- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004315636
感想・レビュー・書評
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最近の考古学の成果を活用して史記の記述を再検討している。始皇帝が東方の進んだ文明や祭祀を積極的に取り込んで行った様子、北と南の戦争で中華と蛮夷を区別したこと、統一後の皇帝という称号の選択や李斯を中心とした法家による支配などがわかる。また胡亥の二世皇帝は始皇帝の指名だった可能性、実際の年齢が12歳でしかなかったこと、趙高がいわゆる宦官ではなく法家だったことなどが意外で面白かった。また考古学の成果から当時の官吏の仕事や夢占い、28宿と四神の対応などがわかる。
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/706050 -
キングダムを見ているので、もっと知りたいと思い手に取りました。「嫪毐」が実在していたことなどを初めて知りました。始皇帝といえば、「兵馬俑」ぐらいしか思い浮かびませんが、最新の発掘データなどを基にしている書なので、いろいろなことが知れるいい本です。
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アニメ「キングダム」で始皇帝に興味を持ち読んでみる。教科書などでこれまで得た知識は、兵馬俑や万里の長城、焚書坑儒など一般的なものしかないので史実を深く知りたくなる。本書では、最新の研究結果もふまえて始皇帝の業績に触れ、さらに人物像に迫っている。
これまで始皇帝の記述は、司馬遷による「史紀」によるところが大きかったが、最近では古井戸の発掘などで竹簡などの新しい資料が明らかにされているとのこと。新たに発見された同時代の資料は、始皇帝がこれまで一般的に語られてきた暴君のイメージを少しずつ変えているらしい。 -
これまで秦の始皇帝の史料は司馬遷『史記』に依拠していたものが、1974年の兵馬俑発掘と翌1975年の竹簡出土により新たな歴史考察が可能となった。学習院大の鶴間教授による始皇帝に纏わる定説を再考察する新書。
全体的には余程始皇帝に興味ある方でないとキョトンとしてしまうかもしれない。従前の学説との相違点やそれがどう凄い発見なのか、鶴間教授の熱量は伝わってくるものの推量も多く文章が冗長的で結論も要点に欠けややわかりにくい。漫画『キングダム』やほか歴史書などで多少の予備知識があったので復習の意味も含めて個人的には楽しめたが、読者を選ぶ本かもしれない。 -
始皇帝の人間的な側面、といったものを期待して読むとちょっと違います(笑)。しかし、最近の考古学的知見をくわえて、新書の形にまとめてあるという点では大変評価できます。
斉の五徳・八神 -
始皇帝の統一までの話と秦の崩壊を、司馬遷の史記ベースに、最近の発掘調査の成果も交えて話が進む。学術的な要素が強いが、始皇帝の暴君のイメージが近年中国でも見直されているというのは、この本にかかれている調査結果も関わっているのかなと思う。特に、全中原に敷いた政策や法治制度については、その後の中国の文化やひいては日本の制度にも深く関わっているようで、始皇帝が単に最初に中国を統一した人、ではないことがよくわかった。
実は、キングダムの進みがおそすぎて読み始めたが、途中さらっとキングダムネタバレ要素があって、あーもう漫画はいいかな、って気になってしまった笑 -
20191019 中央図書館
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☆漫画を見ているせいか、大変興味深い。