中世社会のはじまり〈シリーズ日本中世史 1〉 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 227
感想 : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004315797

作品紹介・あらすじ

中央集権的な古代国家から、様々な力のせめぎ合う中世社会へ。院政の開始、「家」の確立、武士の台頭、そして活力を増す地方の諸国など、噴出する変革の動きの中から、現代にも通じる日本文化の基本的枠組みが形づくられてゆく。家・身体・職能といった文化面にも注目しつつ、中世はじまりの時代のダイナミズムを描く。

感想・レビュー・書評

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  • タイミング良く岩波から中世を扱う新書のシリーズが始まった。ワクワクして1巻のページをめくる。
    武家の台頭にともなって、現代につながる文化の枠組みも生まれてくる。家→身体→職能と文化が展開し、型として定着したとする視点がおもしろい。次巻が楽しみだ。

  • 院政が氏から家への移行を。
    身体的な観点から歴史を。
    いずれも新鮮で、おもしろい視座。

  • 2023/01/05
    本当に難しいというか内容がとても濃くて読み進めるのに時間がかかりましたが。けれどもその分、あるいは教科書などで学習するよりも遥かに多くの中世に関する知識を得ることができると思います。
    武士のおこりから後醍醐天皇の建武の新政あたりまでを解説してくれているのですが、それぞれの出来事の背景とつながりについてものすごく深い情報量となっています。
    学生のときに歴史の学習で出てきた人物は、こんなところでも出てくるんだ…とか、この出来事はこんなところの人物と繋がっていたんだ…とか、この出来事の背景はこんな経緯があったんだ…とかとにかく深いです。
    伝記や絵巻物、文学作品が制作された背景もこの本の内容と大いに関わってくるため幅広く歴史を網羅することが出来るかと思います。
    一度日本史の勉強で学習していたことを復習しつつ、日本史をさらに深掘りする形でこの本を読み進めていくと面白いのかなと思いました。

  • 古代を回顧し、院政をはじめた後三条天皇から、後白河院の院政までを台頭する武士の動きとあわせて見ていく。

    2022年3月・4月期展示本です。
    最新の所在はOPACを確認してください。

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00522982

  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    第1章 中世社会が開かれる/第2章 地域権力と家の形成/第3章 地域社会の成長/第4章 武者の世と後白河院政/第5章 身体の文化/第6章 職能の文化

  • 前九年の役が中世の端緒という。
    この戦、安倍氏の支配体制が後の鎌倉幕府の原型を作った。
    この時代、後三条天皇の治世にあたり、後の院政を捉えた動きがあり、確かに中世を彷彿とさせる時代だった。

  • 日本中世史を通して勉強しようと思って読みました。

  • 第1章 中世社会が開かれる
    第2章 地域権力と家の形成
    第3章 地域社会の成長
    第4章 武者の世と後白河院政
    第5章 身体の文化
    第6章 職能の文化

    著者:五味文彦(1946-、甲府市、日本史学者)

  • 後鳥羽院のすごさが書いてある

  • 平安後期から室町初期までの流れを扱う。平安から鎌倉にかけて、院の存在が重要だったことを改めて認識できた。

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著者プロフィール

1946年生まれ。放送大学教授・東京大学名誉教授。日本中世史専攻。人物史を中心に、絵画や文学、和歌などから歴史を解明。著書に『殺生と信仰』『後鳥羽上皇』角川選書、『中世の身体』角川叢書、『増補『徒然草』の歴史学』角川ソフィア文庫、『西行と清盛』新潮選書、『『枕草子』の歴史学』朝日選書、『藤原定家の時代』岩波新書など多数。『中世のことばと絵』でサントリー学芸賞、『書物の中世史』で角川源義賞受賞。

「2022年 『疫病の社会史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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