経済学のすすめ――人文知と批判精神の復権 (岩波新書)

著者 : 佐和隆光
  • 岩波書店 (2016年10月21日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316220

経済学のすすめ――人文知と批判精神の復権 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • 世界大学ランキングで100位以内に入る日本の大学は東大と京大だけ。評価基準は教員1人当たりの学生数とか留学生の数とかいろいろあるようですが、論文引用回数の平均値が大きいよう。で、問題は英語論文でないとカウントされないということ。理系学部の先生は英語で論文を書くのは当たり前だけれど、文系はそうでもないみたい。そこで、文科省は考えた。大学のランキングを上げるには、理系の学部を充実させ、文系は削っていくこと。それは猛反発が出るでしょう。本書もそんな流れで急遽書かれた。「全体主義国家は人文社会知を排斥する。人文社会知を排斥すれば全体主義国家となる。」という命題を著者は挙げている。自由主義と民主主義を守るには「人文知と批判精神の復権」言い換えると「モラルサイエンスとしての経済学の復権が必要」。文科省が言うところの学力の3要素の1つ「思考力・判断力・表現力」を研ぎ澄ます最短の近道は「モラルサイエンスとしての経済学を学ぶこと」。やっぱりピケティは読まんといかんかなあ。

  • 計量経済学を究めたからこそ、言えるんだろうなあ。知識は偏っちゃあいけないですよね。

  • 英語で論文を書かないと引用されない=評価が上がらない。

    学徒出陣は文系学生が対象だった。文系の出願者は激減した。彦根高等商業学校は高等工業へ変身した。戦後、彦根経済専門学校に戻った。

    アメリカの徴兵制は誕生日による抽選だった。

    全体主義国家は理工系が出世する。民主主義国家は、批判力、表現力が優れている文系が優位になる。

    アダム・スミス、ケインズの著作、
    ガルブレイス「豊かな社会」「不確実性ん時代」
    フリードマン「選択の自由」
    スティグリッツ「世界の99%を貧困にする経済」
    ピケティ「21世紀の資本」
    アトキンソン「21世紀の不平等」
    セン、クルーグマン、シラー
    これらが古典。

    学内民主主義があることが、企業体と違うところ。

    地方の私大は、公立大学法人化が生き残る道。

    法科が事務官に多いのは、弁が立つから。カラスが白い、と言えなければ一人前の官僚とはいえない。

    スティーブ・ジョブズ「人文知と融合した技術」が大事。

    マクロ・ミクロ・計量経済学の知識を身につける。
    現代の古典を読む。
    不確実性の時代と選択の自由。

    数学による表現が横行したため、数学の僕と化した。

    見えざる手の存在を数学的に証明することが50年台の最大の関心事だった。

    マルクスの予言が裏切られたのは、ケインズの教えに従い、社会福祉政策を実行したから。

    宇沢弘文「自動車の社会的費用」
    森嶋通夫「思想としての近代経済学」

    経済学を科学と信じる学者
    カールホバー「歴史主義の貧困」
    トーマス・クーン「科学革命の構造」

  • 経済学を学んでいる、あるいは学びたい人には是非読んでもらいたい本。
    特に第2章と第3章は必読でしょう。

  • 経済学について、読むだけでわかり、かつアメリカ、ヨーロッパ、日本の経済学の状況についてとても詳しく書かれている。
     大学で経済学を学ぶための入門にふさわしい。

  • 経済学の潮流とそこで生まれた批判的精神がどのように経済学にとって重要な意味を持っているか、そしてなぜ経済学が重要なのか、勉強しなきゃいけないのかというのが自分なりの大まかな概要。
    社会科学を勉強する上でいつも思うのは画期的な社会制度は大抵ヨーロッパから起こるように思える。逆に日本は技術偏重で制度的に優れたものは作れていない。
    なぜそのようなことになるのか分からなかったが、この本でなんとなく分かった。
    ただ経済学が人文知を必要としているのは分かったが、それは哲学や心理学とかを対象にしているだけで人文全般にいえることなのか、また人文知だけでなく自然科学は無視できるのか、疑問は残る。

  • 2016/11/19

  • 331||Sa

  • 佐和隆光『経済学のすすめ――人文知と批判精神の復権』

    ※『経済学とは何だろうか』(岩波新書黄版, 1982年)も再刊。

    【版元】
    ■新赤版 1622
    ■体裁=新書判・並製・カバー・224頁
    ■定価(本体 780円 + 税)
    ■2016年10月20日
    ■ISBN 978-4-00-431622-0 C0233
     経済学の古典の英知にふれて思考力・判断力・表現力をみがくこと.新古典派とケインズ派双方の理論を支える思想構造の差異を見究め,批判精神を培うこと.これから経済学を学ぶ人,学びなおす人に大切なのはこの二つだ.数学の僕と化した現在の経済学に警鐘をならす.ロングセラー『経済学とは何だろうか』の続篇的一冊
    https://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?head=y&isbn=ISBN4-00-431622

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