仕事道楽 新版――スタジオジブリの現場 (岩波新書)

著者 : 鈴木敏夫
  • 岩波書店 (2014年5月21日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004314868

作品紹介・あらすじ

「いつも現在進行形、面白いのは目の前のこと。」-"好きなものを好きなように"作りつづけ、アニメーション映画制作の最前線を駆け抜けてきたジブリも三〇年。高畑勲監督の一四年ぶりの新作公開、宮崎駿監督の「引退宣言」と大きな転換点を迎えた今、プロデューサー・鈴木敏夫が語ることとは?口絵も一新、新章を加えた決定版!

仕事道楽 新版――スタジオジブリの現場 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • ①最大の理解者はイエスマンではない
     ある人の言うことにイエスと応えることが理解者ではない
     意図を理解して、
     ある人のやりたいことではなく本質的にやるべきことが
     最大限実現できるよう働きかけることが重要
     →明確に意図を汲み取れるまで質問・確認する

    ②仕事とプライベートは別れてない
     ここまでは仕事(辛いもの)、
     ここからはプライベート(楽しめるもの)と
     分けなければいけない人はプロじゃない
     仕事自体が道楽として楽しめる状態を作る
     →周りのメンバーの業務にゲーミフィケーションを取り入れる

    ③誰のためにそれを作っているのかを明確に
     自分のためにものを作らない
     ターゲットを定めてその人が満足するまで追求する
     →何か作るときには「誰向け」なのか明確にして進める

  • ジャパニーズアニメーションにとって、かかせない存在。

    お金が儲かることか一つの信条だけど、どんなことをしても儲かれば良いのではない。
    自分たちの仕事のやり方を、自分たちのサイズに合わせながら、その中で生み出したもので勝負をしていく姿勢。職人だなぁと思う。
    大きな会社に敢えてしないことを何度も話されていたけれど、実際のスタジオジブリってどれくらいの規模で、動いているんだろう。(従業員数は150人とあったが、ますます想像出来ない)

    ジブリの中でも代替わりが起きている。
    と、同時に私自身も年齢を重ねて、観るものと観ないものが生まれてきた。
    不思議なことに、私にとっては「トトロ」も「ナウシカ」も「ラピュタ」も、いつだって観ると、純粋に楽しめるものだった。
    舞台裏では戦々恐々、ラストシーンがこんな形で変わるのかというエピソードも書かれていたけど。

    本来、作品が訴えかけるメッセージの深さで、人の心は揺さぶられ、それが評価に繋がる。
    けれど、純真無垢を画面に表すことの出来る長編アニメーションって、なかなかないように思う。

  • 2018年4月8日紹介されました!

  • 「ナウシカ」のプロデューサーを高畑勲が引き受けるようになったときの話。宮崎駿は高畑がプロデューサーになって欲しかったが、高畑はノラリクラリと引き受けない。宮崎は、製作の鈴木の前で、「おれは、高畑勲に自分の全青春を捧げた。何も返してもらっていない」と飲み屋でおいおい泣き出す。鈴木は、「宮さんがあそこまで言ってるんだ」と怒鳴り込み、高畑は、アッサリ、引き受ける。。。そんな話がてんこ盛りである。

  • 日本を代表するジブリアニメがどのように作られたかを赤裸々に語っており、非常に面白かった。
    鈴木敏夫、宮﨑駿と共に、高畑勲という偉大な人物がいた事を知った。世代交代を迎えて、ジブリはどのように変化していくのだろうか?

  • 2016.9.27 読了

  • 宮崎駿、高畑勲というたぐいまれなる独特の才能を
    コミュニケーションし、コントロールする鈴木敏夫。
    自然体で やりたいことだけを やるという。
    仕事が道楽と言える 豊かさ。ゆとり。

    三者の情熱がぶつかりあう。
    尊敬していないと言いながら尊敬しあうような関係。
    そんなジプリが 次々に 新しい作品を送り出す。
    日本でも、めずらしいタイプの会社。
    ディズニーとは、違った 日本テイストの会社。

    それにしても 徳間社長のカリスマ的経営能力。
    その豪快さと繊細さが、副産物として ジプリができたのだね。

    今後のアニメーションでは
    宮崎駿を 超えることもできないし、
    高畑勲を 超えることもできないと思う。
    一代の匠 というモノですね。

    キャバクラから 千と千尋がうまれて来るとは。
    いろんなところに行って インスピレーションが生まれる。
    それをタネにして、拡げていく。

  •  長年、スタジオジブリでプロデューサーを務めてきた鈴木敏夫さんの著書。
     日本初のアニメーション専門誌であるアニメージュを創刊したときのことから、宮崎駿さん、高畑勲さんとの関わり、スタジオジブリを設立してからのこと。それぞれの時代で、鈴木さんがどんな思いで仕事に取り組んできたかが書かれています。
     鈴木さん、宮崎さん、高畑さんとそれぞれの立場があって衝突をしながらもジブリ作品を創りあげてきた道のりが、興味深いです。ジブリの作品を見ただけでは分からなかった作品製作の話がたくさんあります。困難な時期もあったのでしょうが、鈴木さんが本気で楽しみながら仕事をしてきたのだと感じました。

     旧版のあとに公開された「崖の上のポニョ」以降の話が新章として追加されています。
     宮崎駿さんが監督の引退を発表したり、宮崎吾朗さんや米林宏昌さんの若い監督の作品が出たりと、ジブリは新しいことにチャレンジしているように感じます。

     鈴木さんが語る宮崎駿さんと高畑勲さんは、二人とも個性の強い方のように感じます。スタジオジブリの中の様子が感じられて、読んでとても楽しかったです。

  • 高畑勲と宮崎駿との出会い、“カリオストロの城”絵コンテ、監督の味方になる、スタジオジブリ設立、宮崎駿と高畑勲の関係、『出会った瞬間から100%愛し合う』、徳間社長の生き方、『大事なのは経験か?インスピレーションか?』、監督中心主義から企画中心主義、“アリエッティとコクリコ”、“風たちぬ”ができるまで、宣伝の要=キャッチコピー…宮崎駿と高畑勲の人となりがよく分かる。ジブリ作品見たくなる。

  • いわずと知れた、スタジオジブリプロデューサー鈴木敏夫さんの本だ。面白いのは、鈴木さんを取り囲む人々だ。宮崎駿をはじめとして、プロデューサー、出版界者の社長、広告代理店の社員、個性豊かな面々が登場する。彼らは話し始めれば延々と話はじめ、他人の迷惑を顧みず好き勝手に行動している、ように傍目にはみえる。

    登場人物の一言一言がユーモアに溢れ、ユニークだ。個人的には徳間社長の「金なんてただの紙」「金は銀行にいくらでもある」という発言が好きだ。自分の生活感覚に根ざした、強くしなやかな言葉だ。創造的な人というのは、自分の個性を表現するときに他人からの見え方を気にする、ということを聞いたが、すっと心に入ってくるようなレトリックが巧みだ。

    ところで、鈴木さんも、相当個性的な考え方をしている人だ。しかし、かれの場合は「これくらい勉強しないと、この人と話をするのに5分と持たない」といった勉強熱心な姿勢がその個性を支えていると思う。人と付き合うための努力を惜しまないのだ。この人と一緒に働きたいという好奇心が強い。(好奇心というより競争心だろうか?)特殊な才能のない人が、才能豊かな人と付き合うためにはこういう姿勢が大切なのだろうと思う希望を持つ反面、凡人から見れば血の滲むような努力を「道楽」と言い切ってしまう精神力の強さに脱帽する。私には無理だと諦めつつも、ほかにやることもないので勉強でもしてみようかと思っている。

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