- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004315506
作品紹介・あらすじ
富の偏在、環境・資源の限界など、なおいっそう深刻化する課題に、「成長」は解答たりうるか。近代科学とも通底する人間観・生命観にまで遡りつつ、人類史的なスケールで資本主義の歩みと現在を吟味。定常化時代に求められる新たな価値とともに、資本主義・社会主義・エコロジーが交差する先に現れる社会像を、鮮明に描く。
感想・レビュー・書評
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資本主義の次がわかる一冊。
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科学主義に落胆し、高度成長時代の活気を経験しながらもバブル崩壊で自信を喪失し、新自由主義的資本主義にもついていけず、グローバル都市で暮らし仕事する人が、田舎(ローカル)ののんびりした互酬互助的で自然と共存するローカル・コミュニティにノスタルジーを見出したようなお話。コミュニティの維持も定住者でできず、コミュニティ機能も弱まり、自立ばかりを要求され、非正規雇用で凌ぐローカルの現実はどうするんだ?
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→Xマインド:環境倫理、21レッスンズ
→keynote
◯過剰による貧困(楽園のパラドックス):生産性上昇による失業ー増
◯時間再配分
◯時間政策inJapan:祝日増加←日本の空気
◯市場経済と「時間」
◯長期視座=民俗学×近代科学
◯消費〈物質→エネルギー→情報→時間〉
◯未来の収奪・過去の収奪 -
消費の対象は、物質からエネルギー、情報へと変化してきて、ポスト資本主義では時間になります。
それは例えばカフェなどで、あるいは自然の中で、ゆっくりとした時間を過ごす事自体への欲求や歓びだそうです -
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世の中が変わる中、生き方をどう変えるかを考えるための本
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ドラッカーの専門であるマネジメント分野よりも経済学に近い2016年の今であればコトラーのマーケティング3.0などを読んだ方がリアルに感じられる気がする。何にせよテーマが広すぎるので、ここから「一番重要」と思ったことを記載するのは非常に難しい。そこで「一番重要」ではなく「一番興味ある」ことを記載する。それは「教育」だ。
超高齢化社会を迎える日本において重要なテーマはいくつかある。定年の延長。労働市場の柔軟性。それらを乗り越えるために成人後の教育の重要性が謳われている。「人は、その人生のいかなる段階にいようとも、正規の教育を受け、知識労働への資格を得ることが出来なければならない(11章より抜粋)」この点で最も進んでいるがのアメリカのようだが、それでも若いうちに基礎資格を取得していないものを知識労働に受け入れることに躊躇している。日本でも近年は定年後に資格を取得する人は増えている。事実、中小企業診断試験では定年を迎えたであろう人々が多数受験している。だが勉強には高い講義費用を払わなければ独学するしかなく、ハードルは高い。少子化が進む中、学校というシステムを改めて見直す必要性があるように思えた。
また社会セクターについても興味深い。家族だけではコミュニティとして不十分。また職場コミュニティも労働市場の柔軟性が進むと消えていくだろう。膨張する巨大都市に対して非営利組織などのコミュニティの重要性が語られていた。余談だが、先日のTVで経済学者ミルトン・フリードマンの孫(彼はGoogle技術者)が多様な社会システム、政治体制、法制度を持つ海上コミュニティの設立を進めていることを知った。今後はそういった様々なコミュニティがたちあがるのだろうか -
人間の長年にわたる営みを資本主義、科学、宗教、などなど、色んな角度で分析しながら、人間社会が目指す望ましい姿を提案している。
序章 人類史における拡大・成長と定常化
—ポスト資本主義をめぐる座標軸
第1部 資本主義の進化
第1章 資本主義の意味
第2章 科学と資本主義
第3章 電脳資本主義と超(スーパー)資本主義
vsポスト資本主義
第Ⅱ部 科学・情報・生命
第4章 社会的関係性
第5章 自然の内発性
第Ⅲ部 緑の福祉国家/持続可能な福祉社会
第6章 資本主義の現在
第7章 資本主義の社会化またはソーシャルな
資本主義
第8章 コミュニティ経済
終章 地球倫理の可能性
—ポスト資本主義における科学と価値
人類の歴史、採集狩猟社会から農耕社会、そして産業革命以来の高度情報化、人工頭脳・・・
瞬時に情報が地球を駆け巡る時代だからこそ、人間本来の顔と顔の見えるコミュニティの原点に回帰する。
そこから、ガラガラポンでどういう価値観・思想を打ち立てれるのか、今後の人類に課せられたすごい課題です。 -
【簡易目次】
はじめに――「ポスト・ヒューマン」と電脳資本主義 [i-vi]
目次 [vii-viii]
序章 人類史における拡大・成長と定常化――ポスト資本主義をめぐる座標軸 001
第I部 資本主義の進化
第1章 資本主義の意味 022
第2章 科学と資本主義 038
第3章 電脳資本主義と超〔スーパー〕資本主義 vs ポスト資本主義 059
第II部 科学・情報・生命
第4章 社会的関係性 084
第5章 自然の内発性 103
第III部 緑の福祉国家/持続可能な福祉社会
第6章 資本主義の現在 126
第7章 資本主義の社会化またはソーシャルな資本主義 151
第8章 コミュニティ経済 177
終章 地球倫理の可能性――ポスト資本主義における科学と価値 217
参考文献 [245-254]
あとがき(二〇一五年 桜の季節に 広井良典) [255-260]
著者プロフィール
広井良典の作品






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