鎌倉幕府と朝廷 シリーズ 日本中世史 2 (岩波新書 新赤版1580)
- 岩波書店 (2016年3月18日発売)
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感想 : 30件
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784004315803
みんなの感想まとめ
鎌倉時代の権力構造や政権運営の複雑さを深く掘り下げた一冊で、幕府と朝廷の相互依存関係を丁寧に解説しています。著者は、鎌倉幕府の成立から滅亡までを、幕府や朝廷、裁判の観点から包括的にまとめており、特に古...
感想・レビュー・書評
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鎌倉時代を手堅くまとめた入門書
鎌倉幕府の成立から滅亡までを、幕府、朝廷、裁判などの観点から解説している。古文書学に関する解説も充実している。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幕府と朝廷の相互依存関係を詳述することにより、鎌倉時代の権力構造を丁寧に説明する通史である。
鎌倉時代は、幕府権力が圧倒する武士の世とは言い切れない。確かに承久の乱に勝利した幕府は後鳥羽院を追放したが、実朝亡き後の将軍は朝廷から招いているのである。
また、後に皇統が分裂した時、持明院、大覚寺の両統とも幕府の後押しを求めたが、結果として幕府に叛旗を翻す後醍醐天皇が即位することとなった。
武家政権と朝廷の複雑な関係を知るには良い本である。 -
鎌倉幕府による裁判が初耳で納得。この時代の相続では、後の長子に全てが相続するのとは違って他のこどもたちにも相続するようになっていたため、相続トラブルの調停が重要だったそうだ。御家人たちの生活基盤がゆらいでくることによって鎌倉政権も変わってきたのだろう。
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源平合戦のころから鎌倉幕府滅亡までの150年余りを1冊の新書でたどります。
やはりこの時期の一番の不思議は北条氏で、実質的に日本の最高権力者で天皇家の後継問題にも口出しする(口出しさせられた)ほどの権力を持っているのに、鎌倉幕府内でも将軍に次ぐNo2な上に朝廷の官位はものすごく低いという、それでOKと思った得宗の判断ポイントは何だったのか、とても興味があります。
現代でも田中角栄のように公職についてなくても闇将軍で実質No1という人はいましたが、世襲は出来ませんでしたからね。
この本ではこの点について最後のあとがきで少しまとめてあるのが参考になりました。 -
中央政界史多分向いてない、自分
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2023/01/26
壇ノ浦の戦いのあたりから鎌倉幕府の滅亡までの通史に関して、すごく細かい歴史の流れを学ぶことができる本。
内容は日本史以上のもので研究者向けなのかは分からないのですが、とても詳しいことの経緯がまとめられています。
壇ノ浦の戦いから始まり、源氏による武士の政権がどのように出来上がっていったのか、その武士による政治と朝廷とのバランスはどうなっていたのか、権力が鎌倉幕府に移った後の朝廷の中での立場の取り合いや譲り合いのような政争はどのようなものであったのか、その一方で人々はどのような暮らしをするようになっていたのか、また隣人や守護、領主などとのトラブルをどのように解決しようとしていたのかなど、本当に細かいところまで記述してあります。最初一読しただけだと中々人物関係が理解できず何度か戻ったりしてやっと理解できるというような感じで難しいですが、本当に日本史の細部まで把握するにはもってこいの本だと思います。
続きも頑張って読もうと思いました。 -
鎌倉(北条家・武士・封建制)と京都の(皇統・藤原家・公家・貴族・律令制)の土地の所有を巡る勢力争いの内幕、経済史的な研究成果を披露。いずれ読み返す。
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鎌倉殿の13人を見ながら,その予備知識を得るために読書。北条氏による政治は,あまりポジティブなイメージを持っていなかったが,その背景を理解することで納得できな部分が多かった。関東武士の独立した力を得たいという気持ちが,あったように思える。
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日本中世史を通して勉強しようと思って読みました。
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鎌倉時代を幕府を中心とせずに、朝廷との関係を強調して扱う。自分の知識が少なかったのもあるが、新たな発見があって面白かった。朝廷でも幕府の力を利用して、中でも権力闘争に使っていたと。現代の制度では理解しづらい双頭体制ということか。
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鎌倉時代がいかに朝廷と幕府の関係のもとで動いていたかということがわかって面白かった。しかし結局なんで幕府が滅んだのか、いまいちよくわからない。分割相続の限界がきていた、ということはそうなんだろうけど、それがどうして1333年というタイミングだったのか。個別的なことだが、足利尊氏が裏切った理由というのもよくわからなかった。
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20160915?
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鎌倉通史的な感じ。
5章の裁判の部分が面白かった。
全体把握したいときに再読しようと思う。 -
鎌倉時代と言えば、源頼朝による幕府開設、実朝暗殺後の北条氏による執権政治、あとは元寇と徳政令くらいしかイメージがないのだが、もちろん、それだけではない。
それにしても、鎌倉幕府では、なぜこんなに内輪の武力抗争が多いのだろうか。幕府中枢にいる有力御家人が次々と粛清されていくのは、まるでどこかの独裁国家のようだ。それまでの朝廷政治と違って、武家政権ということで、やはり血の気が多いのだろうか。
本書では、当時多発していた所領の支配権に関する裁判についてもわざわざ一章を割いているが、これが中々面白かった。当時の裁判など、権力者が適当に裁いていたのかと思っていたが、案外堅実に事実認定をして、論理的な説明が行われていた。社会の秩序安定のため、武家政権が今で言う法の支配を意外に意識していたことが分かった。 -
「はじめに」と「おわりに」に問題意識が凝縮されている。ここがあったればこそ、その間の無味乾燥な、ほぼ家督争いの記述を読み通すことができた。
朝廷や天皇という権威がありながら、なぜ、わざわざ「幕府」を開いたのか。 -
タイトルから、鎌倉幕府がどのように朝廷をコントロールしていたのかが語られるのかと予想していたけど、それはハズレ。
朝廷の系統が連綿と説明されるけど、これはちょっと辛いな。でも幕府の北条家でも、天皇家と同じように嫡流と庶流の確執があったことが分かる。執権体制じゃなくて得宗体制だったんだね。 -
鎌倉時代を幕府と朝廷の詳細で記述。
北条氏体制が成立し、御成敗式目で各地の御家人の跡目争いをこなしていくも、一族内部の微妙な権力争いで親子も分裂していく。それは天皇家もそうであり、そこに幕府の権威を借りて事態を解決あるいは複雑化させていく。当時は土地を子供達で分割していく想像句方法であり、長子相続になるまで一族の力が弱まっていく、あるいは兄弟間の相続争いが多発するという時代だった。 -
2016年4月新着
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<目次>
はじめに
第1章 鎌倉幕府の成立と朝廷
第2章 執権政治の時代
第3章 モンゴル戦争
第4章 徳政と専制
第5章 裁判の世界
第6章 鎌倉幕府の滅亡
<内容>
新書版の日本中世史の第2巻。コンパクトながら幕府内の内紛や裁判の仕組みなどが詳細につづられている。蒙古襲来の事実は詳しいが、幕府内の動きは淡泊。文化はない。わかりやすさでいうと、普通かな? -
キーワードは「得宗」かな。
階級にまったく興味がなかった・・・ことが、以降、明治まで幕府と朝廷の決定的な分離となったみたい・・・ですね。
著者プロフィール
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