顔っていろいろあるね。

  • 日本における各時代の仏像のお顔について、自然科学的な「顔」に関する知見をも加味しながら、様々に分析する好著。

  • 勉強になりました。

  • ≪目次≫
    序章   仏像の顔、ひとの顔
    第1章  仏像の誕生―インドと中国
    第2章  飛鳥時代の仏像―杏仁型の眼・古拙の微笑
    第3章  白鳳時代の仏像―あどけない顔・おおらかな顔
    第4章  天平時代の仏像―国家仏教と威厳
    第5章  平安時代前期の仏像―個性的な顔
    第6章  平安時代後期の仏像―尊容満月の如し
    第7章  鎌倉時代の仏像―力強さと写実
    第8章  仏像の「仏」たるゆえん―開眼供養と白毫相

    ≪内容≫
    日本仏像史を仏像の「顔」に注目したもの。従来の解釈を新しくしたものではないが、わかりやすい文章で理解しやすかった。

  • 「顔」というテーマですが、仏像そのものの基本がわかるようになっている。
    像というのは、そもそもが顔形でしょうし、何かそこからふつふつと伝わってくる何かを求めて作ったり、拝んだりするのでしょうから、仏像のそもそもは「顔つき」なのかもしれませんね。
    ちょっとした仏像ミニ知識が身について、物知りになった気持ちにさせてくれます。
    気軽に読めて、おもしろかった。

  • 私も、穏やかで慈愛に満ちている顔になりたい(今は眉間に縦皺が寄ってます)。。。

    岩波書店のPR
    「いいお顔をしている――仏像を見たときそう感じるのはなぜだろう。眼、眉、唇、輪郭のどんな特徴がそう思わせるのか。インド、中国を経て、日本にもたらされた仏像は、顔も時代ごとに変化した。本書では、法隆寺金堂釈迦如来、興福寺仏頭、鎌倉大仏など、各時代の著名な仏像の顔をつぶさに分析。仏の仏たるゆえんを顔から読み解く。」

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著者プロフィール

日本中世文学研究者

「2022年 『安居院の研究 能説の系譜と水系の信仰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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