南海トラフ地震 (岩波新書)

著者 : 山岡耕春
  • 岩波書店 (2016年1月21日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004315872

南海トラフ地震 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • 南海トラフ地震に関する解説。色々あるが、災害の被害を軽減するには結局のところ各個人の防災意識が問題なのだということらしい。

  • 日本地震学第一人者の1人である著者が、南海トラフ地震について、詳細に解説する一冊。

    第一章・第二章は、まだ記憶に新しい東日本大震災を地震学的に解説し、それと南海トラフ地震がどう違うかを説明することで、南海トラフ地震についての理解を深める。

    第三章・第四章は、過去の南海トラフ地震をはじめとする過去の災害と、近年の地震学・防災学の知見から、次の南海トラフ地震ではなにが起こるのか、またそれに向けて何ができるのか、を語る。

    扱う分野は地震学・地球物理学・火山学・防災学と多岐にわたり、内容を100%理解するのは難しい。しかし、分野が多岐にわたるが故に、どこかで個々人の興味と関わる部分が出てくる本でもある。

    南海トラフ地震は、その被災域で生活している人が東日本大震災のそれより多い分、日本全体へ与える影響は大きいと予想される。それを踏まえた対策が必要で、そのための予備知識であったり、興味であったりを得るための一冊として、この本はアリかな、と。

    西日本・東日本問わず、より多くの人に読んでいただきたい一冊。

  • 今住んでいる場所についての備えだけではなく、買い物に行った先、移動中、旅行中などでも災害時にどう行動するか。地震学者の学会とかどういう感じなのか気になるわ。

  • 地震・津波の発生メカニズムのほか、各府県の被害想定や、とるべき対策まで書かれた良書。
    最新の知見を学びつつ、来たるべき日に備える必要性が理屈でもってしっかりと理解できる。

  • 専門的な内容だが、読みやすく分かりやすい。

  • これからどうすべきかを考える後半が読みやすい。地震一般ではなく、南海トラフ地震が来た時に、自分の住んでいる地域がどのような状況になるのか自治体は想定をしている。これをよく知って、個々においても準備をしておくことが大切なことがよくわかった。

  • 身近な問題なので読んでみた。
    地震の細かな発生や歴史について専門用語を交えて解説されてあるが、正直、一般人にはあまり必要がない知識でしょう。読んでもピンとこなかった。
    ただ、「第4章 被害予測と震災対策」は必読。
    南海トラフ地震がひとたび起これば、日本に何が起き、どれほどの甚大な被害となるか。そして地震にどう備えればいいか見通すことができる。
    と、言っても被害が大き過ぎて目が眩むんだけれど。
    それでもやっぱり重要なことは、災害に対して準備しておくこと。家の耐震化。家具や本棚の固定。一週間程度の非常食を備蓄しておく。住んでいる街のハザードマップを確認する。地域の避難場所を事前に知っておく。携帯ラジオなど防災グッズを用意する。地域の防災訓練に日頃から取り組む。ありきたりで単純でつまらない数々を、それでも真面目にこなし準備する。それが災害が多い日本列島で生きていくための知恵である、と。読後の感想。

  • 「その日」は必ずやってくる!南海トラフ大地震が100年から200年の間に繰り返し起きてきたこと、想定される被害が膨大なこと、対策が急務なこと、が説かれ、わかりやすい説明に納得した。とにかく、事実を知ること、そして対策を練ることが大事だ。

  • ■震源の大きさとマグニチュードのとの関係
    ・M5:3km×3km,ずれ15cm
    ・M6:10km×10km,ずれ50cm
    ・M7:30km×30km,ずれ1.5m
    ・M8:100km×100km,ずれ5m
    ・M9(東北地方太平洋沖地震):東西200km×南北500km,ずれ最大50m
    ■マグニチュードが1増加すると,面積は10倍,ずれの大きさは3倍となる。即ち30倍。
    ■地形の急峻なものを海溝,地形が緩やかなものをトラフと呼ぶ。
    ■過去の南海トラフ地震は潮岬を境界にして東側と西側で別々に発生しているものが多い。
    ・フィリピン海プレートの形状が関係している可能性
    ・紀伊半島の下ではプレートが周囲に比べて深い角度で沈み込むためプレート表面にかかる圧力が大きくなり地震時にずれにくい
    ■南海トラフ地震により室戸岬が隆起
    ・宝永の地震の隆起量が最大で昭和の地震が最小
    ■震度に影響するような振動を強く発生する領域を「強振動生成域」
    ■地殻変動
    ・トラフに近い側では地盤が隆起し,離れた側では沈降
    ・潮岬,室戸岬,足摺岬では隆起
    ・高知は沈降(昭和南海地震では1m沈降し5年で回復)
    ■余効変動
    ・地震時に急激にずれた場所(震源域)よりも深い部分が,地震後にゆっくりとずれる
    ・いったん沈んだ地盤が,地震後にゆっくり隆起
    ■岩石の弾性により地震の波が伝わる
    ・力を加えると変形し取り除くと元に戻る性質
    ・岩石に1kg/1㎠の力を加えると10万分の1~100万分の1程度変形
    ■岩石に力がかかると,それらの割れ目のうち最も動きやすいものがずれ動く。これが地震。
    ・ずれ動いた面は断層面
    ・ずれ動くうちに徐々に成長し大きな割れ目となることも ⇒弱面となり繰り返しずれ動く
    ■津波ハザードマップの浸水深の留意点
    ・30cmと2m
    ・30cmは人が流される危険性のある深さ
    ・2mは木造住宅が被害を受ける目安
    ■JR三島駅は溶岩流の上に建設されている
    ■寝室には家具を置かないのがベスト
    ■比較的大きな地震が発生する前には,稀に前兆となる地震活動が観測される
    ■日本列島とその周辺(海溝軸まで)で,マグニチュード2以上の地震は年間20万個発生
    ・一日平均550個
    ・マグニチュードが1増えれば頻度が10分の1(グーテンベルク-リヒター則)
    ■南海トラフ地震の今後30年間の発生確率は70%(BPTモデル)
    ・今後1週間の発生確率は0.04%
    ■日本列島の自然の営みによる災害をハードで防ぐことは,とりもなおさず,自然の摂理を妨げること
    ・洪水を防止するダムや堤防は,同時に土砂の運搬・堆積作用を妨げていることを理解すべき
    ・ほとんどの平野は地殻変動で沈降しつつある場所に河川が運んできた土砂がたまってできたもの
    ・将来,自然現象が担ってきた平野の堆積作用を肩代わりしなければならなくなる

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