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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784004314530
みんなの感想まとめ
ボブ・ディランの多彩な活動と影響を、豊富な資料を基に整理した評伝は、彼の人生をわかりやすく描いています。自伝や回想録、ドキュメンタリー映像、未発表音源などを通じて、これまで謎に包まれていた部分が明らか...
感想・レビュー・書評
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父親が大ファン。帰省時に少しでも話が出来たらと付け焼き刃的な予習をしておく。最大のヒット曲と名高い”Like a Rolling Stone”は何故か年末に聴きたくなる程好きだけど、本書で紹介されるその他楽曲についてはほぼ壊滅状態。
知らないアーティストや曲名が飛び出すたびに調べて聴いて…の繰り返し。学生時代あれだけ勧められていたのに、流行りのグループにうつつを抜かしていたツケが今回ってきたようだ。
カテゴリー的には教本なんだろうけど、易しい解説の代わりに筆者のこだわりみたいなのがぎっしり詰め込まれていて、少なくとも入門書ではない模様…おまけに筆者の主観も顕著に現れていたから、こちらも彼視点でBob Dylanを拝むしかなかった。
「ロックの精霊」の起点がフォークソングだったのは意外だけど、まえがきにもあった通り'60年代にラブソングが台頭する中で人生について歌ってはるから「人生の真実」を如実に表したフォークソングから影響を受けてても何らおかしくはない。そのフォークソングも自分がイメージしていたのと少し違っていたし。
言われてみれば曲調も、自分が思い描くロックみたいに頭と魂を揺さぶるような勢いが見られない。音よりも歌詞を前面に押し出している、とでも言うのだろうか。
「そのとき私の心をつかんだものは、この世界を進んで引き受けようとしている彼の態度だったと思う」
のらりくらりと経歴を詐称しまくっているかと思えば、世間を見る目がやたらと厳しい。精霊の名に相応しいのか掴みどころのない存在だけど、一つ言えるのは曲作りでは生き生きしているということ。誰かのためじゃなく、自分の中の憧れや疑問を歌におこしていると筆者の語りを横目に思った。
そんな彼が'90年代からオープンになり出して、「ボブ道」の素人からしたらますます訳が分からない笑 “We are the World”への参加や自伝の執筆、しまいにはラジオDJと、転がる石のごとく今まで踏み込まなかったであろう世界を駆け巡る。
もはや分からない方が良い、分かろうとすればするほど目くらましに遭ってしまうのか。
ここまで書いてきたけど、彼から生まれた”音楽”も分かったと言うにはまだ早すぎる。何より聴き足りない。
Bob Dylanの何が父親の心を捉えたのか、まずはそこから聞いてみるか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(2016.12.18読了)(2016.12.11借入)
副題「ロックの精霊」
2016年のノーベル文学賞は、ボブ・ディランに与えられました。小説家、詩人、哲学者、といったあたりの人たちが文学賞の受賞対象者と思っていたので、歌手が受賞したということで、ちょっと意表を突かれた感じです。
歌手とはいっても、作詞・作曲をやっていれば、その歌詞に与えられるということのようなので、ある意味では納得しました。
ボブ・ディランの名前は知っていてもその歌をその気になって聞いたことはないので、どんな歌をどのように歌っているのか知りません。手っ取り早く、CDでも買って聞いてみればいいのですが、活字人間なので本の方に先に手が出てしまいました。
シンガーソングライターについて書いてあるなら、歌詞もいくつか紹介されているだろうと、思って読んでみたら音楽活動については詳しく書いてあるけれど、唄っている歌詞の内容については、ほとんど書いてありませんでした。歌詞について知りたければ、
「ボブ・ディラン全詩集1962-2001」
という本が出ているので、そちらを見るとよさそうです。
ボブ・ディランは、歌詞を書いたり、曲を作ったりもするけれど、小説、映画、演劇、絵画、等も活動範囲に入っているマルチタレントの人です。ディスクジョッキーもしているのです。でも、お金を稼げるのは、音楽活動ですね。
「2012年にはアメリカ国民としては最高位にあたる、大統領自由勲章も受賞した。96年以来、毎年のようにノーベル文学賞の下馬評にボブの名が挙がるが、まだ受賞には至っていない。」(248頁)
そうだったんですね。
「ライクアローリングストーン」という曲があります。歌を歌うグループのローリングストーンズのようにという意味なのだとずーっと思っていました。そうではなくて、転がり続ける石のようにだったのですね。
ボブ・ディラン
本名、ロバート・アレン・ジママン
1941年5月24日生まれ アメリカ合衆国ミネソタ州ダルース
父母ともにユダヤ人、父の父母は、ロシア帝国からの移民
母の父母は、リトアニアからの移民
【目次】
はじめに
第1章 ソング・トゥ・ウディ
1 ロバート・アレン・ジママン
2 ボブ・ディランになる
3 グリニッジ・ヴィレッジ
4 ウディに捧げる歌
第2章 ライク・ア・ローリング・ストーン
1 自分で歌をつくる
2 ハモンドとグロスマン
3 時代は変る
4 変化の胎動
5 すべてを故郷へ
第3章 タングルド・アップ・イン・ブルー
1 くそでかい音でやろう
2 イメージ解体
3 決壊前夜
4 魂の彷徨
第4章 ライフ・イズ・ハード
1 終わりのない旅
2 新たなステージへ
3 忘れ去られし時
終章 トゥゲザー・スルー・ライフ
1 いつまでも同じだと思うなよ
2 果てしなきディラン道
あとがき
参考資料
●古びない歌(78頁)
武器商人やそれに加担する政治家を強く批判する「戦争の親玉」も、覇権対立と核戦争への重苦しい不安に触発されて書かれた「はげしい雨が降る」も、特定の人物や事件を歌っているのではない。不正を指弾し対象に怒りをぶつけるのではなく、そうした事例で人間に生じる感情の構造、怒りや煩悩のありさまを伝えるために歌がある、と言っているように思える。
●歌詞がなければ(117頁)
「歌詞のほうが音楽より大事か」と問われると、「歌詞がなければ音楽は存在しえない」と答えている。この会話からボブは、詩を書いていると音楽が〝聴こえてきて、メロディが浮かぶ〟のだ、と曲作りの秘密の一端を明かしている。
●擬装(233頁)
ロバート・ジママンはかつて、〝ボブ・ディラン〟という〝現状の自分以外の自分〟になることを強く欲して、ボブ・ディランを誕生させた。ボブは〝擬装〟によって生まれた。それは強い欲望、今とは別の何ものかになることへの〝愛〟が作用している。
●ジャズマン(247頁)
「ボブはある種のジャズマンだ。その瞬間に自分が感じたことを表現するのが好きなのだ。」
ボブは自分が伝説化することを拒みつづける。
(2016年12月22日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
ディランの歌は深読みを誘う。聴けば聴くほど憶測をよぶ。意味を問うほど意味が逃げていく。謎多き現代の吟遊詩人。「風に吹かれて」「ライク・ア・ローリング・ストーン」など、数々の名曲で人びとを魅了しながらも、つねに人びとの理解を超えていく。その人生の足跡と作品の軌跡をたどり、幻惑するトリックスターの核心に迫る。 -
謎の部分が多かったボブ・ディランの活動も、自伝、評伝、ガールフレンドの回想録などの出版物やスコセッシ監督のドキュメンタリー映像、ブートレックシリーズとして発表されてきた未発表音源など、近年上梓された資料により、かなり見通しが良くなった。これらを上手に整理してまとめた評伝で、先行する類書では60年代の活動に記述が偏重しがちだが、本書は、重要な出来事を漏らさず、更に各年代均等に記述されており好ましい。岩波赤版ということもあり、決定版を目指したものと思われるが、ほぼ狙い通りの内容になっているように感じた。
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ボブ・ディランの歩んできた人生の概要が凄くわかりやすい。これ読んだだけで知った気になってしまう。
これを一つ一つ深堀してったらキリがないとも感じた、、
エリック・クラプトンとも一緒に歌ったりしとるのもこの本で知って衝撃だった。
あと、この本を読んでいる途中に、ティモシーシャラメ演じる「名もなき者」を見てきた。めちゃめちゃ良かった。 -
デビューから今日に至るまでの40年を越える長いキャリアを簡潔にまとめられてているため、ボブ・ディランの変遷を楽しく読み通すことができた。2018年フジロックの公演が楽しみだ。
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ボブ・ディランの生涯と作品について語ったコンパクトな評伝です。
いまやノーベル文学賞受賞者となり、ますます多くの賛否の声に取り巻かれることになったボブ・ディランの、若いころからの「トリック・スター」ぶりについて、手っ取り早くしることができます。
ボブ・ディランのファンだという読者にはもの足りなさを感じさせるのかもしれませんが、個人的には興味深く読みました。ただ、フォークやロック、さらには時代背景のなかでのボブ・ディランの位置づけについて、立ち入った考察をおこなってほしかったという気がします。 -
ノーベル賞取ったので読んだ
文学賞の下馬評に毎年のようにあがっていたのは知らなかった(248ページ)
とにかく大量の曲を作っており、様々な歌手と曲を共作していることには驚かされる。
どういう頭をしてるのだろうか。
徹底的に自分をつかませないその姿勢にすごく憧れる
洋楽には疎いので出てくる人の大部分は分からなかったが、ボブディランの独特な生き様を知るには問題ない -
目新しさはない。が、「テンペスト」まで整理されているのはありがたい。年齢的にディランとは無縁ではないが、聴いていないアルバムの情報を得るのには役に立った。今後の参考にさせてもらう。個人的に、アルバムに関してはここ十数年のディランの方がむしろいいと思っている。「オー・マーシー」以降はすべて購入済みと思っていたが、ブートレッグ以外にも買い漏れがあったことに気づかせてもらった。
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ボブ・ディラン初心者でもよくわかる入門書です。時代背景とその時代のディランの心情が、どのようにアルバムに反映されているかが分かりやすく解説されています。この本と歌詞カードを読みながらアルバムを聴くとさらに楽しめます。
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父が大好きだったボブ・ディランを知ろうと思って読んだ本。
ディランの足跡を追うことは、父の足跡を追うことにもなり、楽しめた。
1978年の武道館公演に父が行っていたことを母から聞き、俄然、この本が面白くなった。母から聞いた、当時の父の困惑ぶりは本に書いてあることそのものだった。
初期のディランしか聞いていなかったが、父が亡くなってからのディランも聴いてみようと思う。 -
湯浅 学さん「ボブ・ディラン ― ロックの精霊」読了。ディランマニアにとって、新しい情報はないが、完結にまとまっているので、頭の整理になりました。
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久々にボブ・ディランの歌が聴きたくなりました。
自分的には昔の人ですが、まだまだ音楽のために頑張っていることが素晴らしいです。
詞がいいので、噛み締めて聴かないといけませんね… -
フォークから始まった音楽の変遷、トリックスターのような振る舞いからロック史上において伝説的アイコンとなったディラン。その生い立ちから現在までの歴史を辿りながら彼が表現し続けた音楽の魅力が伝わる。
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湯浅さんのディラン本だったら読んでみたいと思った。誕生から現在に至るまでのディランの足跡をコンパクトにまとめた労作だった。
特に60年代の前半、デビューしてたちまち人気者になり、エレキを持つと裏切り呼ばわりされ・・・。「追憶のハイウェイ61」、「ブロンド・オン・ブロンド」というロック史に燦然と輝くアルバムを発表した後のバイク事故。よく知っている話だけれどもまるで物語を読んでいるかのように引き込まれる。約35年間ディランから遠ざかってしまっている自分にとって、80年代以降のディランの流れを知る事ができたのも大きな収穫。
ディランって、いつの時代も変わっていないのだな。表面上はころころ変わるように見えるけれど。
僕にとって、夜な夜なヘッドホンでディランのレコードに耳を傾けていた事が音楽体験の原点。本当に好きだったんだと思い知らされた。まあでも、今度の来日公演にはやっぱり行かないけれど。 -
ボブ・ディラン強化月間第二弾。全体像がおおよそ把握できて、さらに興味が湧いてきた!
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ディランの半生をコンパクトに、かつ、その価値を伝える好著。
天才故に色んな見方があるが、詰まるところしの物言わずにディランのライブを楽しめば良いということじゃないかな?
日本だけで今年再演してくれるキャパの小さい場所でのライブツアーは、英語がよく理解されていない場所だからこそ純粋にその音、リズムに反応することをディラン自身が喜んでいるからでは?
何にしろ4月が楽しみ、嫌な仕事も我慢するかいがあるってもの。 -
ボブ・ディランは不思議だ…どんな曲が?…と問われると
絶句してしまう。でも、聴けば必ずディランだとわかる。
いいなぁ…と思う。ずっと、聴いていたい…と思う。
でも、ディランを歌いたいとは思わない。他の誰でも違う。
それは、ボブ・ディランが取り替えることができない
唯一無二の存在だからだ…そんなシンガーは他にない。
ボクがボブ・ディランにのめり込んでいったのは、
『ブロンド・オン・ブロンド』を聴いてからだった…
なんともラフなつくり…綿密な曲合わせもなく、
まわりのミュージシャンに、曲のさわりだけを伝え、
ほぼ一回のテイクで、そのまま仕上げてしまった…という。
それでいて、人生の深淵を垣間見せる…
ボブ・ディランは、常に「今」を表現しようとしている…のだと
思った。音楽は、それに最も適した方法だ。言葉は違う…
ひとつひとつの言葉が歴史を持つ。ディランの面白さは、
言葉への執着を放棄しないことにもある。
本書にこんなエピソードが紹介されていた…
ジャズにも関心を持つディランはセロニアス・モンクに会った。
のちにジャズに関してこんなふうに語っている…
ーモダンジャズには、特定の意味を持つ通常のことばがなく、
簡単明瞭な標準英語によるものを求めていたわたしに
いちばん直接的に語りかけたのがフォーク・ソングだった。
さらに、日常的に絵を描くことを覚えたディランは云う…
ー描くことで“実際に見えるものから余計な要素を
取りのぞく”ことができる。
その姿勢は、楽曲をつくりあげる姿勢につながるだろう…
ボブ・ディランの人生は、まるごとそのものが作品だと思う。
本書は、それを俯瞰して魅せる…よき指南書だ。
これを手がかりに、その時代をさぐり、その詩精神にふれ、
より耽溺したくなった…今夜もボブ・ディランを聴いて眠る… -
世代的にもディランは謎に包まれた存在。
日本のフォークシンガーの多くが影響を受けていただけに、知らないままも魅力があるに違いないと思ってきた。
でも、なんとなく想像や空想、噂や評判だけで、作り上げてきた気もする。
ここで、人間ボブ・ディランを改めて知ることができてよかったと思う。 -
現在までの活動を俯瞰したもので手軽に読めるものがなかったと思うので、楽しんで読めました。
湯浅学の作品
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