考え方の教室 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.66
  • (16)
  • (28)
  • (22)
  • (10)
  • (0)
本棚登録 : 389
感想 : 28
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004315711

作品紹介・あらすじ

"考える"力は練習でのばせる、そして"考える"ことは楽しい!まずは気持ちのストレッチ体操から。手を使う、声を届ける、肚を決める…新しいことを思いつく豊かな発想力も、瞬時に決める判断力も、具体的なレッスンの積み重ねによって身につく"技"なのです。この一冊で必ずや、あなたの"思考"は変わります。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 考え方の教室
    著:齋藤 孝
    岩波新書 新赤版1571

    柔軟で強靭な思考力を身につけるための16のレッスンとあります
    考えるとはどういうことかを、具体的に説明するのが本書の目的です

    気になったのは、以下です

    【第1回】
    ・ゼロから考えるのではなく、すでにあるものの「組み合わせを考える」ことから、何か新しいものを考えてみるとしたらどうでしょう
    ・組み合わせを変えていく
    ・問題と気分を切り離してみる
    ・問題をできるだけ小さく切り分けてみる
    ・多様な考え方を身につけることによって、心理的な安心が生まれ、問題解決に取り組みやすくなる
    【第2回】
    ・自分の好きなテーマで、自分だけのベスト10をつくってみる
    ・企画とは、順番を考えるだけでも新しくできてしまう
    ・論語 「學びて思はざれば則ち罔し。 思ひて學ばざれば則ち殆し」
     自分で思考するとともに、先人の考えを学ぶこと
    【第3回】
    ・人間関係を図に書いてみる
    ・問題を解決しようとする前に、まず整理する
    ・問題解決ノートをつけてみる、そして問題を全部書き出してみる
    ・図化と文章化が両方できていれば、理解している
    ・矢印が表しているのは、対立と、変化の2つ
    ・座標軸をつかって、4象限にわけてみる
    ・考えるには、手書きがいい
    ・ざっと読んでみる
    【第4回】
    ・机上の空論より、実行が大切
    ・考えるということは、実践の中では工夫するという
    ・抽象思考に陥ったら、具体的に考えてみる
    【第5回】
    ・新しいビジョン、新しいゲームを考えてみる
    ・どうすればより面白くなるか
    ・ルールは変えられる、ルールをかえてもよい
    【第6回】
    ・ミニチュア化
    ・ボックス化 ⇒ 印象派 ⇒ スタイルの変形
    【第7回】
    ・過去⇒現在⇒未来 その区切りは、スタイルの変換
    ・系譜を見直そう
    【第8回】
    ・対話とは異なる二つの意見が出会うこと
    ・京セラ、稲盛和夫氏 
      最初は楽観的な人と組む ⇒ やろうやろうと、アイデアがわく
      次に、悲劇的な人と組む ⇒ 慎重にことを運ぼう
    ・黒澤明 悪魔のように細心に、天使のように大胆に
    【第9回】
    ・他人との作業 
     まずは率直に伝える
     次にできるだけ自分と意見の異なる人と対話する
     ⇒大切なことは、いろんな考え方を種として日頃からもっている
    【第10回】
    ・ひたすら「なぜ」
    ・ポジティブな対話を行うためには、上手い問いを立てること
    ・よい質問とは相手が、ああ、いままで気が付かなかったというような質問
    【第11回】
    ・ゆっくり話してみる
    ・何かを話すときに大切なのは、身体をひらく、こと
    ・ポイントを絞って、図をかく
    【第12回】
    ・プラニングとは段取り、ゴールに向けて現実に工夫すること
    ・必ず実現するという意欲、意思。何ごとも意思がなければ実現はしない
    【第13回】
    ・当事者になる
    ・肚(はら)を決める
    ・必ず道はある
    ・判断する人へリスペクト
    【第14回】
    ・トライアンドエラー
    ・現実が変わったら、新しい現実をよく見て、考えて、そのつど責任をもって判断していく
     あとで直せるから、適当でいい ということではない
    【第15回】
    ・直感を働かせる
    ・沢庵和尚 石火の機 石と石とがぶつかり合うほどの一瞬で瞬時に対応して動くこと
    【最終回】
    ・野性を磨く

    目次
    はじめに
    第1回 まずは、楽になる──準備ストレッチ篇
    第2回 ともかく、やってみる──最初のチャレンジ篇
    第3回 ダマされたと思って、手を動かしてみる──身体を使う篇
    第4回 魔法の言葉を、唱えてみる──誰でもできる篇
    第5回 発想力を、きたえてみる──「遊び」に学ぶ篇
    第6回 違った目で、世界を見る──「スタイル」探し篇
    第7回 過去も未来も、見晴らしよく──系譜の試み篇
    第8回 無理やり、一人二役してみる──ジキルとハイド篇
    第9回 異質なものと、ぶつかりあう──他人と話そう篇
    第10回 ひたすら、「なぜ?」と聞いてみよう──止めたら負けよ篇
    第11回 外へ、ひらいてみる──声を届けよう篇
    第12回 一歩ずつ、進んでいく──段取り力向上篇
    第13回 「胆力」をもって、判断する──「決める」コツ篇
    第14回 柔軟に、修正していく──思考は続くよ篇
    第15回 直感を、働かせる──めざせ「思考の達人」篇
    最終回 こんな教室をつくってみよう──あなたが先生篇
    さいごに
    本書で引用・参照した主な文献

    ISBN:9784004315711
    出版社:岩波書店
    判型:新書
    ページ数:240ページ
    定価:780円(本体)
    2015年11月20日第1刷発行

  • ●著者の齋藤さんは、ややマスコミに出過ぎという感じがしますが、私は次の理由で彼を評価しています。①博学で勉強家 ②解りやすい文章を書く ③岩波新書の多出版 ④庶民的で親しみ易い、等です。
    ●この本は考え方を一つの技として身につけることがテーマです。私は、16項目から構成されている中で、「問題ではなく整理から」という話が参考になりました。「解決法や対処法は整理することによって、おのずと表れてくる」と言っています。
    ●私は会社で品質管理を学びました。QCストーリーの中に“現状把握“があります。これと合い通じる点があり共感しました。考え方を身につける為には解りやすい本だと思います。

  • ものの見方や考え方を様々な視点から的確に説明している。当たり前に思えることでも忙しい毎日ではつい忘れがちになるもの。時々読み返して再認識していくことが大事な気がする。どのような仕事にも活きるまさに考え方の教科書。

  • 常に「考える」ことで生活がより豊かになる。じっくり思考を巡らせて、パッと感覚で行動に移すことで実践で使える思考力を身に付けたい。本書は、考えながら読み進めることで、楽しく読了できた。

  • 「この事件についてどう思いますか?あなたの考えを言ってください。」そのように問われたらどうしますか?「そんなの簡単だ」と言ってみる。「自分だけのベスト10」を作ってみる。小説の人間関係を図で描いてみる。問題解決の前に問題を整理する。考えるとは「工夫する」こと。無理やり一人二役してみる。異質なものとぶつかり合う。思考は対話から生まれる。ひたすら「なぜ?」と聞いてみる。

  • 考えることについて講義形式で語られていた。実践的でおもしろかった。?と!を大事にしていきたい

  • 私が普段頭の中で行っていた思考のプロセスが上手く言語化されていた。また、自分の思考法にブレイン・ストリーミングという名前がついていて、実際に有効な方法として認められているということで自信がついた。

  • 141-S
    閲覧新書

  • 実践的なステップが挙げられているのは面白かった。

  • 自由に考えてください、と言われて「自由」って困る!って思ってしまう学生さん向けの本だった。なので私には該当しなかったが、細かいステップで丁寧に寄り添ってくれる本。

全28件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

齋藤孝の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×