本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004314738
みんなの感想まとめ
震災後の東北の声を聴くことがテーマとなっているこの作品は、著者が詩人としての視点から東北の文化や民謡、方言に触れながら、地域の人々の生活や感情を描き出しています。特に、初代竹山の音楽や民謡が持つ力強さ...
感想・レビュー・書評
-
「東日本大震災が起こったとき、わたしが一番欲したのは、東北の声を聴くことだった。濃密な東北弁の声を聴きたかった。文字ではあらわすことのできない、生活のニュアンスがつまった方言で、地震と津波で失われたものが何であるのか、これから何十年にもわたって続く放射能汚染の恐怖と、したたかに向き合うための、ことばを探した。求めているのは文字ではなかった。あくまで、本能的に声を探していた」
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
冬の東北旅行、Spotifyで初代竹山を聴きながら読了。
詩人である著者と二代目竹山が、東大日本震災直後の東北の避難所を“門付“しながら、初代のゆかりの地や民謡の地を巡った旅行記。 -
思ってた内容とは違ったけどこれはこれで
地方ってこういう独自の文化があるのいいよな -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/687484 -
宮城県人にとってのソウルソングは、やはり「斎太郎節」と「さんさ時雨」ですな。エンヤトット、エンヤトット。
-
東日本大震災をうけて、2011年の9月から2012年の8月まで、
三味線奏者の二代目・高橋竹山と著者が、
初代・高橋竹山が門付き芸をして歩いた東北の地を訪ね、
被災地の仮設住宅の集会所でのライブ・コンサートから始めて、
被災者の体験談を聞き、そして数々の東北民謡の源流を探る旅をした、
その内容がこの本です。
「牛方節」や「斎太郎節」や「新相馬節」など、
東北には有名で、地域に根差した民謡があるということでした。
そういえば、民謡、という文字を見れば、
東北があたまに浮かびます。
東北人といえば、シャイだという印象がありますけれども、
そんな東北人が生みだし、愛してきた民謡というものは、
僕なんかが考えるに、シャイだからこそ、唄という形式でもって、
普段出さない大声を出してすっきりするためのものとしての一面も
あったのではないのでしょうか。
唄にすれば、これは唄なんだからというエクスキューズが働いて、
気兼ねなく声が出せるんだと思うんですよね。
要所要所で、東北が生んだ一大三味線奏者の初代・高橋竹山の逸話も語られています。
昭和8年(1933年)の三陸沖大地震による大津波から必死に逃れた話もあります。
本書では、三陸のリアス式海岸が、津波の侵入にたやすい地形であることに
触れていますが、それでもやはり、大きな地震と大きな津波にさらされてきた
土地なんだなという印象を持ちました。
執筆は2011年から2013年まで行われていたようですが
(加筆修正をいれるともっと長くだろうか)、
最初の2011年くらいなどは、当時の放射線物質による恐怖な不安などが
少し過度に書かれているような気がしましたが、
当時は多くの人が同じような気持ちいたんですよね。
その後の識者たちの努力で、
そういった風評被害的な部分は薄れてきたように感じるのですけれど、
この本を読んで、まだ恐怖や不安の気持ちしか浮かばないようでしたら、
たとえば早野龍五先生と糸井重里さんの『知ろうとすること。』だとか、
菊池誠先生と小峰公子さんの『いちから聞きたい放射線のほんとう』を
読んでみるとおおいに参考になるし、いらない不安を払拭できるでしょう。
話は戻りますが、民謡というのは変幻自在にその歌詞にしろ、唄い方にしろ、
メジャーかマイナーの調子かにしろ時代に沿って姿を変えてきたようです。
民謡同士でも親和性が高くて、違う民謡同士で混ざり合っていたりもするようです。
そういうところは、土着のものでありながらも、
人の行き来に乗って流布していく様が感じられて面白いです。
意外とささっと読めてしまって、僕なんかにはよく知らない分野の内容だったので、
そうかこういう世界の見え方もあるなぁと感じ入った本でした。 -
最後までのこるもの、それが唄だ。
-
民謡について歌詞書かれた本を探していたのだが、これくらいしか見つからなかった。
東日本大震災後の民謡研究旅エッセイって感じの内容でした。 -
7月新着
-
詩人の佐々木幹郎が2代目高橋竹山と震災後に1年間、被災地を訪ねて、津軽三味線と詩の朗読をしたときのことをもとに書かれたもの。
冒頭に幹郎さんの「鎮魂歌」という詩がとても染みました。すばらしい鎮魂歌です。
この本の中では、2代目竹山さんが歌った東北地方の民謡がいくつか取り上げられています。私が小さいころに聞いたことがあるものもたくさんありました。
エンヤトットという掛け声が有名な斎太郎節もありました。
私は今までは斎太郎節(松島の瑞巌寺ほどの寺はないトエー(略)前は海、後ろは山よ、小松原ダエー)って、なんだか、風景をそのまま歌っただけで、だからなんなんだかねぇ、、、って思っていましたけど、この章を読んで、そのあと、この本の最後のほうで幹郎さんが、
「私は東北の声を聴きたいと言いながら、『聴こえるもの』にだけ耳をそばだてようとしていたのではないか。…」
と語るところと、また、2代目竹山さんの演奏のアンコールは斎太郎節のリクエストがとても多かった、というところを読んでみてから、あらためて、斎太郎節を唄ってみると、行ったことがない松島の風景を潮風を感じながら海の上からしみじみと眺めている気持ちになって、とても心地よかったです。
歌の力はすごい、ってよく言われますけれど、それを体感いたしました。 -
民謡、東北、震災、歌、三味線、歴史、民衆、様々な角度から深く想いを寄せる事が出来る名著だと思う。何よりも、作者の本業が詩人だけあって、久しぶりに美しい文章を読んだ気がする。
-
面白かったです。
-
高橋竹山二代目とふたりで震災後の東北を回る。
一代目のこともよくわかりました。
ここにも東北を思う芸術家、詩人があったのですね。
著者プロフィール
佐々木幹郎の作品
本棚登録 :
感想 :
